30-14 fin
2024/7/6 微修正アリ
世界の趨勢を変える戦いが終わってから、一週間が経った。
あのあとハジメたちが辿り着いた先は、魔界におけるシズコの激戦の跡地だった。
到着時点で既に勝敗はほぼ決しており、通常の人間サイズにまで追い詰められて抜け殻のように呆けたシズコと、何故か魔族状態のウルがそこにいた。彼女はハジメの顔を見るなり人差指を口の前に掲げて何も言うなとジェスチャーすると転移魔法で即座に消えてしまった。
多分、他の連中にウルだと気付かれたくなかったのだろう。
何人かは気付かれたかもしれないが、スーは気付かなかったようだ。
シズコは途中から完全に怨霊の供給が間に合っていなかったらしく、やがて薄らぐと何もなかったかのように消えてしまった。恐らくは分裂を解いて本体に還元されたのだろう。
彼女の何も映らない虚無の瞳は、なんとなく今も記憶に焼き付いている。
いきなり魔界に放り出されたものの、幸い魔界と人間の世界を行き来できるグレゴリオンが近くにいたので即座にドルトスデル廃要塞地下に戻ると、そちらも既に勝敗は決していた。
シズコの本体と倒れ伏したゼラニウム――勝者はイスラだった。
しかし、何故かそこにマトフェイの姿がなく、イスラに訊ねると『疲れて休んでいる』と寂しそうに言うばかりだった。その後撤退するまでイスラも、彼に力を貸していたマオマオも一言も喋らないのを見て最悪の予感が胸を過ったが、周囲の疑念に気付いたイスラは告げた。
「マトフェイとの繋がりを感じるんです。ここを通して。だから、きっとまた会えます」
青白くぼんやり光るイスラの左目。
そこにはうっすらと聖痕が見て取れた。
ブンゴが何かを言いかけ、そしていつもの茶化しもなく黙りこくる。
超鑑定能力によってハジメたちには知り得ない全てを悟ったのだろう。
それからイスラは、ここから先は自分の仕事だと拘束したゼラニウムを連れて教会に向かった。ルールを破って禁域に勝手に入り込んだことで処罰を受けるのではと思ったが、自分も付き合うとスーも強引に彼について行き、その後、彼が帰ってくるまでコモレビ村は何とも言えないもやもやした日々が続いた。
――そして一週間が経過した頃、漸くイスラとスーは村に戻ってきた。
「皆さん、今回は本当にお世話になりました。まだ完全には終わっていませんが、片は付きました。ただ、マトフェイが村に戻ってくるまでは終わりじゃないと思っています。なので誠に勝手ながら、暫く教会を留守にさせてください」
イスラは戻ってくるなり身支度をしてさっさと村を出て、代わりにスーがハジメの家を訪ねてきて顛末を説明してくれた。
「教会はこの件をすべて無かったことにした。勝手な魔界侵攻を食い止めた我々の戦いも称賛される日は来ないというわけだ」
身内の不祥事を大々的に公開するのも外聞が悪かろうから、妥当な判断だ。
ハジメもイスラも名声の為に仕事をしたわけではないが、スーが不満に思ったのは別の部分だった。
「ゼラニウムも無罪放免になった。多分だが、シャイナ王国の十三円卓の思惑も絡んでのことだろう」
「あー……何となく想像はつく。俺を英雄にしたくないのと、結果的に魔界に有効打を与える作戦が潰れたのが気に食わなかったんだな」
悲しいかな、人間の社会からしたら魔族がどんなに死のうが関係なく、ついでにアンデッドの出現率も世界規模で減るならゼラニウムの計画は良いことづくめだ。細かな部分を見れば問題は山ほどあるが市囲は歓迎するだろう。
教会も教会で身内の不祥事を大々的に広めたくなかった。
そこでドルトスデル廃要塞という土地の秘匿性に目をつけた両者は、存在しない土地で起きた事件は認知しないことにしたのだろう。
