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第7章|六本木の超高級カラオケ店 <2>Miekoさん

<2>


 とりあえず、部屋を探索し終えて、トモコと2人でソファに腰掛ける。

 


 トモコは、ピンクの背中空きカットソーに、白いスリット入りタイトスカートをはいて、ブランド物の小さなハンドバッグを手に持っている。耳元には、男心をくすぐりそうな、揺れるピアス。



私は、白の綿Tシャツに、黒のギンガムチェック柄ロングスカート、コンバースのブラックスニーカー、斜め掛けバッグ、という格好で来ている。全体的なカラーはモノトーンだけど、私のコーデ、トモコと並ぶと、ちょっとカジュアル寄りなのは否めない。



「このソファ、低いからパンツ見えそうだよねぇ」

ロングスカートをはいていて、パンチラのリスクがない私は、堂々と背もたれに倒れて腕を伸ばした。



「うん、確かに~。あ、そうだ。あたし、来る相手見てからハンドバッグ置く場所考えるわ。ハズレだったら膝の上にバッグ置いてパンツ死守でしょ。でも、当たりだったら……ちょっとだけ見せちゃうかも」



「何言ってるのトモコ! ダメダメ! 当たりのメンズでも、パンツは徹底ガードしてほしい!! 」



「そっかー。えへへ~」



トモコがおどけたので、私が噴き出して、しばらく2人で大爆笑した。

笑いすぎて、お腹が痛い。




 その時、女性の声がした。


「あ~~、トモちゃん! おつかれ~~!」


 部屋に入って来た女性がサングラスを外す。Miekoさんだ、と思った。まず目に入ったのは、日本人離れした豊かなバスト。肩から鎖骨のあたりは黒のレース生地で、胸の谷間あたりだけ一部布がないという、変わったデザインのワンピースを着ているので、立派な胸の谷間が、レースの隙間から覗いて見えている。


和風美人、という感じのMiekoさんの清楚な顔立ちや、細いウエストや手足との対比がアンバランスで、超セクシーだった。



「あ~、そっちがお友達のリナちゃん? イイ感じ。よろしくねっ」Miekoさんが屈託なく笑った。



「よ、よろしくお願い致します」私は頭を下げた。



Meikoさんがスマホを見るしぐさで下を向いた瞬間、眉を上げたトモコが声を出さず『Wow』という口の形を作って、サイレントモードで合図してきたので、私も、上下の唇をきゅっと噛みながら、目を見開いて返した。

―――多分トモコは、“Miekoさん、エロい服、着てるねぇ~?”と言いたいのだろう。



でも……なんだろう。Miekoさん、『イースタグラム』で見たのと、少しだけ違うような気がする。顔全体のサイズとか、唇の形とか、肌の質感とか? もしかしたら、写真を加工しているのかもしれない。けど、美人だしスタイル抜群なのは間違いない。



「あの~、今日のメンズって、どんな人が来るんですか?」トモコが訊く。



「あ、うん。1人は国会議員さん。あとIT企業の社長と、投資やってる人」


 えー凄い、全員お金持ちじゃないですか? トモコが喜んだ。



「なんか、今回って、議員さんが主役で、接待飲みらしいのね。でね、磨けば光りそうな素質を持った、ふだん港区界隈にいなさそうな女の子と遊んでみたい……っていう、意味不明のご要望らしくってぇ。あ、でも帰りにタクシー代貰えるし、人脈もすっごく広い人達ばっかりだから安心してね~」Miekoさんがメイク直しを始めた。




「ト、トモコっ」私はトモコの身体を引き寄せて話す。「何か怪しくない?」



「怪しくないでしょ。議員さんに、社長に、投資家だよ? 社会的な信用があるじゃん。大丈夫だよ」トモコは帰りたくないみたいだ。



「でも、なんか……」



「里菜。そういうところが、彼氏できない理由だよ。警戒心ばっかり強いと、いつまで経っても男の人と仲良くなれないぞ」


小声で言い返されて、ウッ、と私が言葉に詰まる。




「ヘーキヘーキ。あたしが一緒にいるし、取って食べられたりしないよ~」Miekoさんが笑った。



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