66話 恋人の争い
僕は店の中で気に入りそうなものを探していった。
(店内の人たち、物凄くアニメに詳しいのかな……)
僕はまだ見なかった世界に突撃していくような感じがした。
「……ねぇ、幸君」
「どうしたんだ?」
「これ、ぃぃ?」
僕に渡してきたのはアニメキャラクターの書かれたクリアファイルだった。
「僕に払ってこいって言っていると僕は受け取ったぞ」
そうして僕はそのクリアファイルを買い、鈴凛さんに渡した。
「……ねぇ、そのクリアファイル、どうしたんだ?」
風月さんはそのクリアファイルをみた。
「だって実用的だから……」
「絵柄は気にしないんだね」
すると風月さんは僕に急接近してきた。
「ねぇねぇ、好きな女のタイプ、何なの?」
急に聞かれたからつい動揺してしまった。
「へぇ……私みたいにぐいぐい来る人が好きなのかなぁ?」
それを見ていた鈴凛さんは何か変な声を出していた。
「フギギギギギギ」
「あらぁ、ごめんねぇ~」
「フギョァァァ!!!」
鈴凛さんが暴走する前に僕は店を出た。
「にゃぁ」
鈴凛さんは風月さんに取り押さえられて出てきた。
「ちょっと暴走してたから取り押さえた」
「暴走ね……」
「でもさ……私みたいな女、タイプでしょ」
「……」
「ほら、何も言い返せないから図星でしょー」
「どうして人のタイプを決めつけるのさ」
「じゃぁなんでタイプを決めつけたらだめなの?」
「質問を質問で返せって親から教わったのか?」
そうして僕は鈴凛さんの手を引いてその場を去った。
「……またまたやっちゃったのかな、私」
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