16話 自分の目と彼女の耳
僕たちは眼鏡屋に向かっていた。眼鏡なんか、いらないのに。
「ほい、着いたっ」
そして目の度数を測られ、そして眼鏡を作ってもらった。
「しかし、眼鏡を着けるの、いやなの?」
「そう……またいじられるのが嫌なんだ」
「いじられてもいいじゃんか、そいつなんか無視だよ」
その時、鈴凛さんの名前が呼ばれた。
「こっちはこっちで補聴器を買ってるんだ」
そして恵さんは鈴凛さんの場所に向かった。
「……僕もついて行こうか」
僕は恵さんについて行った、そして数時間が経ち、眼鏡を受け取りに来た。
「はい、どうぞ」
そして僕は車に乗り込んだ。
「この眼鏡、似合ってる?」
「うん、似合ってる」
そして鈴凛さんも眼鏡屋に入った。
「眼鏡屋って補聴器も売ってるんですね」
「そうそう、ここの眼鏡屋って元々補聴器の店と統合してできた店だからね、眼鏡屋ってついてるけど補聴器も売ってるっていう感じ」
「そうなんだね……」
「おっと、出てきた」
そうして僕と鈴凛さんは必要とするものを買った。
「しかし、この眼鏡、まだ視界がボヤッとするけど前よりは見やすくなってる」
「そうでしょー」
そうして鈴凛さんが補聴器を着けた時、動きが止まった。
「どうした?」
「ぁ……」
どうやら音という音が聞こえてきたらしい。
「どうだ?補聴器の調子は」
「すごく……ぃぃかも」
「でしょー?」
「しかし、僕の声が聞こえるの?」
「ぅん」
僕と鈴凛さんはその時が初めて声を出しての受け答えだった。
「ぁりがと」
「どうしてありがとって?」
「ぃみ、なぃ」
「そうか……ならどういたしましてと言っておくね」
「ふふっ」
鈴凛さんは満面の笑みで笑ってくれた。こんな可愛く笑ってくれてとても嬉しいと思った。
「さて、出発するよー、シートベルトはしててね」
「はーい」
そして車は発進した、そして僕は外の景色に釘付けだった。
「外の景色ばっかり見てたら酔うよ」
「そうなの?」
「そうだよ」
「ぅぃ」
そうして僕は自然を満喫して帰った。そして茶畑をしっかりと見た。ものすごく圧巻だった。
「着いたよー」
「わほー」
「ありがとうございます……」
「いいのよ、じゃ、風呂に入ってこーい」
そして僕は眼鏡を着けたまま風呂に入った、一応熱に強い眼鏡なので曇りにくいのだ。
「しかし、綺麗に見えるなぁ~手相はこんな感じになってるんだー」
宿題はいつも顔を極限まで近づけてやっていたけど、これで普通の人みたいにできるのかな……?
「ばごーん」
鈴凛さんが風呂場に突撃してきたが、僕は声を出した。
「はいってますよー」
「そなのー?」
「そうだよー」
「そんなー」
そして鈴凛さんは風呂場の前で待っていた、僕は急いで風呂を上がり、鈴凛さんを待たせまいと急いで服を着た。そして僕は暇なのでリビングでゴロゴロしていた。
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