29話 ONとOFF
そう言えば、学校の時の鈴凛さんと家にいるときの鈴凛さん、同じ人じゃないほどに態度違うけど、どうしたのかな……
「ねぇ、学校の時と家にいるとき、どうして態度が違うの?」
その問いに帰ってきたのは筆だった。
{だって落差があれば惚れちゃうじゃない?}
「それって、どういうこと?」
そう言ったとき、鈴凛さんは指でハートを作っていた。
「……どういうことなんだ?」
「ァヒェ」
鈴凛さんは床にずっこけた。
「もう……どうしたのさー」
僕は鈴凛さんの上にのっかった。
「やめれぇ~」
その光景はまるで双子がじゃれているような感じだった。
「ただいまーってあらぁ~」
恵さんが帰ってきて、この光景を見られた。
「これはその……」映っていた
「ぁぁぁぁ」
「違うんだよ!?これは!?」
その時、恵さんがこんなことを言った。
「もうお前ら結婚しやがれ!」
仕事終わりの酒を机に強く叩きつけ、こんなことを言った。
「結婚って……しないよ、だって、僕は養子だよ?」
「そうだけどさー、男の心わかってねーなテメー」
そんなことを言われ、僕は恵さんに連れられ裏に連れていかれた。
「あのな、女子の誘いは受けろ、絶対」
「そもそも結婚って?」
「そこからかー、というか甘酸っぱい恋してこなかったのか?」
「うん、そもそも恋とは?という感じ」
「そっかぁ~ならこれに欲情する?」
スマホの画面には明らかに女装をした男の人が映っていた。
「これだ男の人でしょ、こんな筋骨隆々とした女性なんて、いないと思う」
「そう?」
恵さんはその画面を見た。
「これは明らかに男だね、肩幅広いし、こんな女装で男を見破れるか」
そう言ってると鈴凛さんが黙って僕の後ろにいた。
「ぅしろ、ぃるよ」
「ピィ」
僕は何故かビビッてしまって、ヒヨコのような鳴き声を出した。
「ウギャァァァ」
僕は恥ずかしくて自分の部屋にダッシュで向かった。
「ぁれれ~?」
「鈴凛、ガンバ」
そうして僕は何故かその日を境に鈴凛さんにアプローチされるようになった。
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