記憶喪失4日目 l
起きてしまった。
早起きはいいことだと思うけど、本読んでいいのかな。
読みたかったけど、読むために早起きしたんじゃないし。
ダメって言われたら、明日からしないって言えば許してくれるかな。
「庭を見ながら読書。贅沢」
彼女も本は好きだったけど、朝早く起きて本を読む時間はなかった。ご飯食べてニュース見たらもう学校か仕事。時間に追われて辛かったのかな。スローライフと山奥で一軒家に憧れてた。
コンコンコン
「おはようございます。お嬢様、早起きですね」
マリザの笑顔が少し怖い!
「本を読むために早起きしたんじゃないの!
目が覚めてどうしようか迷って、本を読みはじめただけです!」
一生懸命言い訳をすると
笑いながらマリザが
「大丈夫ですよ。怒ってるわけではありません。
ただ、早く起きたら鈴を鳴らしていただきたいです。私たちに知らせる鈴なので」
「何かあったらちゃんと鳴らします」
困った顔をされてる気がするけど
「ちゃんと鳴らしてくださいだね」
「お嬢様、本日のお洋服です」
黒に近い紺色で星が散らばっているような夜空のワンピース。
かわいい。一緒に持ってきてくれたリボンもお揃いだ。
「とっても可愛いですね。ジーー
リボンはどうやってつけるんですか?」
「ロングリボンカチューシャにしようと思います」
服を着せてもらって、髪のセットをしてもらう。
鏡を見るのはあまり好きじゃないけど、可愛い服を着せてもらうと鏡の前でクルクル回ってしまう。
「ありがとうセシル!」
頭を下げて片付けに行ってしまう。
私も、さっきまで読んでた本がもう読み終わるので
サクッと読んでまだ図書室に行こう。
「今日も図書室に行きたいです」
「わかりました」
昨日お父様が教えてくれた本も気になるけど、まずは歴史系の本を読もうかな。




