36話 ほれてんのかてめー
僕は何故か鈴凛さんが顔を赤らめているのか分からなかった。
「まさか……間接キッス……だよな!?」
「六車くん……それは言わないで」
すると鈴凛さんが六車くんに向かってこう言った。
「こぅぃぅとき、なにぃったらぃぃ?」
「そうだな……惚れてんのかテメーって言ったら?」
「うん……ほれてんのかてめー」
鈴凛さん、質問する相手間違えてる気がするよ……
「はいはい、ごめんね」
「どぅしてぁやまるの……?」
「だって僕のアイスが鈴凛さんの手に付いちゃったから」
「だぃじょぅぶ……」
そうして六車くんは帰る準備を始めた。
「じゃ、俺は帰るぞ、今日はありがとうな」
「うん、ありがとう」
そう言って六車くんは帰っていった。
「……僕たちも帰ろうか」
「ぅん……」
そう言って僕の手をスリスリし始めた。
「……どうしたの?」
「ちゅ」
鈴凛さんは僕の手にキスをした。
「本当にどうしたの?」
「ぇへへ」
答えが言われないまま、家に帰ってきた。
「ただいまー」
「ただにゃー」
恵さんはまだ帰ってきていないようだった。
「……風呂、先に入ってくる?」
「ぅぅん」
「なら先に入ってくるよ」
そう言って僕は僕の部屋に入り、服を持って階段を降りた。
(しかし、どうして僕の手にキスをしてきたんだろう……?)
僕はそう思いながら体を洗っていた。
(……今考えるのは野暮かな……今は歌おうかな)
「ふっふふんふっふふん」
歌いながら風呂に入ってるとすりガラスから視線が感じられた。
「……誰?」
その声に反応したのか、すりガラスから人影が消えた。
(幽霊じゃないよな)
そうして風呂から上がったとき、鈴凛さんの着替えが置いてあった。
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