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第一話 新人勇者のドタバタ冒険譚の始まり part1

 ここは現時点の世界で一番栄えていると言われている王国「レクム」。

この王国は全国民の職業レベルが高い。

それ故に失敗を知らない。

そんな国だ。


 そんな国の次代国王候補のある少女と彼女の許嫁が居た。

許嫁の少年は何処にでも居そうな見た目だが、王女様は異常に特徴的な見た目と性格をしている。


「スノウさん…ぜぇっ、ぜぇっ…

 少しはゆっくり歩いてくださいよ~…ぜぇっ、ぜぇっ…」

「えぇ~、だってぇ~?

僕が初めて勇者としてお仕事頑張る記念日ミャウよ?

全身全霊で楽しみ、働く以外に考える事はNothingミャウ♪」

「それはそれ、今は今…ぜぇっ…

 俺は貴方みたいに体力ギフテッドされてないからさ…魔法がメインの勇者だし…」

「まぁまぁ、僕もレイン様も同じ勇者の一員として頑張ろうミャウ♪」

「……っ…貴方は…何処までも元気で無邪気で真っ直ぐだな…」

「えへへ…僕はこんな僕を許嫁として受け付けてくれたレイン様が大好きミャウよ♪」


桃髪で特徴的な大きな尻尾を三つ持つレクム王国次代国王候補スノウ・レクム。

そして、彼女の許嫁で青髪の背丈が高い青年レイン・アルージョ。

この二人は今日…大きな記念日を迎えようとしていた。


「俺達も…今日から立派な勇者様になる…そうだよな?」

「……うん…正直な気持ち、僕もめっちゃ緊張してるミャウ。

 でもさ、ここで焼きもちしてても…」

「グダグダしてるとね?」

「……うん。

 僕達は何時まで経ってもか弱い庇護にしかなれない…

 だから、勇者として…カッコいい夫婦になるんだミャウ♪」

「…そうだな、じゃあ…コツコツ頑張ろうぜ!」

「「お~う!」」


へ…平穏過ぎるムーブだな?

…ま、まぁ…二人が楽しんでくれているから良しとしよう、良くない気がするが。

しかし、今更過ぎる話ではあるが…

許嫁のレイン君が勇者として活躍するのは全然普通だが、

次期国王候補のスノウさんや?

お宅が勇者になって戦うのは些か筋違いじゃあないですかぁ?

もしもの事があったらレイン君の首が肉片も残さず塵になるぞ、おいぃ!?

…いいや、私がここで嘆いていても何も始まらん。

最悪な事態にならない様に私は空で見守るとしよう。


─ スノウ・レクム ─

 さてさてさーて…防具セットはパパ様がレイン様の分まで用意してくれたから何時でも冒険に出発出来るからにして…

あとは、仲間をもう一人確保せねばならんミャウ。

あぁ、僕の喋りの語尾は匂わせでも伏線でもないから安心してくださいミャウ。

あぁもう、普通に真面目な話がしたいのに語尾のせいで緊張感が解けるミャ~ウ!


「スノウさん?

 どしたん、空に向かって大声で叫んで?」

「え…あぁ、何でもないミャウ!」

『あっぶね~…!

 危うく僕の心の声が漏れ出て、取り返しのつかない事態に発展するかと思たミャ~ウ…』


僕は次期国王候補であり、成り立てホヤホヤの新人勇者でもある誇りある存在ミャウ!

でも、国王候補の僕が何故勇者として活躍する許しが出たのか…

そうミャウ。

ここまで来るのにも何十回もの壁にぶち当たりながら歩みを重ねて来たんだミャウ。

僕は勇者の素質があるからパパ様に「勇者として活躍したい」と言っただけで王国幹部の皆で会議の生活を一週間送る羽目になったり、

僕がレイン様に「勇者になるんだ」と告白しただけでレイン様は「貴方を一生お守りします。ですから、俺も一緒に勇者として戦います!」とか言ったミャウよ?そのせいで僕とレイン様は肉体改造訓練を一ヶ月受ける事になったし、

特に機能が一番精神的に大変だったミャウ。ママ様が僕に「スノウと離れ離れの生活は嫌ですわ~」なんて叫んだせいで僕とレイン様はママ様の宥め役に一晩徹する事になったミャウ。

でも、沢山の壁にぶち当たっても分かった事があるミャウ。

僕のことをこんなに大切で大事なものだと言ってくれている気がして、何だか嬉しさで涙がちょちょ切れそうだミャウね?

まぁ、任務が終わり次第僕は王国に帰らなきゃだし…パパ様とママ様と離れ離れになる訳ではないからね、僕は一応次期国王候補筆頭だし。

さて、話を戻すと…

僕とレイン様は一流勇者様の指導のお陰で既にB級勇者の称号を特別に手に入れている状況だミャウ。

だから正直な話、僕とレイン様だけでも全然任務遂行に支障は出ない。

でも、折角勇者になったんだからレイン様以外の冒険の仲間を増やしたいんだ!

それに、僕はこの国の王女様。

誰か一人でもすぐに仲間を増やす事も容易だミャウ!


「あの~?

 さっきから心の中で自意識ライジングしてますが、俺達は実戦経験が浅過ぎる新米である事に何ら変わりはNothingですからね?」

「うぅっ!?レイン様!

僕の心の声を聞き出さないでよ、恥ずかしいミャウ!」

「だったら、声には出さないとはいえ、心の中でハイにならないでね?」

「…は~い」

「何だその態度は、拡声器で王国中に貴方の心の声を拡散しますよ?」

「それだけは止めて、お願いミャウ!」


そういえばレイン様の紹介を忘れてたミャウ。

この人は元々、僕の友達兼護衛役として田舎の町から派遣された人で、

先日、僕に愛の告白をして来た…言い方に語弊があるけど、僕の許嫁ミャウ。

この人は僕と同い年なのに剣の腕も、魔法のレベルも、基礎体力も僕とは比較にならない実力の持ち主だ。

しかも、潜在能力「千里眼」で人の心の声を聞き出せたり、探し物を見つける仕事も楽になるから…正直羨ましいことこの上ないミャウ…

あぁ、潜在能力とは何なのか?簡単に説明するミャウ。

潜在能力とは、この世界に生まれた人間のごく一部の存在の肉体に生まれ付き宿る特殊な力の事だミャウ。

ちなみに、僕の肉体にも潜在能力は宿っているミャウ。まぁ、レイン様の力と比べれば僕の力はまだまだな性能だけど…

さぁさぁ、そんな事を話している間にこの王国の冒険者が集う冒険者ギルドに到着したミャウ!


「さぁ~て、一人でも多くの仲間を集めるミャ~ウ!」

「スノウさん、声のボリュームを少し下げて…」

「…プ~…」

「すかしっ屁で返事するなぁ、恥ずかしい!」


さて、どんな人と出会えるのかな?

どうもこんちはー、色々やり過ぎて頭のキャパが壊れたかつらぎでぇぇすっっ!

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