タイトル未定2025/10/03 12:50
世界観
この世界の人々は誰しも大なり小なり異能を持っている。
物を動かしたりできる能力だったり、空を飛ぶ能力だったり、はたまた、物の色を変える能力だったり
藍良
→主人公、台本監修兼監督
美咲
→花を咲かせる能力
明里
→自分の指定した箇所を指定した色のライトで照らせる
愛香
→念力
優香
→
色
→物の色を変えられる
優馬
→
校庭にはたくさんの屋台が並んでいる。
クレープ、ドーナッツ、焼きそば、ケバブ……ケバブ?!珍しいな。
私たちのクラスも食べ物屋台を出したかったが、残念ながら中3は学年で劇だと決まっている。
…普通にお化け屋敷とかをやりたかった。
劇の内容まで私たちが決めなければいけない。
シンデレラとか白雪姫とかはダメだというルールなのだ。
…台本作るのが一番大変だった。
何があったのかは知らないがクラス別で観客数を競うことになった。
……何があったんだ。
劇の内容は
王女様が小さい頃に攫われて、偽物が現れて、戻ってきた本物の王女がその偽物を打ち倒す。
というありがちな復讐劇に決まった
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文化祭1ヶ月前
「ちょっと!男子ー!ちゃんと練習して!」
と言っているのは美咲だ。
男子は未だに劇をやるのが嫌なのかやる気がない。
メインキャラクターの配役は
美咲が本物の王女。
愛香が偽物の王女。
男爵令嬢が優香。
第一王子が色。
男爵が優馬。
といった感じに決まった。
他は野次馬みたいなものだ、セリフが1、2個しかない。
「き、キミガ、イモウトカァ」
と色がいうと、
「色!ちゃんとやってよ!」
と美咲が怒鳴る。
「まあ、まあ、練習来てるだけでも偉いから、そんな怒んなくていいよ」
と私がいうと
「練習来るのは当たり前でしょう!」
と美咲が言う。
確かにすぎるが、男子はほとんど、というか色以外練習に来ていない。
…せめて優馬には来て欲しかった、男爵役でメインキャラなのだから。
「色だって真面目にやってあれなんだからしょうがないよ」
と私が言うと、
「…藍良って無意識に刺すわね」
と美咲が言いながら色に憐れみの目を向けるが、どう言う意味だろう?
「色、そこは驚きを込めてセリフを言ってね」
と私が言うと、色はうなづきながら
「君が妹か」
と言う。
上手くできてる。
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本番当日
時が経つのが早かった。
せっかくなので色の異能でみんなの髪色と瞳の色を変えて演じることになっている。
「頑張るぞー!」
『『『『『『おーーーーー!!』』』』』』
とみんなで円陣を組んだ。