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転生コウモリちゃんは吸血姫になりました~領地を広げて死者(私)の楽園を作りますね!~  作者: 十一屋 翠
第4章 吸血鬼大戦編

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第48話 平和な滅亡の日々

「ちぅ~」


「はわわわぁ」


 今日もご飯が美味しい。

 吸血鬼になって食べ物は血だけかぁと思ったけど、意外や意外、血にも色んな味があると知った。

 特にアドルネルの血は最高だ。

 もうこの味を知ったら他の血は吸えない……嘘です。他の血も飲みます。

 美味しいお肉は素晴らしいけど、魚や野菜も食べたいからね。


「ご馳走様」


「お、お粗末様でした……」


 ちょっと血を吸い過ぎちゃったか、アドルネルがフラフラしている。


「大丈夫?」


「は、はいぃ。お姉様の体の一部に成れる事が嬉しくてついトリップしてしまいました」


 随分上級者な楽しみ方してんなー。

 まぁ趣味は人それぞれか。


「先の戦いからの復興も随分進んだねぇ」


 私は館の屋根に座って眼下の町を見る。


「ええ、復興に合わせて大規模な都市計画も行いましたから、前より栄えているくらいですよ。住民も人間以外が随分と増えました」


 そうなのだ。あの戦いの後、私の下には多くの異種族が集まって来た。

 多くが人間に敵対的な種族、そして人間と敵対的ではないけれど、人間の気分次第で襲われる危険を潜在的に秘めていた種族達が助けを求めてやってきたのだ。


 幸いこっちも生きた住人が欲しかったから、彼等の参入は歓迎した。

 例によっていつも通りアドルネルとの顔見世もしたけれどね。

 そうなるとアドルネルが人間である事に強い忌避感を見せる者達もいたんだけど、彼女が前髪を上げて目を見せると、皆意外なほどあっさりと受け入れた。

 どうやら彼女が疎まれる原因になった呪紫眼が人間達にとって排斥の対象である事は有名なようだ。


 とまぁそんな感じで私達の領地の開発は広がって行ったんだけど、同時に人間達の状況にも変化が生じていた。


「王家への反逆がはじまったでちゅ!」


 ソルフィから遂に貴族達が王家へ反逆という名の責任転嫁が始まったと報告が入る。


「貴族達はご主人ちゃまとの戦いで敗れた責任を全部王家に擦り付けて、臣籍降下した王家と血を結んだ貴族を次期王として擁立したでちゅ!」


「新たな王候補はいくつかの大貴族の縁者から出ていますね。どの候補も裏で他国の援助を受けているようです」


「新しい王様を傀儡にして属国にする感じ?」


「そこまで露骨ではないでしょう。ただ上手く国がまとまれば自国の貴族の娘を妻にして関係の強化を求めてくるでしょうね」


 どこもちゃっかりしてるなぁ。


「ですから、この機会を活かして内紛に現を抜かす貴族達の領地を制圧してしまいましょう」


 おおっと、ここにもちゃっかりしてる子がいたぞ。


「連絡や魔法による通信で救援を呼べないよう、短時間で壊滅的な損害を与える必要があります。鳥アンデッドと毒蛇アンデッド、それに大都市なら下水道を使ってネズミアンデッドも有用ですね」


 わー、大都市がウイルス感染した小動物が原因で壊滅するとかパニック映画でいかにもありそう。


結論から言うと、酷いことになった。

大都市の市民が動物アンデッドに襲われ、被害者アンデッドが衛兵隊や残っていた騎士団を数に任せて襲撃。

更に城へ忍び込んだ動物アンデッド達が屋敷の人間を襲い、こりゃ駄目だと籠城する為に必死で逃げ帰って来た騎士達が元同僚達にお出迎えされて全滅というえげつないコンボを喰らったのである。


 流石に教会は神聖魔法による結界があるから制圧はダークエルフやオーク達で時間をかけて行うのかと思ったんだけど、騎士団宿舎にある攻城槌を連結して結界の外から突撃。

 教会の大半を崩壊させ、慌てて逃げだしてきた司祭達を待ち構えてあっさり勝負は決まってしまった。


「一番近い位置にある大貴族の領地が手に入りました。これでお姉様の領地はまた広くなりましたよ」


 こんな事を繰り返した結果、遂に私達はこの国を乗っ取ることに成功したのだった。


「うふふ、おめでとうございますお姉様! これでお姉様が名実ともにこの国の女王ですよ!」


「「「「おめでとうございます救い主様!!」」」」


 わ、わぁ……なんか気が付いたら国を制圧しちゃったぁ。


「えっと、ありがとう。ところで王様はどうなったの?」


「反旗を翻した貴族に討ち取られました。そしてその貴族はオークの戦士が討ち取りました。お褒めの言葉と褒美を与えてあげてください」


「褒美って何をあげたらいいの?」


「騎士団の武器庫の目録に大型の戦斧がありましたから、それを与えてはいかがでしょう」


「あっ、そう言うので良いんだ」


 領地とかお金じゃないんだね。


「オークに領地やお金を与えても手に余るでしょうから、分かりやすい武具で良いかと。彼等も欲しいものはあるかと尋ねたら武器と食料と言っていましたから」


 ああ、もうリサーチ済みだったわけね。


「うん、わかった。じゃあ良さげな武器を見繕ってあげて。あと他にも活躍した人が居たらその人の分の褒美もお願いね」


「お任せください。建国式典に合わせておきますね」


「うん……うん?」


 なんか今、何かおかしなことを言われたような気が……


「建国……式典?」

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― 新着の感想 ―
制圧した国の規模や制圧までの日数は分からないが、こんなに早く終わるとは凄いな。
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