迷宮攻略。宮廷魔道士を添えて…2
ハンバーガーを取り出す。
結構広い、岩石地帯。なんかおっさんたちが苦労してる…
「魔力が通らない金属製の鎧をまとって…」
とうとう出番のようだな。ブルーメンバーが俺にハンバーガーを戻し、戦場に狩り出る。
俺もアイテムボックスにしまって、参戦する。
でも、鎧が想像以上に固く、切れないようだ。じゃあ、俺は鎧を剥がすことに専念して、トドメはおっさんたちに頼むか…
ほれ、ヒョイッと……
〈鎧を剥がすので、トドメをよろしくお願いします〉
〈助かる…〉
どんどんと、剥がしていく。そのうち競争も激しくなっていって…
〈あっぶな!!ちょっと少しあたりましたよね???〉
〈いや?アタッテナイゾ…〉
ふざけんなよ。あたってんだよ。競争もそろそろやめてほしい。
ボス部屋に到着。ボスは、アイアンワイバーン。ここでも同様に、鎧を剥がし、おっさんたちにとどめを刺してもらった。
難なく、83階層に到着した。
今度は、かなり複雑に入り組んだ、岩石地帯。さっきより狭く、アリの巣みたいだ。そう思ってると…
〈おお!アントヴァンガードだ!〉
〈めんどくさい相手だけど、結構金になるからね〜〉
とか言いつつ、魔法の暗唱をして、殲滅。
ボスは、女王アリで、こちらもすぐにやられた。
84階層。森林地帯のようだ。「燃やすか?」とか言ってたおっさんもいたが、『いやいや…』と否定的意見が優勢で、この案は却下された。
何が出てくるかな〜と思いつつ、進む。
突然、ぐしゃっ……と鈍い音がなる。誰かの腕が吹き飛ぶ…
土魔法を扱う”ガイアス”と氷魔法を扱う”グリシェル”が結界魔法を展開する。だが、その結界はすぐに破られる。
…敵の正体がわからない。魔力探知で探しても、ただただ普通の状態だ。
「スパークビートだ!!!!!!イグニス!!!辺り一帯焼き払え!!!!!」
イグニスさんが、あたりを焼き払い、焦土化した。焼畑農業を思い出す。
「さっきのは一体…?」
「スパークビートと言ってな、5mmほどのサイズの蜂だ。消音の魔法をまとってるから、羽音は聞こえない。それに加え、移動速度が40km/s。魔力探知ですら掻い潜る。思考仮想を施してもなお、認知できるかどうか…モンスターのランクは、A+に指定されてる。」
ほんとに、まずい存在だったそうだ。40km/sって速すぎだろ……そりゃ、腕吹き飛ぶわ…って腕!
視線を向けると、何事もなかったように生えてる。上位の回復魔法だろうな
スパークビートの一件のあと、他にも多様な昆虫類のモンスターに遭遇した。カマキリ、カブトムシ……
スパークビート以来、何事もなく、順調にボス部屋にたどり着いた。
ギィィとぎこちなく音を立て、扉が開く。
___中に入るとそこに巨大な繭があった。空間内は静か……音を立てるのが良くないと思える。別に配慮とかではない。
___…??め?せる??よ???とい??とだ___
___あれ?なんでここに?____っていうか、この巨大なマヨは何だ?ん?マヨ………繭……
繭が開き始めた。まずいと思い警戒する。あたりを見回すと、宮廷魔道士たちがいる。
「なぜ、ここに?」
「まあ、色々あってな…それよりもあいつを倒すほうが先だ。」
繭から、蛹が出てくる………でも、大気の重圧感は増した。
〈なんという、魔力量……そして威圧感……目覚めたら、全員全滅だろう…撤退を提案する。〉
『同感…』
撤退の準備をし、撤退行動を移せる段階にまで移せた。
〈いいか?絶対音を立てるなよ…〉
皆が慎重に移動し始める。どこにいくのかはわからない。それにここがどこなのかも…
コロコロ………
誰かが石を蹴ってしまったそうだ。犯人探しに顔色を伺うが、誰一人として平然とした顔をしていない、真っ青だ。
ピキピキ……バリ…となにかが破れる音が、空間内に響き渡る……繭だろう……
〈目覚めてしまったか、虫帝…〉
〈あいつはやばいぜ……こんなことしてる間にも逃げたほうが賢明だな〉
そう言うと、また移動を開始する。
ボト……柔らかい何かが落ちる音がした。
足元に血の湖が寄ってくるのが確認できる。左前に視線を向けると、人形をしたカブトムシとその手に…
_____…ハーロンの顔…_____
〈逃げるのはやめだ!!!こいつに勝つことしか逃げる方法がなくなった!!!陣形を取れ〉
………そう言われても俺は、依然と虚ろな目で立ち尽くしていた。
…勝てるのか?…そもそもなんで俺はここにいるんだ?
いくら考えても結論に至らないこの思考……俺はどうしたらいいんだ……
その人型カブトムシが、スパークビート並みの速さで、攻撃を仕掛ける。魔道士もそれに対応する。しかし間に合わず、腕が吹き飛ぶ。
次々と攻め込まれ、圧倒的に不利な状況に陥った。いや、元からそうだったのかもしれない。
あいつが俺に向かっでくる。にしてもゆっくりだなぁ〜手加減でもしてくれてるのか…あっははっは
(……?け?!………?け?!……………避けろ!)
っはは……今更避けても遅いさ…
(くだらねえ…)
俺の意識が、別世界に移される。




