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地味系秘書と氷の副社長は今日も仲良くバトルしてます!  作者: あざらし かえで
第三章 自分のこと、これからのこと

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46.レトロな喫茶店で

 連れてきてもらった喫茶店(いろどり)は、昔ながらの喫茶店といった佇まいで、カウンターと幾つかのテーブル席があるこじんまりとしたお店だった。


 この時間は読書をしているお年寄りくらいしかいなくて、店内も静かで落ち着ける感じがする。


「何だかレトロなお店で素敵ですね」

「いつも考え事をしたいときや、静かな時間を過ごしたいときに来る場所だからな」


 氷室さんにとっての憩いの場なのかもしれない。

 私と一緒で大丈夫なのかなと思ったけど普通にメニューを勧めてくれたし、いいって思ってくれてるのかな?


「どうしよう……ウインナーコーヒーとオムライスにしようかな」

「お腹が空いているのなら、オムライスはオススメだ。私もたまに食べる」


 オムライスのイメージが全くないんだけど、食べているところを想像したらほのぼのするかも。


「私をどういう目で見ているかは知らないが、好き嫌いは特にない」

「そうなんですね。良いことじゃないですか。美味しくご飯を食べられるのっていいと思いますよ?」


 笑いながら注文を取りに来てくれたマスターに私の分の注文を先に伝える。

 氷室さんはブルーマウンテンとナポリタンを頼んでたから、食べるのに付き合ってくれるみたい。


「お話は……のんびりで大丈夫ですか?」

「真剣というほど真剣でもないんだが、静かなところで話したほうがいいかと思ってな」


 お店の中をキョロキョロと見回していると、コーヒーの良い香りが漂ってくる。

 淹れたての香りは香ばしくて、気持ちを落ち着けるにはピッタリだ。


「小鳥さんも、楽しんでくれているようで安心した」

「え、あ……変な顔してました?」


 私が慌てると、いや、と微笑した氷室さんがゆっくりとコップを手に取って水を飲む。


 そういう仕草もキビキビしているというか、絵になるのが不思議。

 姿勢がいいからかな?

 観察していたのがバレてしまって、思いっきり目が合った。


「そんなに見られても困るのだが……」

「つい……絵になるなって思って……」


 返事をしてから、思っていたことをそのまま言ってしまった事に気がついて固まる。

 言われた氷室さんも困ったように視線をそらしてるし!


 何言ってるんだろう、もう!

 このタイミングで運ばれてきたコーヒーに感謝するように、慌てて白のシュガーポットに手を伸ばす。


「あっ……」


 取ろうとした私と、取ってくれようとしてた氷室さんでお互いに手がぶつかった。

 いや、なんでそんな少女漫画みたいなことしてるんだろう?


 普通に気恥ずかしくなって、パタパタと手で顔を仰ぐ。

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