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転生コウモリちゃんは吸血姫になりました~領地を広げて死者(私)の楽園を作りますね!~  作者: 十一屋 翠
第4章 吸血鬼大戦編

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第60話 本気の戦い

「行くぜぇー!」


「や、やったらぁー!」


そして再び始まる戦い。

コンゴウルの姿が再び消えた瞬間、私は慌てて体が硬くなるイメージを全身に纏わせる。


ドゴォン!


「よしよし、今度は受けたな」


「お陰様で……」


めっちゃいたーい! お腹にハンマーを叩きつけれた気分だよ!

でもなんとか耐えられた! イメージできてる!


「そんじゃ次いく、ぞっ!」


「ぉっ!?」


体が空へと吹っ飛ばされる。


「今度はコイツだぁーっ!!」


 コンゴウルから巨大なビームが放たれる。


「うわぁぁぁぁ!」


 慌てて壁を作ってコンゴウルの攻撃を防ぐけどあっさり割れる。


「あああああああつ!」


 あだだだだだっ!! めっちゃ痛熱い!


「なにモロに喰らってんだ! 教えた事を思い出せ!」


教えた事? ええとええと……


「相手のイメージを越える攻撃!!」


 なら、このビームを吹き飛ばす大竜巻!!


 ドォンという音と共に巨大な竜巻が現れ、ビームが捻じ曲げられる。


「おー、やりゃあ出来んじゃねぇか!」


 はははと楽し気に笑うコンゴウルに腹が立つ。


「今度はこっちの番だぁー!」


 私は大量の炎の槍を生み出してコンゴウルに一斉掃射する。


「温い!!」


 けれどコンゴウルは避ける事すらせず全弾受け切った。


「嘘っ!?」


「そんな人間がいかにも使いそうな魔法で俺を倒せるわけねーだろ! 俺達ゃ上位吸血鬼だぞ! もっと相手が考え付かないような強ぇー攻撃してきやがれ!」


「強い攻撃……」


 って言っても私はただの元吸血コウモリなんだよ、そんな強い攻撃なんて……いや待てよ。

 ふと前世のある光景が頭に思い浮かぶ。


「なら、これならどうだぁーっ!」


 私は金属製の筒を思い浮かべ、その先端から物凄い勢いで弾が射出されるイメージをコンゴウルに放つ。


「ああん? 全然変わってねぇじゃゴワァッ!?」


 放たれた物体はコンゴウルに命中した瞬間、ボンと音を立てて爆散する。


「なっ、今のはなんだぁ!?」


 煙が張れると、そこには血を流したコンゴウルの姿があった。


「やった! 効いた!」


 成功だ! 魔法のロケットランチャー!

 昔男子がロケットランチャー最強とかってゲームの話で熱くなってたけどホントに強いや!

 よし、地球の兵器知識をイメージに使えばコンゴウルにも効く攻撃が出来そうだ。

 幸い兵器のイメージなら週末に放送されるマリモッド映画でたくさん見てるからね!


「よーし喰らえー!」


「はっ、面白くなってきたじゃねぇか!」


 私は大量のロケランをイメージしてコンゴウルにブチかます。


「同じ攻撃が効くかよぅ!」


 コンゴウルは猛スピードでロケランを回避しながらこっちに突撃してくる。


「ならこれならどうだー!」


 コンゴウルが避けるなら追いかける攻撃をすればいいだけ!

 私はミサイルをイメージしてコンゴウルにブチかます。


「おおっ!? なんのぉーっ!」


 コンゴウルは空中で体を反転させて4つの足でミサイルを受け止める。

 けれどこれはミサイル。当たれば当然爆発する。


 ドゴォォォォォォン!!

 物凄い爆炎を上げながらミサイルが爆発する。


「ぐおおぉぉぉぉっ!!」


「あっ、やべ」


 し、しまった、流石にやり過ぎた!?

 いくらいきなり襲ってきたとはいえ、戦い方を教えてくれた相手を殺しちゃったら気まずいなんてもんじゃないよ!?