「ゼラニウムは一時軟禁されたが、監視の目を欺いて忽然と姿を消したよ。多分、まだシズコが彼女の側にいたんだろうな。あれくらいでめげる女ではない」
「NINJA旅団にはもう伝えてある。今回くらいの規模の事件は起こせないと信じたいな」
「どうだか。あれはイスラの類友だ。生きている限り諦めはしない」
それは彼を馬鹿にしているとも、彼の行動力を認めているとも取れるジョークめいた言葉だった。
「そのイスラはどうしたんだ。忙しそうだったが」
「聞くまでもない。マトフェイを探すために天使族の知恵を借りにいった」
「やはり、彼女は行方不明のままか」
「教会のじじい共は何か知っている風だったが、言えないルールらしい。なら同じ天使から聞きだそうという腹だろう」
イスラが所在を知っている天使族といえば、恐らくはハジメの自称弟子だろう。
愛の話なのであっさり協力してくれるのか、それとも天使の事情が立ちはだかるのか、ハジメとしても少し気になるところだ。
「お前は心配じゃないのか、マトフェイのことが」
「あいつが自分で決断したことだ。おれが口を出す話じゃない」
「そうか……」
突き放した言い方に聞こえるが、彼とマトフェイの関係はハジメとフェオより遙かに長い。
努めて顔に出さないようにしているのかもしれないと思ったハジメは話題を変えた。
「そういえばスー、ずっと苦しそうにしていたが体調は戻ったのか?」
そのこともハジメは気になっていたのだが、スーは「まあな」とあっさりだった。
「答えたくないならいいが、持病か何かか?」
「別に秘密にする理由もない……」
スーは自分の服のボタンを外し、胸を曝け出す。
細く白い彼の胸板には、丁度胸部の中心辺りに聖痕のような形の傷があった。
「バランギアのプールではそんな模様はなかったと記憶しているが……」
「力を大きく使うと浮かび上がる。これでも日が経って大分薄くなった方だ」
彼は痕の中心を指でとんとんと叩く。
「おれは生まれつき心臓が弱く、医者には10歳まで生きられないと言われていた」
ハジメは、その理由がスーが様々な種族の混血であることが理由ではないかと思った。
「俺を哀れんだ司祭が教会で縁起物として保管されていた【聖なる心臓】と呼ばれる聖遺物の前におれを連れて行き、神のご加護をと拝んで……気付けばこうなった。中に入ってるんだ。以来、おれは教会では【奇蹟の子】と呼ばれている」
「……呪いのアイテムの類じゃないのか?」
教会関係者の逆鱗に触れてもおかしくないことを口にするハジメだが、スーは否定しない。
「この心臓はおれに力と活力をくれたが、力を引き出しすぎるとそれを補おうと更に力を押しつけてくる。抑えこむことに失敗すれば……おれは隣人を傷つけることになる」
「あの戦いは皆の想定を超える激戦だったからな……それで必死に抑えこんでいたのか」
思えばスーは巨大ゼラニウムとの戦いでレベルや装備の限界を超えた力を発揮していた。
その力の源が、遺物の入り込んだ心臓であったようだ。
服を元の状態に唯したスーは、「これのおかげで化物扱いもされた」と呟いた。
彼にも様々な事情があったようだ。
「そんな化物に好き好んで話しかけてくるのは、変人のイスラと気にするほどの気遣いもないマトフェイくらいのものだった。癪だが、特別な二人だ。だからイスラがもしお前に協力を求めてきたら――」
「この村は助け合いで成り立ってる場所だ。そうだろ?」
「おれはまだ部外者だが、しかし……礼を言うよ」
言うまでも無く、そのときがすればハジメは喜んでイスラに協力するだろう。
スーはそこで初めてふっと笑い、席を立ってハジメの家を後にした。
――ハジメの家を出たところで、スーは会いたくないランキング堂々の一位を飾る女、ウルとばったり出くわす。
「げ」
「あ! スーたぁぁぁぁん!!」
咄嗟にバックステップで躱そうとするが、それを上回る超速度で一気に懐に入り込んだウルはスーを無理矢理抱き上げて頬ずりする。
「スーたんスーたん一週間ぶりのスーたんくんかくんかすーはーすーはーあ゛ぁぁイイっすねぇ~!!」
「黙れ離れろ放せ変態が!!」
いつもの二人のやりとりであるが、スーが抵抗に成功して逃げおおせたことはない。
結局スーはウルになされるがままに愛でられ尽くし、飼い主をウザがる愛玩動物の気分を味わった。
この女はスーの本当の力を知ればどんな顔をするだろう、と思う。
そして、何を馬鹿なことを気にするんだと首を横に振った。
甘い願いは叶わないのが、この世界というものだ。
(知らぬが華だな……だが、おれもこんな心臓がなければこの女に甘えることが出来たのだろうか――)
普通の人生を諦めた一人の少年は、意味の無いたらればを振り払い、そういえばウルには聞きたいことがあったのだと思い出す。
「おい、一つ訊ねる」
「はい!? ななな、なんでっしゃろ!?」
ウルがビックゥ!!と露骨に動揺する。
スーは何に動揺しているのかまったく見当が付かず珍しいものを見たなと流した。
「あのマオマオという悪魔、今まで気にしていなかったがあれはなんなんだ? 人造悪魔だというのは聞いているが、魔物と合体とか無機物と合体とか、いくら首なしが特徴のデュラハンとはいえ摩訶不思議すぎる」
「あ……あぁマオマオの……そっか、うん。じゃあいいや」
(なんなら問題があったんだ?)
「えとね、マオマオを作った研究者がもういないからあの子のことはよく分かんないんだけど、合体の性質は多分狙って作ったものじゃないと思う」
ウルが魔界でマオマオを拾った後、彼女のことは色々と調べたが、結局確たるものは何も出なかった。しかし、研究資料の類は多少残っていた。
「マオマオの肉体は完成したけど、ずっと魂が宿らなかったんだって」
「当然だ。魂を宿すなど本来は神の御業。トリプルブイや草薙の剣を作ったショージが本来おかしいのだ」
「まぁねー。そんでさ、ないならあるものを使えばいいじゃんって思ったみたい」
「他人の魂を宿した、のか」
「勿論上手く行かず、実験は失敗続き。犠牲者だけが重なっていった」
どこから命を調達したのかは分からないが、典型的なマッドサイエンティストだ。
「でもあるとき、奇跡的なことが起きた。肉体から離れて……まぁつまり死んでってことだけど、死後に召される直前の魂の召喚に成功したの」
「そんなことが可能なのか……それで、どうなったんだ」
「召される直前の魂は生前の記憶も薄れてほぼ真っ新な状態だから、それは赤子の魂に近い。だから今度こそイケるってノリノリで研究記録を残して……それで終わり。あとはなんにも残ってません」
スーからぱっと手を放したウルは、残念そうに首を振る。
「でも人造悪魔の仕様書には合体能力の話なんてどこにも書いてなかったから、あれは多分偶然の産物なんだと思うよ。力になれた?」
「まぁ、何も知らないよりは納得出来る。そういえば、そのマオマオはイスラに付いていったみたいだが、お前の従者なのに行かせて良かったのか?」
「主従契約結んでるからいつでも呼び返せるし、マオマオが自分から言い出したことだからあんまし邪魔したくないの。というわけでぇ~? 寂しさを埋める為にスーたんを愛でるっ!!」
「やめんか鬱陶しい! イスラ、とっととマトフェイを見つけて小悪魔を村に連れ帰れぇぇぇーーー!!」
再び愛でられ倒すスーの珍しく悲痛な叫びに、村人達はまたやってるなぁと戻ってきた名物に少し元気が出るのであった。
◆ ◇
イスラとマオマオ、二人で町を歩く。
さしものマオマオも堂々と悪魔の姿をすると悪目立ちするため、今は魔法で人間の姿に変身している。彼女はイスラの隣に並ぶと、顔を除き込む。
