【言霊の詩 千夜一夜】/『第四夜 女のひとり酒』
女が一人で生きる時、それは捨てた時よりも捨てられた時
孤独の夜と酒だけが教えてくれる
「あなたが自分自身と繋がる奇跡」
七五調のリズムと韻が、優しく染み込む夜に
今宵もこの詩に込められた、ひとり泣き濡れてみてください。。。
【 女のひとり酒 】
女がひとりで 飲む酒は
苦い涙の 味がする
夜の静寂に 跳ね返る
孤独の胸を 穿つきり
後悔懺悔も もう慣れて
気づけば今宵も 一人きり
胸を穿つ 寂しさが
飽くなき夜に 木霊する
こんなはずでは なかったと
いつでも悔やみを 繰り返す
いつまで経っても 変わらない
変わらぬ悲恋を 呪う夜
ほんとは誰かに すがりたい
人の優しさ 暖かさ
弱いわたしを 包み込む
いたわり癒す 夢のとき
女が一ひとりで 飲む酒は
いつか感じた 同じ味
今宵も泪の 味ならば
しとねに怯える 泪酒
あなたがもしも ひとりなら
この悲しみを 分かち合い
渇いた心を 癒しあう
欠くなき番と なりましょう
この世に生きる 苦しみと
愛に震える 喜びと
二つの世界に ある溝は
かくも悲しき 別世界
女がひとりで 飲む酒は
この世の悲哀の 小宇宙
孤独の悲哀を 舐め尽くし
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー