89/259
88話 覚悟
夜、僕は鈴凛さんを茶畑に連れ出した。
「ねぇ、夏の茶畑、いいよね」
「だねぇ~」
僕は考え付く限りの言葉を積むいだ、本当に難しい言葉は使わず、簡単な言葉で。
「ねぇ」
「どうしたの~?」
「……鈴凛さんの耳になるから、僕の目になってよ」
「それって……?」
鈴凛さんからはにゃ?っていう擬音が目に見えるが……僕は回りくどい言い方をせずにこう言った。
「……付き合ってほしいんだ」
「……だと思ったよ、よろしくね」
鈴凛さんは僕の体と密着させた。
「こうぃうときは、月がきれぃですねってぃうべきじゃなぃのかな?」
「そうなの?」
「おっちょこちょぃの幸くん」
「……そう言ってもらえるのは……いや、なんでもない」
「なんだよーぃってよー」
そして僕と鈴凛さんは付き合うことになった、本当にこの選択がよかったのか、悪かったのかがわからないが、自分の信じる道を突っ走ればいいと思う。
「さて、ご飯たべよ」
「わかった、鈴凛さん」
鈴凛さんは僕の手を離さず、家まで送り届けてくれた。




