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別れ

ここからは、二手に分かれることにした。まずは、この迷宮から脱出する組。もう一つはこの先の事実を知る組。


アーバスと、クイナ、2人の宮廷魔道士が脱出だ。


残りの6人の宮廷魔道士は、この先にあるのか知りたいそうだ。


「では、ご案内いたします。」


ゼノギオン……名付けた。ゼノギオンが次の階層に続く扉を開ける。


全方向を覗いてもなにもないのが伺える。


突然脳内に言葉が響く…


〈よお、A!この空間内では会えるようだな!次元が違うだけだけどな!多分、そこらの魔道士たちはこの違いに気づいていないようだな、こう言ってやれ”体に魔力の結界を張らないと内臓が出てくるぞ”ってな!あっ、お前には俺が結界を張ってるから大丈夫だぞ。俺にも詳しくわからないが、4次元以上なのは確定だ。早めにな〉


「ここは、いつもの次元と違う。体に結界を張らないと内臓が出てくるぞ」


何かに気づいたのか、すぐに結界を張った。


ゼノギオンは、元から魔力のまとった甲殻をまとってるから問題ない。


何もない暗く、先の見えない、方向もわからない場所を進んでいく。


〈今、お前のいる次元の解析をしてたんだけど、なんか色々できて、そっちでも会話できるようになった。〉


〈ただ邪魔くせえだけじゃねえか〉


〈そんな悲しいこと言うなよ〜Aくん〉


〈はぁ〜…〉


〈……ネロを出せ、…何だこの魔力……〉


〈どこからだよ?〉


〈より強いのは、下だな…複素数は覚えてるよな?あの空間を意識的に視覚化するのは難しいと思う。でも想像はできるだろ?そこに刃を入れるだけだ。〉


〈わかんねえよ!そこってどこだよ!〉


〈はあ…適当に振ったら開くんじゃね?〉


〈諦めやがって……〉


俺は、ネロを右手で持ち、頭の上に持っていき、左肩から左腕に向かって刃が降りるように、構える。そのまま、自分から見て、時計回りに刃を振るう。右下に、突如として光が現れる。


空いた隙間に沿って刃を通し、隙間を広める。俺は率先して、その空間に入る。



入っても、巨大な空間が広がっているだけ。それに、さっきの暗闇とは打って変わり、真っ白な空間だ。でも明らかに異質的なものが目に入る。巨大な魔晶石。


8面体の縦に長い形をしている。大きさは……大体長いところで10mはあるかな。魔素の濃度も凄まじく、あたりの空気も紫色に変色するほどの魔素の濃さだ。


”これは使える…”


近づくと、魔晶石の下に一通の手紙が残されていた。


開けると、古代文字で書かれた手紙と現代では見かけない魔法陣が見つかる。


一人の宮廷魔道士に渡して解読を頼む。


「うーん…見たことのない文字だな……他に読んで見るやついるか?」


「貸してみろ、……見たことのない文字だな……円、円の中に刻まれた十字架、……わからない」


円、円の中に十字架…アザクス語……?


「ちょっと貸して、最後の欄に…」


やっぱり…


「アカシア」


「アカシアだと……」


「じゃあ、この迷宮を作ったのも、アカシアということ?」


「その可能性が高いな。ただここに訪れてこの手紙を置いていった可能性もある」


「この手紙の解読を急ぐ必要がありそうだな」


「しかし、デルタはなぜ最後の欄にアカシアと書いてあることがわかったのだ?」


「この言語は、アザクス語という宇宙を元に作られた人工言語だ。俺も完全に読めるほど詳しくはない。だけど、固有名詞程度は読める。」


「帰ったら、書物を漁って読むしかないな」


〈この魔晶石を取ったらこの迷宮が崩れたりするか?〉


〈いや、そんな兆候もないし大丈夫かな。でも、魔力で魔晶石に保護膜貼って、輸送したほうがいいかもね。〉


〈アドバイスありがとよ〉


俺は、保護膜を貼って魔晶石をアイテムボックスにしまった。


「そろそろ脱出しようか。時期にこの空間は崩れ始めるかもしれないからな。」


そう言って、元の84階層にまで戻ってきた。ゼノギオンともここでお別れし、俺達は迷宮から脱出した。


現在時刻、20:31明日は学園というのに、かなりの疲労感だ。早く屋敷に戻って、休まないとな……父上にも心配されるだろう。



ネロ、スーツその他諸々、アイテムボックスにしまって、屋敷に戻った。



屋敷に戻ると、兄さん、姉さんが剣を構えて俺の屋敷への侵入を拒んだ。


「貴様!何者だ?ミウの姿をしても無駄だ!」


「私の弟をこのような扱いをして………殺ス」


兄さんは理性を保っているにしろ、姉さんは完全にアウトだ。にしてもなんで、こんな目に?


〈俺が、お前を魔改造したせいかもな。〉


〈は?〉


〈Aく〜ん?俺達が作り出した世界で、耐え難い苦しみに会っただろう?その時に、身体の遺伝子情報を書き換えて、姿はそのままだけど、中身を入れ替えた。魔力の容量上限解放、筋密度増加、脳の活性化率の上昇、とか…だから、他人から見ると姿は同じだけど、雰囲気とかが違って見える。だから、ここの奴らとは、二度と関われない。〉


〈は………?あぁ…………〉


〈切り離さないといけない時が来たんだ。ただそれだけだ。〉


〈は?………どうしてくれ…んだよぉおおぉ!!!!!!!!お前にとってこの俺とクアドラ家の関係は無意味って言いたいのかよ?〉


〈じゃあ、試してみればいいさ、受け入れられるか〉


「………ミウだ、クアドラ家の末っ子のミウ……」


「嘘を付くな、魔人が……」


〈ほらな、だからこう言ってやれ”ミウはまだ生きてる。実は、ミウはこの家の中で一番強く、兄の稽古にも飽きていた。だから、旅に出た。数十年後また戻って来る。”そう言え、それがA、お前の次に進む道だ〉


「ミウはまだ生きてる。実は、ミウはこの家の中で一番強く、兄の稽古にも飽きていた。だから、旅に出た。そのように伝言を預かってきた。」


「ミウは、どこにいる?」


「私にもわかりません。数十年後………また会おうね………」


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