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第四十三夜 スーパーマリオランド2 6つの金貨

一つ、ゲームの話でもしようか。



「スーパーマリオランド」が発売されて数年。世間はスーパーファミコンの時代を迎え、ゲームボーイソフトに使える容量もまたぐっと増えました。

任天堂はこの増えた容量を使い、より進化を遂げたゲームボーイのマリオを生み出します。それが今回ご紹介する「スーパーマリオランド2 6つの金貨」です。

ゲームボーイが、どこまで進化したマリオを表現する事が出来たのか。それに、これから触れていきたいと思います。


本作はスーパーファミコンが世に出た後、任天堂よりゲームボーイにて発売された横スクロールアクションゲームです。前作と比べ、様々な面がグレードアップしているのが特徴です。

ストーリーは前作の続きとなっており、宇宙怪人タタンガを倒し無事サラサランドを救ったマリオだったがマリオの住んでいるマリオ城がマリオが留守の隙に以前から城を狙っていたマリオの偽者、ワリオに乗っ取られてしまい、周辺の住民達も操られてしまった。マリオはマリオ城をワリオの手から取り戻す為、城に入るのに必要になる六枚の金貨を探す冒険を始める……となっています。本作は後に個人のシリーズを展開していく事になる人気キャラ、ワリオのデビュー作であり、ワリオは本作ではラスボスを務める事となります。

それにしてもマリオ、いつの間に城なんて構えていたんでしょうか。今までの冒険で稼いだコインでぶち建てたんでしょうか。謎です。

さて何と言っても本作最大の進化はゲームボーイにしてセーブが可能になった、しかも任意セーブではなく進行状況が逐一セーブされる自動セーブであるという点です。これによりセーブし忘れで折角クリアしたステージがまたやり直し……という悲劇はなくなりましたが、本作ではゲームオーバーになった場合一度倒したボスが全員復活して金貨をまた一から集め直しになってしまうペナルティがあるのでくれぐれもゲームオーバーにはならないよう気を付けたいところです。


マリオの基本操作はお馴染みAボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃とダッシュとなっており一度でもシリーズのどれかをやっていれば感覚的に問題なく動かせる作りになっています。それだけでなく「スーパーマリオワールド」で追加されたアクション、スピンジャンプも使う事が出来るのです。

スピンジャンプを行うには、マリオがスーパーマリオかファイアマリオの時にジャンプ中に下を押せばオーケーです。これにより本作では自由に通常ジャンプとスピンジャンプの切り替えが出来るようになった他、スピンジャンプそのものの性能も上がっており、その出し方上飛距離が通常のジャンプと同等になった上スピンジャンプで踏みつけたハテナブロックをも開ける事が可能になったのです。

ただしその代わりとでも言うように、「スーパーマリオワールド」にあった踏めない敵やトラップを弾く効果は失われたので過信は禁物です。倒せない敵は、素直に避けていきましょう。

本作のパワーアップ形態はキノコで変身する基本のスーパーマリオ、フラワーで変身する前作とは違い従来通りのファイアマリオの他、ニンジンで変身するバニーマリオというものがあります。バニーマリオはスピンジャンプが出来なくなる代わりにジャンプ力が上がり、Aボタン連打か押しっぱなしで長時間の滞空が可能になるという性能を持っています。

穴が多いアスレチック面などはバニーマリオの滞空性能が助けになる場面も多いので、ファイアマリオとは状況に応じて使い分けていきましょう。なおファイアマリオの方も使い勝手が向上しており、前作のスーパーボールマリオと違いファイアボールが効く敵なら一撃で仕留められるだけでなくファイアボールでしか壊せないブロックというのも登場し、探索の役にも立つようになっています。


今回のワールドは全てのステージが地続きになっている中を六つのエリアに区切られており、それぞれのエリアのボスを倒す事で城に入る為に必要な金貨が手に入ります。オープニングステージとボスステージ以外の各ステージはクリア後も何度でも挑む事が可能で、「スーパーマリオワールド」にもあった隠しステージに通じるゴールも幾つかのステージに存在しています。

ステージクリア後のボーナスゲームも健在で、今回はゴールが分かれていない代わりにゴール地点上空にあるベルを鳴らしてクリアする事でボーナスゲームに突入する仕組みになっています。その特性上ボスステージクリア時や、隠しステージに通じるゴールではボーナスゲームが出ないようになってはいますが前作と比べると大分楽にボーナスゲームが出来るようになりました。

ボーナスゲームにはクレーンゲームとあみだくじの二種類があり、どちらになるかはクリアしたステージにより決まっています。腕次第で一気に3upが狙えるクレーンゲームに比べ、あみだくじは運要素が強い上1upしか出来ないのでちょっぴり損な気もします。

もし希望のボーナスゲームでなかった、もしくは欲しくないものを取りそうになってしまった時は完全に賞品が確定する前なら左キーを押してボーナスゲームを抜ける事も可能です。ちょっと勿体無い気もしますが、わざわざ欲しくないものを手に入れるよりは、というところですね。

ボーナスゲームと言えば、本作ではコインを100枚集めても1upはせずその後もコインは999枚まで増え続けます。では何に使うかと言うと、ミニゲームのスロットを行う為に使うのです。

スロットは賞品のグレードにより必要なコインの数が違っており、最高の999枚スロットでは99upというやけくそ染みた賞品まで存在します。道中のボーナスゲームに加えこのスロットにより一気に残機を増やす事が可能である為、本作のゲームとしての難易度はかなり低く初心者向けと言ってもいいでしょう。


敵キャラはやはりクッパが関わっていない為か本作初登場のものが多いですがそんな中、クリボーが従来の「スーパーマリオ」シリーズから出演しているのが興味深いところです。キノコ王国を裏切りクッパについた後、やはり改心してマリオ城の近くに住んでいたのか?など想像力が掻き立てられます。

他にも敵としては出現しないものの、タートルゾーンの入口となるノコノコの像や隠しギミックのテレサなど過去のシリーズをやっていればニヤリとする演出もあったりします。長く続いているシリーズならではのファンサービスですね。

ラスボスであるワリオのゲーム中のデザインはまだデビュー作という事もあり今とは大分違っていて、今のデザインに慣れた人はもしかしたら違和感を覚えるかもしれません。ですがそこは人に歴史あり、という事で流して頂けると幸いです。


前作に続いて高い完成度をもって作られた本作は、やはり前作同様の大ヒットを飛ばす事になります。そしてそのどこか憎めないキャラクター性から人気を獲得した本作のラスボス、ワリオはこの後、主人公役へと転身し数多くのタイトルに出演する事になるのです。



とりあえず、今回はこれにて。

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