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人生ついてない彼女の転生スローライフ  作者: 春人


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記憶喪失5日目《メイド&家族》


 お嬢様がセシルに着替えさせてもらってる間に、奥様の元へ。


コンコンコン

「はい、どうぞお入りになって」


「失礼致します」


「マリザ、どうかしたの?」


 ご家族皆さん揃って旦那様の書斎に集まっていらっしゃる。

奥様もお子様皆様も書斎に揃っていらっしゃることなんてほとんどないが、今日はコゼットお嬢様がお庭に行かれるのを知ってるからみんなで集合されてるようだ。


「お嬢様がこちらの本を読みたいと言われるんですが、いかがでしょうか?」


「マリザが聞きにくるなんて珍しいね」


 旦那様が言われるのも、確かにその通りだ。

一任されてるからこそ、私の判断で色々決めさせてもらってる。


「私は反対したんですが、どうしてもとコゼットお嬢様の熱意が強くって。奥様にお聞きすることで解決しようと思いまして」


「僕じゃなくて、妻に聞くんだね」


 何当たり前のこと言ってるんだ?旦那様に聞いて了解もらっても、奥様がダメって言ったら変わるじゃない。


「はい。」


「わたくし強いから」


 奥様がウインクしながら乗ってきてくださる。奥様は最強です。


「それで?コゼットは何を読みたかったの?」


 まだ幼いが知性のある声が聞こえる。

コゼットお嬢様のお兄様で、長子で侯爵の跡取りとして日々勉学に励んでいらっしゃる


「インディ様ご無沙汰しております」


 インディ様がお忙しくお屋敷にいなかったため、お会いするのは久しぶりだ。


「久しぶりマリザ。サフィからの手紙でコゼットが記憶喪失って聞いて急いで帰ってきたのに、会えなくて悲しいよ」


「お嬢様は読書とお庭に興味がある様子です。ご家族については最初に少しお話ししたんですが、会いたいと言ってくださるのを待ってる状態です」


「わかってるから大丈夫よ。私もお兄様もまだ会えないって聞いてたのに勝手に帰ってきたんだもん気にしないで」


「ありがとうございます」


 アイヴィ様に頭を下げる。


「アイヴィはいいよね。コゼットのリボン選んだんでしょ?お母様と」


「選んだわよ?いいでしょ?」


 得意げに言われるアイヴィ様。インディ様は笑顔で僕も選びたかったなぁーとお話しされる。


「僕も選びたかったです!お姉様!」


 元気にサフィ様が言われる。


「サフィは女の子が好きなものわからないでしょ?まだ僕の方がわかるのに呼ばれなかったんだから無理だよ」


 インディ様が言われるとガーンと分かりやすくサフィ様が落ち込まれる。

旦那様と奥様が楽しそうに笑われてる。


「それで、コゼットは何を読みたがったの?」


「こちらです」


 本を皆さんに見える位置に出す。席を立って覗き込まれる。


「これをコゼットが読みたいって言ったの?」


 アイヴィ様が言われる。


「はい。教育上良くないとお話しさせてもらったんですが、今読むことが大事だとプレゼンしていただきました」


「それを聞いて、マリザはどう思ったの?」


 アイヴィ様とサフィ様は題名を見て顔をしかめる。旦那様と奥様とインディ様は考えるような表情をされてる。


「中を少し見ましたが、過激なイラストがあるわけではありません。読むことでどうしてかを考えるのはいいことなのかもと思いました」


「そう」


「ならいいんじゃないか?」


「僕もいいと思うよ?」


 旦那様とインディ様が賛成される。


「お父様もお兄様もコゼットがこんな恐ろしい本を読むのを許可されるの⁈」


「恐ろしいって、アイヴィはこの本の中身は知ってるの?」


「知らないわ!読んだことないもの!でも題名を見てよ‼︎」


 確かに題名は恐怖しかない。


「読んでないし見てないのに決めつけちゃダメだよ、アイヴィ。それに、どうしてギロチンにかけられなければならなかったのか、歴史的に何があったのか知るのはいいことだと思うよ」


 旦那様のお話を聞いてアイヴィ様とサフィ様が押し黙る。


「わたくしもそう思うわ。マリザ、コゼットが読みたがってるなら読ませてあげて。ただ、何か夜うなされるとか怖がるとかあったら没収してね」


「かしこまりました」


 許可をいただいたので、お嬢様にお伝えしないと。お喜びになるな。


「コゼットはどんな様子?」


 奥様がお尋ねになる。


「サフィ様のお下がりのお洋服にお喜びになって、早くお庭に行きたいと言われてました」


「僕の服喜んでくれた!」


「はい。ズボンを履けることも嬉しいそうです。

あと、魔法についてサフィ様が詳しいとお伝えしたので、近いうちに会いたいと言われるかもしれません」


「嬉しい!」


 花が咲いたように笑われるサフィ様の後ろで。


「ならその時は僕もついていくね。サフィより物知りだから」


 インディ様が言われるとアイヴィ様も


「なら私もついていくわ!男の子だけなんてコゼットが緊張しちゃうもの」


 ご兄弟で誰がついていくだの1人でいくだの言い合っているのを、奥様と旦那様が楽しそうに眺めながらお茶を楽しまれる。


「その時はお声がけさせていただきます」


「いつでも時間空けるから、お願いね」


 インディ様が楽しそうに言われる。


「はい」



「コゼットはもう庭に行くのかしら?」


「はい、奥様。お迎えに行って、そのままお庭に行きます」


「ここから、コゼットの様子を家族で見させてもらうね」


 そばに行くのは緊張するだろうからと、ご家族で話し合いをされたらしい。お嬢様の下の階にある旦那様の書斎からはお庭がよく見える。


「はい。お嬢様が驚かれないように、声は出さないでください」


「わかってるよ」


 お辞儀して退室する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「コゼットが出てきたよ!僕の服着てる!」


 あら、話してたらコゼットが来たみたい。

サフィが小声で伝えてくれる。


「元気そうだね」


「そうね。早く一緒に遊びたいなぁ~」


 旦那様も仕事しないでずっと外を見て家族と話してる。今日は許してあげる。側近も何も言わずに許してくれてるし。


「早くみんなでお茶したいわね」


「お母様とお父様はもうお茶をしたじゃないですか。ずるい」


 インディが珍しいことを言う。コゼットのこと大好きだものね。


「お父様とお母様ですもの」フフ


 いいでしょう?って胸を張る。

旦那様も何も言わずに笑って話を聞いてくださっている。幸せだわ。


 外から楽しそうなコゼットの声が聞こえる。

私たちも貴方が耕すとは思ってなかったけど、楽しそうならなんでもいいわ。

庭師のクマさんが自然にこちらを見たので、うなずいておいた。


 明日からまた楽しみね。




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