表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/77

触れるべきでない

『邪魔者共には消えてもらう』


 ―――情はいらない……


 突然の出現に遅れを取ってしまったが、相手も名乗りあげをしてくれたおかげで多少時間が稼げている。

 詠唱破棄可能な3段階魔法を5つの意識でコントロール…3^5=243段階。


 それの一気にぶつける。


 魔法の発射口がピリ付く。発射のタイミング、打たれる方向、魔法が飛んでくる軌道などが読まれないように、隠密スキルで発射まで隠し通す。


 悪魔が自分とは反対方向へ向いた。


『今!』


 ゴゴゴ………


 ものすごい轟音とともに、視界を遮られるような爆風、閃光などの要素が襲いかかる。


『やったか?』


 そう自分の心の中で疑問を持ちつつも、確信した心が中にあった。

 しかし、早々とそれは打ち砕かれる。


『っふっふっふ……っあーっははは!!!悪魔にこれが通用すると?バカバカしい。人間も腐ったものよ。悪魔は魔法に精励する種族の一つ。故、魔法に対する抵抗も高いというもの!せめて、攻撃の中に物理攻撃を混ぜるべきであったな!!!』


 あの威力の魔法を受けてもなお、耐えて見せている。

 しかし、魔法に耐性があるとは言え下級の悪魔は重症を追っている。消滅させれた悪魔は一つもいない。戦いの優劣は相手に傾いたままだ。


 弱った悪魔にヴァンパイア3体で余裕でボコせる程度には弱っている。


『なぜ我ら悪魔族が神から背き、神隠れの地にて暮らしているのか?今ここで思い知れ!!!』


 ―――俺の放った魔法の10倍の威力はある魔法が形成される。


 〈何だ!?あの威力の魔法は!!〉


 〈奴らは悪魔族。神の誓い(法則)に背き、天と対を成す存在。奴らは既存の法則を破って、天に唯一歯向かえる存在になった。〉


 〈つまり、魔法の段階のリミッターが存在しない?〉


 〈そうだ。助かる方法はあと一つ。誰も望んじゃいない結果だ。〉


 ―――『失せろ』


 体を小刻みに揺らすほどの低い声がどこからか分からない場所……もしくは全方位から聞こえてくる。

 瞬きを許さぬ程の速度で、空の景色が変わる。色が褪せ、モノクロ状態になる。

 その言葉でレッド、俺、君主級悪魔以外全員気絶してしまった。


 レッドが何かを知っているような形相で、冷や汗を頬を伝って地面へと落ちる。


『そろそろ近いからと言って、契約を結びに来ようとは………それとも俺の役割を奪いに来たのか?』


 悪魔に向けたメッセージであるとわかる。しかし、声の主が分からず、意味もわからない。


『契約さ。邪魔者が現れてしまったのだ。仕方のない。』


『邪魔者を消すのにそれほどの力が必要か?愚か者はどちらであろうか?』


『今回は引く。また会おうではないか?』


 バリバリと音を立てながら、転移魔法を使用し消える。


 ―――空の景色が着色されていく。

 ソロモンたちが何事もなかったかのように、ただただ戦闘の姿勢を取っている。


「君主悪魔の姿がない……」


 そう呟いたのはアイ。あたりを見渡しながら、魔力探知を最大出力で稼働し君主悪魔を探す。


「アイさん…気絶していたのを知ってます?」


「は?冗談言っている場合ではありません!いつ奇襲されてもおかしくない状況ですよ!」


「そ、そうですね……確かに…」

(気絶していたとは言え、流石に何か違和感ぐらい湧いてもおかしくはない……)


「君主悪魔は、転移魔法で消えました。ほらあそこら辺に魔力の残骸が………」


「転移した痕跡があります。しかし、一体いつ……?」


「あなた達が気絶している間です。俺はしっかりこの目で見ました。」


「……他に信じられる可能性はない。ということですね……それよりも何故あなたは気絶しなかったのか?」


「分からない。何かしらの要素が絡んでいるのは確かです。悪魔が『今回は引く。また会おうではないか?』と言っていたので、暫くの間は姿を表さないと思います。」


「仲間を置いて逃げた?」


「そうとしか感じ取れません。」


「話し相手は?」


「分からない。あの瞬間、起きたことはわかります。ですが、そこに絡む要素や、事象については全くわかりません。空の色が褪せたこと、全員気絶したこと……」


「わかりました。奴がもう現れないとわかっただけでも十分な情報です。更に追い打ちをかけましょう。」


 俺は戦場に向かい、悪魔狩りを始める。

 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「ソロモンさん!ミウから君主悪魔が身を引いたとの報告が上がりました。あとは残党を倒すのみです。」


「………」


「ソロモンさん?」


「済まない。少し考え事をしていた。アイは先に向かってくれ。」


「承知」


(急に悪魔がいなくなったのはそうしてだ?ミウによると、転移魔法で身を引いたと聞く。転移魔法が発動した痕跡があるので、納得がいく。だが、発動したタイミングが全くわからない。気絶していた?気絶後特有の身体の違和感などまったくない。)


「…ソロモンさん。君主悪魔が身を引いたのはお聞きですね?」


「はい。ですが、全く分からず…レッドさん!なにか知っているのですか?」


「……」

 顔を背ける


「禁忌……ですか?」


「!?………触れてはいけません。絶対に。」


「でっでは、あなたと、ミウは触れている…または理解者ということですか…?」


「はい、彼ならまだ引き戻せます。完全には理解していませんでした。恐怖するのは最期だけで良いのです……禁忌は恐れられるもの。知ってしまっては意味がない。」


「話はあとにしましょう。今は戦いの最中です。」


「では……」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