「これからどうするんです?」
「シャルアさんを訪ねたいと思ってる。僕が知ってる天使と言えばあの人くらいしかいないし」
「自称愛の天使なんでしょ? ここは愛の悪魔マオマオとしてイスラさんの貞操を守りませんと!」
「あ、守られるのこっちなんだ……」
ふんすと気合いを入れるマオマオに苦笑いする。
こうして見ると、悪魔と人の違いなど些細なものなのだと感じる。
ゼラニウムはただ地上の霊魂を救う為の道具、設定としての悪に魔界を選んだが、そこにはきっと今イスラとマオマオの目の前を行き交い生活を営む人々と同じような光景が広がっている。それを滅茶苦茶にせずに済んだことにほっとする。
ただ、イスラはこれからの道を悲観せずとも楽観もしていない。
「世界を変える勇気と、それに身命を賭す覚悟……」
「別れ際にマトフェイさんが言ってたことですか?」
「うん。マトフェイが世界に戻ってくるんじゃなくて、戻れる世界に変えなきゃいけないって意味に聞こえた。きっとシャルアさんに会って漸く入り口が見えるんだ」
「長い旅になりますね」
「付いてこなくても良かったのに。君には主がいるんだろ?」
謙遜して言うと、マオマオはイスラの脇腹をつついて抗議の意を示した。
「ウルちゃん様は友達との約束を無碍にしてまでマオマオを縛ることはしませんっ!」
「あたっ、ちょっ、くすぐったい! 分かったよ、僕が悪かった!」
「ならよろしい」
漸く指が引いたが、マオマオがマトフェイのことを友達だと思っていたのは初耳だ。
確かに彼女も別れ際に託された側なので、今のは失言だった。
会話が途切れ、二人で町の活気に囲われたメイン通りをて歩いて行く。
ふとマオマオの横顔を見ると、また死んだ幼馴染みの顔が彼女に被った。
魔族特有の角もないので、本当にあの子が隣にいるような気分になる。
イスラは一つ気になっていた問いを投げかけた。
「ねえ」
「はい?」
「あのとき、マトフェイがいなくなって呆けたぼくを叱咤してくれたとき、いつもと口調違ったよね。あれがマオマオの素なの?」
「そんなつもりはないんですけどね……何ででしょう? あんな喋り方したことない筈なんですけど違和感ないんですよね。あれがマオマオがイスラに言いたいことだったのは間違いありません」
嘘偽り無く断言したマオマオは、にぃ、と笑う。
「むしろイスラの一人称がいつの間にかぼくに変わってることがマオマオ気になっちゃうなぁ~」
「なにもおかしくないよ。ほんとは子供の頃からぼくって言ってたんだ。普段はかしこまって私って言ってただけさ」
「だよね。会った時、違和感すごかったよ」
「――……そうかい?」
その一言がいつのことか、イスラは何も言及しなかった。
多分、マオマオ自身も気付いていないくらい些細な名残なんだろう。
何故かは分からないが、きっとマオマオは――。
でも、別にいい。
推測通りだったとしても、マオマオはマオマオだ。
「おっと、あんまり時間が遅くなるとシャルアさんは娼館に直行しちゃうからギルド前で待ち伏せしよう。走るよ、マオマオ」
「急ぎすぎて転ばないように気をつけなさい、イスラ」
「うわっ、今のマトフェイのモノマネ? 意外と似てる!」
「あははっ、本人聞いたら絶対怒りますけどねー!」
二度と会えないと思っていたひとにもまた会えたんだ。
だから、時間がかかったとしてもきっとマトフェイにもまた会える。
信じる未来を胸に、二人は町の雑踏の中に消えていった。
◇ ◆
茜色の光が射し込む、神学校の教室。
その片隅で、黙々と勉強する少女。
誰も彼女に近寄らない。
誰も彼女に声をかけない。
「あの子、天使様なんだって」
「なんで天使が学校に通ってるの?」
「仮面なんかつけちゃって気味悪い」
