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久しいな

「久しいな」

完全防御の上で、そう挨拶する。


「盛大な歓迎だね。窓から入ったことについては反省してる。」


「お前が姿を現したと聞いてな、それに物凄い強さだと。」


「っはは、まだまだだよ。あの魔人だってA-程度だろ?」


「新聞を読んだだろ?S+出そうじゃないか?それをA-と申すか。っははは。…では本題に入ろうと思う。まず、ミウで合っているな?」


「ああ、間違いない。だが、迷宮の最下層まで潜り、そこで何かしらの影響を受け、見た目は変化せずとも、出ている雰囲気や、オーラが他人から見ると以前と違って見えるそうだ。」


「最下層に行けたのか?……いやその実力なら、(いや、最下層に行ってからと言っていたな……何者かの手が加わっているはず……)いや、なんでもない。」


「新聞で、先生へのインタビューで未知の術を使っていたと書かれていましたが、お教えすることはできますか?」


国王の魔道士………宮廷魔道士のおっちゃんじゃねえか!恩もあるし、簡単に使えるわけでもないし、人の意識が2つ以上合わさってできるものだし…言っても損は無いかな?


「二重詠唱というものです。」


「ただ2つの魔法を詠唱するわけでも無い…ということかな?」


「私も詳しくはわからないのですが、一つの自己の中、意識を2つに分裂させ、同時に詠唱するというものです。」


「意識が2つ…よくわからないな……」


「簡単に言うと、脳が2つある感覚です。そう簡単にできるものでもないですし、できるまで感覚でするしか無い感じです。」


「並列演算のことかと思ったが、どうやら、違うようだな。」


並列演算…言葉の意味としては分かるが、イメージが上手く湧かない


「並列演算とは?」


「複数の魔法を同時に展開するものです。2重詠唱とよく似ていたので…ですが、決定的な違いがあると気づきました。並列演算とは、複数の魔法を同時に扱うものです。ただ、発動までにタイムラグが発生する。それに対し、二重詠唱はそのラグがない。といった点ですね」


「っはは、ありがとう。かなりわかりやすかったよ。」


「楽しんでいるところに水を指すようで悪いが、ミウよ、魔人について教えてはくれぬか?」


「…実はな、極北の地にいることしか分からなかった。それと、同じような仲間がたくさんいると。」


「………そうか、ありがとう。」


「お礼と言っては何だが、ついてきてくれ。」


「あーっと、できれば鎮痛剤があれば嬉しいな。」


「後で、でいいか?」


「ああ、」


そうして連れてこられたのは、豪華な装飾が施されている幻術を見せられている。でも、実際は……ただの牢獄だ。なにか陰謀でもあるのではないだろうか?あたりを見渡すと、教師たちも一部見受けられる。うーん……


「ちょっと、トイレに行ってきてもいいかな?」


(怪しまれているかもしれない………ただただ、直線に歩いているだけだもんな。緊張を解すためにもいいかもしれんな。)


「ああ、できれば手短に頼むぞ。」


トイレに入る。スーツで分身体を作り、分身体を牢獄の方へ向かわせる。意識も共有し、内部の様子も伺う。

とりあえず、ここにいると何かしら起こる予感がするので、逃げる。あっ、それと鎮痛薬はこっそり持ち出す。とりあえず、ブルーに逃げ込む。

向かっている途中………

「さあ、ミウよ、はいってくれ。」


あっさり牢獄にい入れられた振りをする。


「記者に伝えよ、クアドラ・ミウは悪魔の使いだったと。」


「陛下、大変申し上げにくいのは承知ですが、なぜこのような情報を世に流すのですか?」


「私の目に、嘘など映らない。」


『………』


全員黙り込む。そりゃそうだ、何もかもめちゃくちゃ。しかし、国王という絶対的地位。それに反することはできない。だから従順に従うことしか、自分の居場所を確保する術がないのだ。


そうして、王国が崩壊していく……


「帰ったぞ〜」


「やあ、ミウおかえり」


「多分そろそろ、面白いニュースが届くぞ。」


「???」

目が点で頭の上に?が浮かんでる、ように見えるだけかもしれない。


「号外だよ〜」


大きな声でそう響き渡る。


「一枚取ってきたら?」


アーバスに提案する。その間に、少女に鎮痛薬を飲ませる予定だ。


「ああ、そうするよ」


ノックして、部屋に入る。


「大丈夫そう?」


「うん、なんとか……っん、いてて……」


「これ鎮痛薬なんだけど、効き目がどのくらいかわからない。最初は少しだけ飲んで、大丈夫そうだったら少しずつ飲む量を少しずつ増やしていこうと思う。」


「うん!ありがとう。」


少しだけ鎮痛薬を飲ませる。万能薬とか無いのかな?何でも効きます、っていうあれ


「経過観察したいから、そばいにとくね。」


「……あのお兄ちゃんといるとつまんない」


袖を掴みながら、そう言う。なんて可愛いんだ。


「そう言えば、本読んでくれたかな?」


「うんん、痛くてまだ十分に動けないから、まだ読んでない。」


「読み聞かせでもしてあげようか?どんな本が良いかな?」


「うーん、この世の中を知りたいな〜。この世界にあるものとか!」


「そうかそうか!じゃあ、ダンジョンと、地下迷宮のどっちがいい?」


「うーん、何がなんだかわかんないから、だんじょんで!」


そうして、俺はダンジョンについて少女に聞かせた。俺の経験を交えて。



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