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第五十二夜 ミッキーマウス 不思議の国の大冒険

一つ、ゲームの話でもしようか。



ディズニーを題材にしたゲームは、昔から数多く存在してきました。現在最も有名なのは、スクウェアエニックスの「キングダムハーツ」シリーズでしょうか。

可愛らしく牧歌的なイメージが強いディズニーですが、昔のディズニーゲーと言えばそんなイメージからはかけ離れたアクションゲームが殆どでした。ゲームと言えばアクションゲームという風潮の強かった時代、ディズニーゲーもその例外ではなかったのです。

しかし、イメージと違うからといってそれらディズニーゲーの出来が悪かったのかと言えばそんな事はありません。寧ろ名作と言われる出来のゲームの方が多く、一時は『ディズニーゲーにハズレなし』とまで言われていたほどでした。

今回は、そんなディズニーゲーの日本における先駆けとなった作品。「ミッキーマウス 不思議の国の大冒険」をテーマにお送りしたいと思います。


本作はファミコン初期、今は亡きハドソンよりファミコンにて発売された横スクロールアクションゲームです。ディズニーのアクションゲームと言えば有名なのはカプコン製ですが、ファミコン初のディズニーゲーはハドソンより発売されたのです。

ストーリーは皆様ご存知ミッキーマウスとミニーマウスがアリスを探し、不思議の国を冒険するという大変シンプルなものです。このストーリーからも解るように計五つで構成されたステージはそれぞれ「不思議の国のアリス」に出てきた場所がモチーフとなっていますが、それだけではステージ数が足りなかったのかステージ4のみ「ピーターパン」の世界がモチーフとなっております。


ゲーム中、ミッキーとミニーは常に行動を共にしますがプレイヤーが直接操作するのはミッキーのみで、ミニーはミッキーの動きをワンテンポ遅れでトレースしながら動きます。ダメージ判定もミッキーだけにありミニーは敵からのダメージを一切受けませんが、ミニーのみが穴に落ちてしまった場合もミッキーが穴に落ちてしまった時と同じくミスになってしまうので地面に穴があるステージ2と3ではくれぐれも注意して二人を動かしましょう。

ミッキーの操作はAボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃というスタンダードなものですが、ステージ1が始まった時点ではミッキー達は敵への攻撃手段を持っていません。ステージ1のマップ内には攻撃アイテムの消しゴムが置いてあり、それを取る事で初めて敵に攻撃する事が可能になるのです。

消しゴムはミッキー用とミニー用に分かれており、ミッキー用は連射が可能、ミニー用は連射が出来ない代わりに一発の攻撃力がミッキー用より高いと性能も微妙に異なっています。システム的にはミニー用を取らなくても一応クリアは可能ですが難易度はグッと上がるので、縛りプレイをしたいのでなければ是非ともミニー用もゲットしておきましょう。


空中に攻撃をすると、時々何もないところで消しゴムが消える事があります。この場所にはアイテムが隠されており何度も消しゴムを撃ち込む事で、全ステージ共通で取ったその場でライフが全回復するドナルドの顔か一定時間敵からダメージを受けない上に体当たりで敵を倒せる無敵状態になる妖精、ステージ1と5限定でボーナスゲームが遊べる鍵かミニーをさらっていってしまう敵、各ステージの決まった場所に一つだけある1upのいずれかが出現します。

敵が出てきた場合、この敵は無敵なので追い付かれる前に画面を切り替えて逃げるしかありません。また追い付かれてミニーがさらわれた場合も、敵が画面外に消え去る前に画面を切り替えればミニーが無事なまま先に進める事もありますが確実な方法とは言えません。

鍵が出てきた場合、ミニーがいるかいないかでボーナスゲームの内容が変わります。ミニーがいる場合は画面上にいる四人の妖精に正しい順番で触れていくゲームが始まり途中で間違えると残念賞としてライフを2のみ回復するダイヤ、全ての妖精に正しい順番で触れる事が出来るとご褒美としてドナルドの顔か1upのいずれかが手に入ります。

基本的にやって損をする事はないのでどんどんやりたいところですが、鍵狙いでアイテムを探していたら敵が出てきてミニーがさらわれた……なんて事もよくある話なので欲を掻きすぎない事が大切です。何故なら、次にご説明しますがミニーがさらわれた場合のボーナスゲームの内容が物凄くめんどくさいからです。

ミニーがいない場合、画面に現れるのは四体の人形になります。この人形のうちどれか一つだけがミニーの入ったもので、残りはハズレとなります。

見事ミニーの入った人形を当てる事が出来ればミニーが復帰しますが、ハズレの人形を選んでしまうとそこで人形は全部消えてしまい、鍵を取るところからやり直しとなります。そう、順番は当てなくていいもののミニーがさらわれたが最後、ミニーが復帰するまでの間延々とヒントのない四択をやらされる羽目になるのです。

ミニー抜きでは、いくらクリア条件を満たしていてもそのステージのクリアは出来ません。このようにめんどくさい事態を避ける為にも、アイテムを出す時は画面を切り替えられる通路とアイテムの反応のある場所との距離などをよく計算し、ミニーがさらわれないよう安全を期してから出しましょう。


ファミコン初のディズニーゲーは、全体的なボリュームが少な目などの難点はあるものの万人が楽しめる堅実な作りのゲームとなりました。この後ディズニーゲーの発売権はカプコンに移り、名作と謳われるディズニーゲーが幾つも世に出る事になるのです。



とりあえず、今回はこれにて。

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