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一時的にね。

「作戦はミウ君ので決定だ。投擲はフォースに任せる。いいな?」


ソロモンの作戦の実行宣言がくだされた。討伐はいよいよ明日。討伐隊は明日に備えて十分な休息を取る。だから外の警備は、転移を通じて呼び出し、見張りのみを任せる。何かあれば大声で呼び起こすように命じてある。


「明日はいよいよ決戦だ。明日に備え各自十分な休息を取るように!」


―――夜になり、皆が寝た頃……


異変を感じたもののみ素早く起き上がる。ソロモンや、アイは当然。俺もカタストロフィも例外ではない。起き上がったのはたった7人。フォース、テスタは起きている。残りは剣聖:刃。


ソロモン達と目が合う。


〈皆、感じ取ったか?〉


〈ええ、悪魔たちの進行方向で何かしらの戦闘が起こっています。〉


アイが素早く状況報告をする。


〈相手はわかるか?〉


〈魔力の波動値から推測するに、ヴァンパイアかダンピールでしょう……〉


〈様子見をしに行く。もしよければ付いてきてほしい。この微細な異変を感じ取れるのもなかなかセンスがあるからな。〉


かなりユーモアがあって親しみやすい。適度に相手も尊重し、親しまれているわけだ。


〈っふ…この異変に気づくものが他にも存在するとは…なかなかやるではないか?〉


ソロモンは世界ランク32位だが、その火力面や指揮能力の高さから今回隊長を任されている。ランクが自分より下だと知っているカタストロフィはイキりたいのである。


〈はいはい、メイカくん。今はそんなことしている場合じゃないぞ〜。ここで判断間違えたら全員死ぬかもしれないからね〜?〉


〈あ、はい……〉


〈メイカってカタストロフィちゃんのこと?〉


アイが聞く


〈そうですけど?なにか問題でも?〉


〈いえ、名前が長くて別名を考えてたんだけど、センスがないっていつも断られて……〉


〈そうなんですよ!ミウさん!このおばさんほんとセンスなくて……〉


〈まだ、20代だっつうの!下っ端にはカッコつけて、目上の人には口悪くなるとか……ため息が止まんないわ。〉


〈はいはい、話はやめて見に行くぞ〉


―――観測地へ


「うーん…あれはヴァンパイアとダンピールが一緒に戦ってますね……悪魔襲来で共同戦線を張っているのでしょうか?」


「恐らくな…ダンピールは人間との混血であり、人間とヴァンパイアの仲介役。1000年前から現在に至るまでの間戦いが起こりらなかった原因。」


「では、共同戦線を張るのは必然では?」テスタが問う


「ダンピールも人間の鮮血を欲しがる。だったら、どっちに付くのが有利だ?」


「…人間側。」


「であろう?ヴァンパイアが滅びれば、人間の鮮血はダンピール族が支配できるという訳。………しかし、今回は全く違う。ヴァンパイアを滅ぼすだけの力が悪魔たちにある。ヴァンパイアを滅ぼしたあと、自分たちも滅ぼされかねない。共同戦線を貼るのは必然だが、理由が違う。もし、前者が戦う理由なら、我々が参戦する義理はないが、後者であれば部族間で守らなければならない。

……すぐに準備しよう。寝ている奴らは起こさなくていい。これに気付けない奴らは足手まといだろう。」


準備が整い、出発する。作戦の魔法陣投擲は却下され、足での移動となる。

剣聖の刃が先導し、悪魔たちの元へ移動する。とは言いつつ、刃以外魔法を使えるので走って移動しているのは刃のみ。


「えーっと……走るの疲れるんで、誰か担いでくれたりしませんかね?」


『……』(フルシカト)


しかし、音速の数倍で移動していたので、1分と少しで目標地点へと到着。到着すると皆が散り、ヴァンパイアやダンピールたちに声を掛ける。


「魔法が飛んでくる!その場から離れろ!!!!!!!!」


―――”第11階級魔法:ビッグバン”―――


ソロモンの一撃必殺技。思考加速を施したとは言え、詠唱に数分かかることから、一撃必殺というわけだ。

それにしても威力は良い意味で酷く、自然影響無効の熱を遮断するものも貫通し、非常に熱い。解き放たれた閃光も眼球内の硝子体、房水が蒸発しそうなほど。


閃光が収まり、目を開ける。


目の前に、巨大なクレーターが出来上がり、溶岩たまりができている。一部の物質は気化しており、非常に危険な状態。

テスタが気づいたのか、風魔法で大気を循環させ浄化の魔法をかけた。これで毒ガスによる死は免れる。


遠くのヴァンパイア、ダンピール軍からなにか声が聞こえる。だけど、声の荒げようから、罵声なのはわかる。

隊長らしき人が手を挙げると、一気に沈み帰る。


ソロモンの前へ、瞬間移動?それとも高速で動いたのかのどちらかだが、来て、なにか話す。


〈先程の攻撃は、お見事。そして、窮地を一時的に救ってくださり感謝申し上げます。〉


ソロモンと思念がつながる。


〈わからない人はわからないと思ってね。脳内で翻訳してるから、彼らが話していることは俺を伝って聞くことができる。〉


〈それと、一時的に?どういうことだ?〉

俺がそう問う。


〈一時的にというのは、奴らは攻撃が当たる前に元の…いえ、奴らの住処へ転移していきました。ソロモンさんの攻撃で一部の戦力は削ぐ事ができました。ですが、しばらくすればまた元の戦力…いや、それ以上の戦力を持って戻って来るでしょう。〉


〈わかりました。ありがとうございます。〉


状況の把握はできたが、次どこに現れるのかは分からない。


〈そちらの負傷者は?〉ソロモンが問う。


〈まだ戦闘が始まってそう経っていないので、誰もいません。〉


「ソロモンよ!貴様の右腕のアイが苦しんでいるぞ?助けてやってはどうだ?」


「はぁ……いつになったら学ぶんだ?だからいつも言ってるだろ?俺の攻撃に背を向けて目を閉じて、手で隠せって。治癒するから落ち着け」


「目が、目がぁぁ!」


ビッグバンは創造。バルスは滅び。相反するのに、目がやられるのは共通なんだな……

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