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遺跡調査

前回ケート先生といい勝負?をした次の日。僕とケートとナーシャの3人は遺跡の調査に来ていた。


 「何であんたらなんかと・・」


 「まあせっかくだし3人で頑張ろうよ」


 「・・うん。みんなと一緒なら心強いよ」


 なぜ僕たちが3人で行動しているのかというと、それはクラスで強いからだ。意外と危険な任務らしい。ケート先生が僕たち3人を指名したのだ。ナーシャは嫌そうだったがケート先生の命令なら断れない。


 ナーシャは不機嫌そうだが、この遺跡調査で仲良くなれるチャンスがあればいいけど。なぜ遺跡の調査をするかと言えば、遺跡に入った魔法使いが戻ってこないという報告が軍に来てその調査が魔法学校まで降りてきたのだ。軍も相当人手不足みたい。遺跡は森を抜けた先にあり、そびえたった塔の地下にある。


 遺跡については分かっていないことが多いが、ダンジョンに繋がっている場合もあるらしい。何もない場合もあるけど。


 しばらく歩くと、塔についた。


 「これが塔ね。上に行きそうなのに地下にしかいけないなんて不思議ね」


 「たしかに。一階には下に行く階段しかないからね」


 本当に不思議だ。ダンジョンも遺跡もどういう仕組みなのだろう。だが魔法使いが行方不明になるなんて危険かもしれない。気を引き締めていこう。


 「じゃあ行こう」


 僕たちは塔に入ると、一面真っ白な壁で覆われていて近くに天井が見える。だが上に行く階段はなく地下に続く階段が中央にあった。


 僕たちは階段を慎重に降りると、開けた空間に出た。そこには壁一面に無数に通路がある部屋だった。100個以上は道がある。この中の一つが正解の道なのか?


 「何この部屋?通路おおすぎじゃない?馬鹿なの?」


 「ナーシャだれに言ってるの・・」


 この遺跡の設計者の文句を言っているようだ。ごめんなさいこれを作った人。


 「もうとにかく適当に行くわよ!」


 「・・一人じゃ危ないよナーシャ」


 僕たちは慌ててナーシャの後を追う。通路は僕たちがぎりぎり通れるくらいの大きさで等間隔に光る石が置いてある。なんだこの石は?


 少し歩くと、開けた場所に出た。


 「ふー。出口ね。・・ってあれ?」


 開けた場所に出たと思ったらそこは自分たちが元いた場所だった。


 「なんで?どういう事?」


 ナーシャが頭を抱えている。明らかに物理法則を無視している。たぶん通路同士で空間がつながっているのか?僕たちが入った通路とは別のところから僕たちは出た。やっぱりこの100個近くあるうちの一つが正解の道なのだろう。


 「・・どうする?闇雲に探しても無理そうだけど」


 「うーん。まあ入った通路の壁に目印をつけるとか?ファイアボール」


 壁にファイアボールを打ってみたが傷一つつかなかった。


 「・・すごい頑丈だね。なんの素材だろう?」


 「うん。でもこれじゃあ目印はつけられないね」


 困ったなー。どうしよう。


 「こんなのやっていけばいつか正解にたどりつくでしょ!」


 ナーシャがそう言って走り出した。


 「ちょっと!ナーシャ危ないよ!」


 止めたがナーシャは先に行ってしまった。そして当然のように別の通路から出てくる。ナーシャは諦めずに入っていくが、この部屋に戻ってくるばかりだ。10回ほど繰り返したところで、いきなり部屋が赤く染まった。なんだこれは?


 「・・え?なにこれ?」


 「ちょっと!私何もしてないわよ!」


 「みんな構えて!」


 すると地面に穴が空いてそこからゴーレムが出てきた。大きい5メートルはある。それにあの色はもしかして


 「何あのゴーレム?どっから出てきたの?」


 「とにかく攻撃だ!ウォーターアロー!」


 僕は水の矢をゴーレムの腹、目掛けて打った。しかしゴーレムに傷一つつかない。ちっ!やっぱりあのゴーレムは壁の素材と同じだ。とんでもなく硬い。


 「雑魚いのよ!そんな攻撃じゃ効かないわよ!ファイアボール+ウィンド!」


 僕よりもはるかに大きい炎を作った後、ウィンドで螺旋状に風を起こして炎の渦を作った。それをゴーレムにぶつける。


 「すごい!そんな魔法使えたんだ!」


 「当たり前じゃない!当然あなたより優れているわ!」


 僕と戦った時はまだ本気ではなかったようだ。やっぱりナーシャはすごい。だがゴーレムは無理やり巨体を動かして炎の渦を消した。


 「・・でもあんまり効いてないかも」


 ベントの言う通りちょっと体が焦げただけのようだ。ゴーレムが大きな腕で殴り掛かってきた。


 「みんな避けて!」


 ナーシャは持ち前の速さで、僕はフロウで自分の身体を浮かせて回避する。


 「ベント!危ない!ウィンド!」


 僕はなんとか風を発生させてベントを吹き飛ばした。ゴーレムの拳が地面をえぐる。危なかったあれを食らえば一撃で死ぬ。


 「・・ありがとうルーク。足引っ張ってごめん」


 「全然大丈夫だよ!」


 ベントはどうしても機動力がないから僕が守らないと。とにかく攻撃しないと話にならない。やばいぞ火とは相性が悪いのかもしれない。だが僕のウォーターアローも傷一つつかなかったし。そうだ!


 「ベント!ベントの魔法ならなんとかなるかも!」


 「・・え?僕の魔法?」


 「そう!シャドウボール打ってみて!」


 「分かった。シャドウボール!」


 ベントは黒い玉をゴーレムに向かって放った。しかし速さが足りずゴーレムに避けられた。

                                 

 「ごめん。僕の魔法じゃ・・」


 いやシャドウボールが当たった壁がえぐれている。ゴーレムは壁と同じ素材だから当たればダメージがある!


 「僕とナーシャでゴーレムを引き付けるからその隙に魔法を打って!お願い!」


 「・・でも。失敗するかも・・」


 「大丈夫!ベントなら出来るよ!」


 とりあえずこちらに注意を向けさせなければ。


 「ウォーターボール+ウィンド!」


 ナーシャの炎の渦を見習って水の渦を作った。よし!見様見真似だけど出来た。


 「それあたしの魔法じゃない!パクらないでよ!」


 「今はそんな場合じゃないでしょ!ナーシャもお願い!」


 「仕方ないわね。ファイアボール+ウィンド!」


 水の渦と炎の渦の合わせ技だ。これで封じれるはずだ。そう思った次の瞬間一瞬で渦が消えたと思ったら風の刃を飛ばしてきた。


 「何?!うわああーー!!」


 「きゃあああーー!!!」


 予想だにしていなかった攻撃をまんまと食らってしまう。


 「ルーク!ナーシャ!」


 ベントの必死な声を最後に俺もナーシャも意識を失ってしまった。




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