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人類最強の異世界ゴリマッチョおじさん、奴隷商から三姉妹を救ったらオタ趣味が捗った件  作者: 浅見朝志


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第11話 キキョウの仕事探し

 祭りの期間はあっという間に過ぎていった。朝はキキョウが家の掃除を張り切ってくれ、昼はみんなでお祭りに、夜はスズのお人形遊びに付き合ったりと、俺にとっては特別な日々だった。


「とうとう、だな」

「はいっ! よろしくお願いします!」


 俺とキキョウは再び、今度はふたりで戦士ギルドへと訪れていた。里の店の1週間の休業が明けた今、ようやくギルドでキキョウが働くことのできる場所の情報を集められる。


「あら〜、ゴリウス様、いらっしゃい」


 例のごとく、受付嬢が俺に気がついて手を振ってくる。


「今日は酔ってないな?」

「何を言ってるんですか、お祭りは昨日までで終わってるんですよ?」


 祭りの期間だとしても、普通は受付の中で酒を飲んだりはしない。呆れたまなざしを向けるが、受付嬢は鉄壁の笑顔を向けてくる。


「それはさておき、今日も姪御様とご一緒なんですね?」

「話を逸らしたな」

「どういったご用件なんです?」


 ……誤魔化し切るつもりのようだな。まあいい。さっさと用件を話してしまおう。


 俺はキキョウが調理系の職を探していることを(事情は伏せつつ)かいつまんで話した。


「なるほど……確か、それでしたらいくつか募集がありますね」

「本当ですかっ?」


 キキョウが前のめりになるのを見て、受付嬢は少し驚きつつも何枚かの紙を取り出した。


「この戦士ギルドにはモンスター討伐に関する以外の依頼や仕事の募集なども少し取り扱っていまして……まああまりオススメできるものはないんですけど」

「え? どういうことですか?」


 首を傾げるキキョウへと、受付嬢に代わって俺が答えることにする。


「この里内での仕事の募集は基本的には別の掲示場所で行われているんだが……知り合い採用型が多くてな」

「もしかして……余所者の私だと雇ってくれないということでしょうか」

「まあ、そういうところも多いんだ」


 この山奥の里に限らないことだが、里はどこも内輪を大事にする傾向がある。それとは対照的に外の人々を積極的に受け入れて、行商人ごようたしの樹海の里みたいな例もあるが、それはかなり特殊だ。


「一方でこの戦士ギルドに集まる募集は戦士を引退する人向けや、普通の掲示として出したものの里内では応募者がいなかったりしたもので、里外部の人に向けたものも多い」

「なるほど……しがらみが少ないということですね」

「そういうことになるな」


 俺たちは受付嬢が出してくれたギルドへと寄せられた従業員募集の案内に目を通していく。調理系のものということで大体どれも似たり寄ったりというところだったが、しかしその中でひと際目を引くものがひとつ。

 

「これ……お給金が!」

「他からは抜きん出て高いな……」


 その募集店の業務形態は喫茶店で、仕事内容としては一般的なものと変わらずホール清掃、接客、オーダー、会計、調理などなどだ。特に変わったところはない。

 

「なんでこんな好条件の募集がギルドに? なにか裏事情でもあるのか?」


 俺が訊くと受付嬢は微妙な顔をする。

 

「それは……【里長】の募集なんですよねぇ」

「……あぁ、里長のか」


 そのひと言で俺はいろいろと察するが、キキョウは何がなんやらという様子だ。


「里長……って、この山奥の里の代表の方のことでしょうか」

「ああ、まあそうだ。悪い人ではないんだが……変わり者ではある。あとワガママだ」


 俺の説明に、受付嬢も深く頷いた。

 

「この募集については先ほどゴリウス様が仰っていた通りたくさんの応募が集まったらしいのですが……面接の合格者はゼロ。みんな問答無用で追い返されたらしいです」

「ただの喫茶店じゃないのか……?」

「さあ……? ウワサでは里長は【真の理解者】を探しているとかなんとか」


 ……理解者? ちょっと意味が分からないが、まあ応募者全員に不合格を叩きつけているところを見るに厄介そうな募集内容であることに違いはない。

 

「うむ……確かに給金は魅力的だったが、そんな不確かな業務であるなら他の募集に応募した方が……」

「ゴリウスさん、私、この募集に応募してみようと思います」

「えっ!」


 キキョウは募集内容を読み込んで、決意の表情で深く頷いた。


「やっぱりお給金は大事な要素です。これからセリやスズにもいっぱい楽させてあげたいし……とにかく面接だけでも受けに行ってみようかと」

「……そうか。分かった」


 俺も募集内容を読んでみる。……なになに? 『応募者は以下の住所まで面接を受けに来ること』、か。里長、いつの間にこんなところに喫茶店を作っていたのか。

 

「面接には俺も付いて行こう」

「えっ、いいんですか?」

「ああ……心配だからな」


 里長は悪い人じゃない。だが、決してただの善人というわけでもなく、ただただひたすら自分の気の向くままに動くタイプだ。外から来たキキョウへ興味を持ってアレコレと詮索してくるかもしれない。


「じゃあさっそく行ってみるか、キキョウ」

「はいっ! よろしくお願いしますっ!」


 キキョウは気合い充分といった様子で頷いて俺の後ろに付いてきた。




【NEXT >> 第12話 里長コンと喫茶店】

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