19話 恋の知らない小鳥
夜の食事が終わり、リビングでゴロゴロしている時、イノシシを捕まえてくれたおじいさんが現れた。
「おっ、あの時の小僧じゃんか、どうだ?」
「どうって、鈴凛さんがギャン泣きしてたね」
「そうかぁ~甘酸っぱいのぉ~わしもそんな事したかったなぁ~」
「何を言ってるんです?」
「ときめいとらんのか?」
「ときめく……何のことでしょう?」
するとおじいさんはため息をつき、こんなことを言った。
「わしはな……小僧の年代では恋を知らん純粋無垢すぎるんや、それとな、気が付いた時には遅いかも……しれんぞぉ~、スイカおいてくぞぉ~」
そう言っておじいさんは帰っていった。スイカを置いて帰ったけど、食べてもいいのかな?
「あら、またあのじじいがスイカを置いてった……どうして置いて行くんだろ」
恵さんはちょっと不満そうに言っていた。
「どうしてそんな不満そうに言うんです?」
「おじいさんと話してた?」
「うん、優しそうだった」
「あれ、私のお父さんなの……」
「そうなんだね……」
「何か変な事を吹き込まれなかった?」
「恋とかスイカとか……」
「そう言ってたのね」
「でもおじいさんの事、どうして嫌ってるの?」
「嫌ってはないけど……ずっと結婚しろ結婚しろ言ってきてね、18歳の時に家を飛び出していったんだ」
「結婚しろって言われるのが嫌で?」
「そうそう、今じゃ、懐かしいけどね」
そしてもらったスイカは恵さんが切った。そして余った分は冷蔵庫に詰め込み、スイかを食べ始めた。
「しかし、このスイカ、美味いな」
「どこで採ったスイカなんだろうね」
「ぅま」
そして僕は明日の学校の準備のために寝る準備をした。
(しかし、あのおじいさん、恵さんのお父さんなのか……ならじぃじってことになるのか……?でも養子だし、どうなんだ?)
僕は歯を磨いているときに考え事をしていた。
「いてっ」
考え事をしていたら舌を思いっきり噛んでしまった。
「いてて……血は出てないね」
そうして僕は何も処置をせずに寝床に着いた。
「……本を読むか」
僕は眠気が来るまで本を読んだ。
(眠気が……)
そうして本を読み始めて数分後、僕は眠気がきて、寝た。
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