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ケート先生との修行2

 「うわああああーー!!」


 ドコーンという大きな衝撃と共に僕は後方に吹き飛ばされる。あれから一カ月放課後にケート先生と修行。もといしごきを受けているが未だに僕は一撃を入れることができないまま今日も敗北して終わった。僕の代わりにダメージを追ったローブが弾ける様子をケート先生は上から見つめる。


 「じゃあ今日はここまで。帰ってプリン食べよー」


 ケート先生はそそくさと訓練場を後にする。僕は何度見たか分からない天井を見上げて今日の先生との戦いを振り返る。これまでの先生との修行で分かった事はいくつかある。


 まず先生のオリジナルの魔法は「ポケット」という空間を繋げる魔法だ。空間を繋げるときは一メートルくらいの穴が二つ現れて、片方の穴に魔法を放つともう一方の穴から魔法が出てくる。一度に出せる穴は二つのみだ。穴の射程範囲も自分の手の届く位置くらいで自身から離れたところに穴を出すことはできない。


 魔法を先生の左右から同時に放ってみたが魔法どうしの空間がつなげられて相殺された。ならばと思って3つ別方向から同時に打ってみたら。二つはポケットで相殺されて残りの一つは普通に風魔法で打ち消された。


 自分の魔法を食らって徐々にダメージを溜められて、先生の魔法でもダメージを食らってローブが弾けるというのが今までのパターン。先生を倒そうと自分の魔法を放つほど自分に返ってくる。


 「はあーー。強すぎだろ先生」


 正直これほどとは思っていなかった。超越者になるには先生くらいの魔法使いにならないといけないのか。僕にできるか?僕は同時に3つの魔法しか使えないからこれ以上魔法を同時に放つことはできない。勝てるビジョンが見えない。


 翌日。昼休みに修行で全身にあざや切り傷ができている僕を心配してベントが声をかけた。


 「・・またこっぴどくやられたみたいだね」


 ベントは僕の隣に座ってパンを食べ始める。僕も持ってきたパンをカバンから取り出した。


 「うん。先生強すぎて心が折れそうだよ」


 ベントはパンを食べながら苦笑する。


 「そりゃそうだよ。だって超越者の一人だもん。勝てたら相当すごいことだよ」


 「そうだけど先生を倒せるくらいに強くならなくちゃいけないんだ」


 そうだ。エリーと結婚するためにはダンジョン攻略が必須条件だ。それとガルガンダ帝国の超越者も一人倒さなければいけない。このままではだめだ。


 「えっとなんでルークはダンジョンを攻略したいの?」


 ルークは不思議そうに見つめる。そういえばダンジョン攻略に誘っただけでまだ理由はいっていなかったっけ。まあベントには言ってもいいか。


 「結婚したい人がいるんだ。そのためには超越者になってガルガンダ帝国と戦わなきゃいけなくて。だから強くなりたいんだ」


 エリー会いたいなー。


 「け。結婚?!なんか全然話が見えないんだけど」


 食べていたパンを噴き出して困惑している。まあ普通そうなるよね。


 「秘密にしてほしいんだけど僕エリザベス様と結婚する約束をしてるんだ」


 「え?!エリザベス様って第二皇女様の?」


 ベント驚きすぎて鼻水がでているよ。


 「うん。どうしても叶えたいんだ」


 そうだ。こんなところで足踏みをしている場合ではない。なんとかしないと。ここは自分より強いローズ学長にアドバイスをもらおいに行こう。うん。


 「ごめん!ちょっとローズ学長のところに行ってくる」


 「わ・・わかった」


 そこには突然置き去りにされたかわいそうなベントの姿があった。僕は走りながら口に含んでいたパンを急いで胃に入れる。ローズ学長は保健室だったよな。多くの生徒とすれ違いながら僕は保健室のドアを開けた。


 「ローズ学長!いますか?」


 「はい。いますよー。そんなに急いでどうしたんですか?」


 飲みかけであろうコップを机に置いて座ったままこちらを向いた。よかったいた。


 「先生。あのかくかくしかじかで・・」


 先生は真剣に僕の話を聞いてくれた。


 「なるほど。苦戦しているわけですね。うーん。でもこういうのは自分で気づかなきゃいけない事もあるので少しだけアドバイスしましょうか」


 「よろしくお願いします!」


 やった!ケート先生を頼って良かった。


 「えっと。魔法使いとの戦闘において最強の攻撃はなんだと思いますか?」


 「最強の攻撃?威力がすごい魔法とかですかね?」


 「違います。見えない攻撃です」


 見えない攻撃?光魔法でそう言う魔法があるのか?


 「え?それを教えてくれるんですか?!」


 「あれですよ、見えないと言っても本当に消えているわけではないですよ。第一そんな魔法聞いたことがないですし」


 そうなのか。教えてくれるんじゃなかったのか。でもいろいろ魔法を組み合わせたら出来そうではあるけどな。


 「それならどういう事ですか?」


 「うーん。どうやって説明しましょうか。・・そうだ!ルークくん後ろ!」


 先生は僕の後ろを指さす。なんだ?僕は慌てて後ろを向いてみるけど何もない。


 「え?何もないですけど」


 先生の方を向き直すと頬に何か当たった。これは先生の指だ。先生はいたずらした子供のように笑っている。


 「はい。ひっかかりましたね。つまりこういう事です。ふふ」


 なんか先生かわいい。じゃなくてどういう事・・・。そうか!そういう事か!


 「学長!ありがとうございます!」


 「はい!頑張ってください」


 そして放課後。いつものように訓練場でケート先生と僕は向かい合っている。作戦は立てた今日は勝たせてもらう。


 「先生。今日はこのまま勝たせてもらいますよ」


 「へー。期待してるぞー」


 先生はいつも通り余裕な態度だ。よし!いくぞ!僕は走り出した。


 


 

 


 




 

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