「ひゃはははははははははっ!!」


 けれど、そんな凄まじい爆炎の中から飛び出してくるコンゴウル。


「嘘ぉっ!?」


「マジでやるじゃねぇか! さっきまで碌に力の使い方も知らなかった奴とは思えねぇぜ!」


 コンゴウルが心底楽しそうに笑い声をあげる。


「こりゃあ俺も本気出さねぇとなぁ!」


「出さなくて良いから!」


「つれない事言うなよ! 俺も楽しみてぇんだよ! おぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


 コンゴウルの全身に魔力が漲ると、その体が膨れ上がる。


「うぇぇ!? デカくなった!?」


 いや違う、コンゴウルの纏っていた魔力が彼の輪郭のままに大きく広がったんだ。


『これぞ俺の大鎧装魔法! さぁ、こっからが本番だ!』


 コンゴウルが腕を振り上げると、巨大な魔力で出来たコンゴウルの体も同じように動く。

 そして腕を振り下ろすと、ボッという音と共に猛烈な速度で魔力の腕も振り下ろされた。


「うひぃぃぃぃぃぃっ!」


 ギリギリで回避したものの、衝撃波に吹き飛ばされる。

 そしてボォンという爆ぜるような音と共に地面が吹き飛び、大きなクレーターが出来上がる。


「ひぇぇ」


 なんて威力! あの魔力の体はコンゴウルの攻撃力と攻撃範囲を伸ばすパワードスーツって事!?


『さぁ、ブッ壊れてくれるなぉぉぉぉ!!』


「物騒な事いうなぁぁぁ!」


 そこからの戦いは激しいものだった。

 私は地球で見た様々な映画やアニメの知識を総動員して魔法を放ち、コンゴウルは巨大化した魔力の体を本体と同じ速度でぶん回して襲ってくる。

 しかも爪や牙や尻尾が伸び、翼からはビームの羽みたいなのを放出してそれ自体が刃物みたいに大地を切り裂き谷を生み出す。

 私の魔法がコンゴウルごと山に大穴を開け向こうの景色が丸見えになればコンゴウルが私を地面に押しつぶして深く大きな穴が出来上がる。


『はぁ……はぁ』


「ふぅ……ふぅ」


 私達は肩で息をしながらお互いを睨み合う。


『へへっ、楽しいなぁ』


「ぜんっぜん楽しくない!」


『つれない事言うなよ。もっと楽しもうぜ。俺が本気で戦える相手なんざご主人くらいのもんなんだからよぉ』


 こっちは痛いだけで楽しくないっつーの!


『とはいえ……もう時間だな』


 と、コンゴウルが魔力の体を消滅させ元の大きさに戻る。

 そして彼がちらりと地平線を見ると、空が白み始めていた。


「まだちっと不完全燃焼だが、なかなか楽しかったぜ。またやろうや」


「だから嫌だっつってんでしょ!」


「はははっ、そんじゃあな!」


 などと、言いたいことだけ言うと、コンゴウルは空の彼方にかっ飛んでいったのだった。


「って、遊び逃げぇぇぇぇぇぇ!?」


 な、なんてヤツだ! やりたい放題してさっさと帰っちゃったよ!


「あーもー、もう疲れたし帰って寝る!」


 大きくため息を吐くと、さっさと帰ってふて寝する事にする。

 まったく、とんでもない奴に目を付けられたもんだよ!


 そうして、クルリと振り返ると、とんでもない光景が広がっていた。


「……うわ、ナニコレ」


 そこには、視界一面に広がるボコボコになった大地。山はえぐれ地面は吹き飛び川は寸断されそこかしこに谷や大穴が広がっていた。

 まるで子供が砂場でめちゃくちゃな地形をつくって遊んだ後の様な光景だ。


「……皆ちゃんと避難できたよね?」


 ちょっぴり残された皆の事を心配しつつ、場所を変えて良かったと心から安堵した私なのだった。

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