第45話 凄く熱い、めっちゃ熱いです、いや熱すぎ
すみません、更新遅れました。
ミイラ一号君のまるで無双するゲームみたいな活躍によって、生き残った騎士達の大半が切り捨てられた。
いやホント凄いわミイラ一号君。まさかこれ程の力を持っていたとは。
「な、なんだこのグールは!? 何故グールごときがごれ程までに強い!?」
向こうの生き残り達もめっちゃビビってる。
「……だが、もうお前は、いやお前達はおしまいだ!」
「え?」
圧倒的劣勢であるにも関わらず、何故か聖騎士が勝利宣言を叫ぶ。
「我らが何も考えずに突っ込んだとでも思ったか!」
はい、思ってました。
「神の裁きを受けよ! 邪悪なる死者達よ!」
「神の裁き? ……あっ」
その時になってようやく私は気づいた。
彼等の後ろで何の動きも見せないでいた司祭達が魔力を高めていた事に。
「「「「神よ! 輝ける太陽の光で夜の闇を晴らしたまえ!! ホーリーブレス!!」」」」
瞬間、まばゆい太陽の光が夜の闇を切り裂く。
「やばっ!?」
私は慌てて魔力を放つと思いっきり地面を隆起させて光を遮る壁を作る。
「ぃぎぁっ!!」
けれど完全に防ぎきれずいくらかの光を浴びてしまった。
けれどたったそれだけの光が熱い、もの凄く熱い! 熱すぎる!
前回カームウェル達と戦った時以上の熱さが私を襲ってきた。
「っあっ! はっ、うぁぁっ!」
全身が水膨れになったような熱さにのたうち回りそうになる。
「くっ、今のを防いだか! だがこれ程の壁を何度も生み出すことは出来ぬ筈! 破壊しろ!」
と、騎士達は叫ぶと、私の生み出した土の壁を破壊しだす。
あっ、ヤバイ、あれを壊されたらまたあの光に襲われる!
けれどあまりの痛みで上手く考えがまとまらない。
「ミイラ一号君……」
そうだ、ミイラ一号君ならあいつらを……
「ちーん」
「ってめっちゃ死にかけてる!?」
同じく神聖魔法の光を浴びたミイラ一号君はピクピクと死にかけの虫みたいに痙攣して地面に倒れていた。
ってそうじゃん! ミイラ一号君はどんなに強くても所詮グールだから神聖魔法にはめっちゃ弱いんだ!
HPと防御力がめっちゃ低くて攻撃力だけ高いキャラみたいな感じなんだった。
「くっ、自力で何とかしないと!」
なんて思っている間にも、騎士達は壁を破壊し続けている。
「やばいやばいやばい!」
アレを破壊されたらまた光に襲われちゃう!
私は急いで騎士達を攻撃、いや壁を分厚くする為に地面を隆起させる。
「吸血鬼の魔法行使を阻止しろ!」
騎士達が二手に分かれ、片方が私を妨害しようと襲ってくる。
「ならっ」
私は空を飛んで避難しようとする、けれど……
ジュッ
「あちちちちちっ!」
空に飛びあがったら壁から洩れた光に当たってしまい、また火傷しそうになる。
「あかーん、上の方が駄目だ!」
空は遮るものが無いせいで、神聖魔法をモロに食らってしまう。
「ウインドブレード!」
「フレイムスラッシュ!」
どうしたものかと困惑していると、地上から騎士達の魔法を乗せた斬撃のようなものが襲ってくる。
「ああもう邪魔だなぁ! ブリザード!」
私は騎士達に目掛けて魔法を放つ。
吹雪の魔法なら金属の鎧が凍って動けなくなるでしょ!
「「「「ヒートボディ!!」」」」
しかし騎士達は全身から炎を吹き出して吹雪に対抗してくる。
「ええ!? そんな魔法があるの!?」
「馬鹿め! 寒冷地での戦闘をしたこともある我等を舐めるな!」
やばい、普通の魔法を撃っても開けた場所だと避けられるし、吹雪による全体攻撃も聞かない。
あの速度で動き回る騎士達を何とかしないと……
そうこうしていると、壁からうっすらと光が漏れてくる。
「やば! 何か、何かあのちょこまか動く騎士達に当たるもの、あの騎士より早いのは……」
漏れ出す光が更に光量を増してくる。
「あわわ、光が、光が……光?」
そこで私はあるものを思いついた。
「そうだ! 雷なら!! サンダー!!」
私は雷をイメージして魔力を放つ!
するとビシャーンという大きな音と共に雷が騎士の体に落ちた。
「よし当たる!!」
「なっ!? 雷だと!?」
雷は光の速さ! しかも金属に誘導される性質を持つ! これなら騎士達に当てられるよ!
「よーし! サンダーサンダーサンダー!!」
「馬鹿な! ありえぐあああああっ!」
私は雷を落としまくって騎士達に当てまくる。
「はははははっ! めっちゃ当たる!」
どれだけ早くても、人間である以上雷を避ける事は出来ない。
「そして最後っ!」
「ぐあわぁぁぁぁ!」
最後に、壁を破壊していた騎士達に止めを刺すと、騎士達はあっという間に全滅した。
「ふぅ、何とか間に合ったよ。あとは壁を補強すれば……」
ガラガラガラッ
「え?」
安心と思った瞬間壁が音を立てて崩れてゆく。
「ってなんでー!?」
いやなんでも何もないわ! そりゃ脆くなってる壁の前で敵を倒したら壁も一緒に壊れるよね! 巻き添え食うよね!
「しまったぁぁぁぁ!」
まさかの自爆! ヤバい、あの光がっ!!
「…………あれ?」
けれど身構えたにも関わらず光は襲ってこない。
そっと目を開けてみれば、そこには神聖魔法の光はなく、呆然とした顔でこちらを見ている司祭たちの姿があったのだった。
んー、どうしちゃったのこの人達?




