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勝手に魔王認定された魔女は勇者に魔力を奪われたので取り戻すために旅をする~なお500年経っても魔力は戻っていない~  作者: 山岡桃一


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情報屋

 それはさておき。

 3日前の正午といえば、確かに屈強な男たちに絡まれていた……ように見えたのか?

 まぁ華奢な美少女が男に囲まれていたら、そう見えないこともないか。

 屈強な男の正体は情報屋であり、セイヴィアークの特徴に似た植物があるかもしれない、という情報を聞いて、思わず笑みがこぼれたのだ。

 なお直接的に『セイヴィアークの情報が欲しい』なんてことは言わない。

 情報屋であればセイヴィアークが絶滅種であることは知っているはず。

 なので、より高額を提示した依頼者に優先的に情報を売る、あるいは自分で採取しようとするかもしれない。

 そのため『薬草として使える魔導植物』として依頼を出していたのだ。

 そもそも、この時代に本物のセイヴィアークを見たことがある人なんて、魔女を除けば皆無だろう。

 現代の有名な魔導研究者だって、文献に載っているセイヴィアークを本物だと勘違いしているくらいなのだ。

 その文献だって間違いだらけというお粗末さ。

 まぁ時代的にも、しっかりと記録に残せる媒体がなかったもんな。

 勇者に献上したセイヴィアークを記録した魔導媒体だって、勇者がその媒体の魔力を食ったらしいから記録が残らず。

 ただ、私も文献でその名前と『魔力を消費すると消えるらしい』という情報しか持っていなかった。

 それを勇者が実行したことで、確証が持てたのだ。

 そんなこともあって本物を発見できず、結局『名誉の絶滅種』と言われたのだ。

 まぁ実際、この500年で見ることはなかったので、あながち間違ってはいないけど。

 そんな超貴重魔導植物にも関わらず、やはり情報屋は本物を知らなかった。

 だが、私の求めていた情報に限りなく近かったので、私もちょっと興奮してしまい、感謝の意を込めて手を握ってやったのが間違いだった。

 情報屋はそれで調子に乗ったのか、あろうことか私を『買いたい』と言ってきたのだ。

 しかも言い方からしてかなり慣れていたようで、その言葉を皮切りに、2人の男が私を囲んだ。

 しかし、私も昔から情報屋は使っていたので、こういう屈強な男たちと華奢な美少女1人の状況には慣れっこである。

 ではどうするか?

 私は素早く懐から、リボルバー式魔導銃19型(通称魔銃)を取り出し、男の股間に突きつけてやった。

 そしてもう一方の手で銃の形を作り、男の股間を指差す。

 これで『魔術と魔法を使って、おまえらの股間をぶっ飛ばす』という意思をはっきり示せるので、大体はこれで大人しくなる。

 根性のあるやつなら、それでもまだ向かってくるが……

 どうやらこの情報屋はその根性がなかったらしく、へこへこと頭を下げてその場から立ち去ったのだ。

 この一連のやりとりをヒョロガキが目撃して、一目惚れしたんだろうな。

 まぁ華麗に撃退したのは間違いないが、その後、汚物に密着させてしまった魔銃を消毒するのは時間の無駄だった。

 ……少し余談ごとになるが。

 通信技術とともに犯罪技術も時代を重ねるごとにどんどん進化している。

 なので重要な情報は例え面倒であっても、危険が伴うとしても直接聞くに限る。

 しかし顧客が女性の場合だと、こういう問題も発生してしまう。

 ただ、よほど切羽詰まった……例えばどこぞのご令嬢が恋人の仇を打ちたい、とかいう理由で単身情報屋を訪れない限り、その場で女性客が拐われるようなことは滅多にない。

 というのも、情報屋を利用するような女性は、私のように魔術、魔法で武装している人がほとんどだ。

 そのため『運が良ければ乗ってくる女性もいる程度』と、以前別の情報屋が言っていた。

 そもそも『魔女化』は女性にしか発現しないことからもわかるように、魔力戦において勇者という特例を除いて、男性が女性に勝てる道理はないのだ。

 対魔女特化の『魔女狩り』だって、魔女だと思われるような行動を取らなければ、武装しただけの女性は襲わない。

 ただ現代では、魔力が少ない男性でもそれを補える魔術を持っていると話は変わってくる。

 特に『魔王戦争』後に対魔女用として開発された軍用魔術『魔導兵器』を使えば、中位魔女程度の魔力防御なら突破することができる。

 まぁそこまでの魔術となると大型のものばかりなので、持っていればすぐにバレるから、わざわざそんなものを持ったやつと話をする必要はない。

 現代は魔術が進歩し便利になったが兵器も増えた。

 なので、危険な魔術を持った人買い情報屋の股間が撃ち抜かれた事件が発生しても、それは仕方のないことなのだ。

 だから私が過去に行った行為も正当防衛であり、仕方のないことである。

 

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