「勉強が出来るからってちやほやされてさ」
「天使のくせに。生まれつき優れているくせに」
「人間の振りしてるだけで、感情なんてないんじゃない?」
彼女はどの言葉にも耳を貸さない。
しかし、心はちくちくと痛んでいた。
彼女を否定しない人は、彼女が天使で容姿も力も優れているから否定しない。
他の人間はその逆で、優れているからこそ嫉妬し、異物扱いしていた。
天使は所詮人とは相容れないのだと思った。
人間の世界って、こんなものか。
なんで天使がみんな人間界に行きたがらないのか分かったかもしれない。
そんなことを思いながら黙々と勉強をしていると、教室に荒々しい足音と共に口うるさく喧嘩する二人の男子が入ってきた。
「なんだ、先達に対してあの態度は! 何が間違ってるって? お前が間違っているんだろ!」
「うるさい白ちび! ぼくは疑問に思ったことをぶつけただけだ! 何かを選ぶってことは何かを選ばないってことだろ!」
「優先順位を考えられないのか! 助ける方が先だろ!」
「でも原因に対処しなければその場しのぎにしかならないじゃないか!」
自分と同じ年頃の子供達だ。
まるでこちらの姿が目に入らないかのように激論を交わす二人のうち、黒髪の男子との目が不意に彼女と合う。
自分と目があった人間の反応は決まっている。
綺麗だ、美しいと道具のように愛でるか、もしくは異物として遠ざけるかだ。
しかし、黒髪の男子はまるで違う反応をした。
「ようし、だったら第三者にどっちの意見が正しいか判断して貰おうじゃないか! 君! ええと名前は?」
そんな声のかけ方をされるとは思っておらず口ごもると、もう一人の小柄で白髪の男子が呆れ果てた顔で口を挟む。
「同級生の名前も覚えていないのかこの脳足らず。マトフェイだ。有名人だろう」
「有名かどうかと僕が知ってるかは関係ないね! それで君はどちらが正しいと思う?」
「そうだった、その話だったな。いや聞くまでもない、こいつが間違っている」
「いやしっかり話を聞けば僕に理があると分かる筈だ!!」
こちらの意見などまるで聞かずに勝手に巻き込んで論争を加速させる二人に、マトフェイは思った。この人たちは恐らく人間が馬鹿と呼ぶ部類の存在だと。
馬鹿との接触は未知の体験で戸惑うばかりだった。
最終的に余りにも収集がつかずに勉強の邪魔だったので、マトフェイは二人の耳を引っ張って叱りつけた。
二人は素直にマトフェイに従ったが、互いに目を合わせると舌打ちしていた。
まるで懲りてない二人は立ち上がり、教室を後にする。
教室を出る直前、片方の少年が振り返った。
「君、マトフェイだっけ! 僕の話を分け隔てなく聞いてくれたのは君が初めてだよ! よければまた今度話そう!」
「また耳を引っ張られたりしてな」
「うっさい」
嵐のように去って行った二人に、マトフェイは理解不能だと思った。
別れ際の彼の言葉が、また話そうの一言が、彼女の心をざわめかせる。
コントロール出来ない感情なのに、何故か不快感はない。
それがまた、彼女には理解不能だった。
「イスラ……」
彼の名前を口の中で転がし、噛み締める。もう片方のスーは有名人なので知っているが、スーと口げんかする一般人がいるとは思わなかった。
それが、はじまり。
マトフェイの、彼への想いの――。
三〇章、これにて終幕。
今回はイスラたち教会組に主眼を置いた話というのは決めていたんですが……いや、最終回書いてんじゃないんだぞって自分にツッコむくらい長い話になっちゃいましたね。もちろんこれからも話は続きますが、さて次はどれをやろう。
実は間にオロチ外伝挟むつもりだったんですが、オロチ外伝はおふざけ要素0%なので一旦保留にしています。ちょっとふざけた話して和みたいです。




