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第三十一夜 ゼルダの伝説

一つ、ゲームの話でもしようか。



※注意! 今回からは後年ゲームボーイアドバンスで発売されたファミコンソフト忠実移植シリーズ「ファミコンミニ」で手に入れたソフトが多い為、当時の実際のプレイ環境とは異なる場合がございます



ファミコンの次世代を担う存在として、多大なる期待とともに誕生したディスクシステム。ですから同時発売となるソフトも、その期待に応えるものでなければなりませんでした。

当時のファミコンでは出来なかった事をやる。ディスクシステムの可能性を世に知らしめる為には、同時に出るものはそういうソフトでなければ意味がなかったのです。

そしてディスクシステム発売の日。そのソフトは開発者の期待を一身に背負い、遂に世に送り出される事となりました。

それが今回のテーマ、皆様もよくご存知のあのシリーズの第一作目、「ゼルダの伝説」です。


本作はディスクシステムと同じ日に任天堂より発売された、マップ探索型のアクションゲームです。アクションとは言うものの謎解きなどのアドベンチャー要素やアイテム取得によって主人公が強化されるRPG要素もあり、アクションRPG界における一種のパイオニアと言っても過言ではないでしょう。ちなみに公式のジャンル名はアクションアドベンチャーであり、RPGではないという扱いみたいですね。

ストーリーは主人公である少年リンクが旅の途中で偶然訪れた王国ハイラルで各地に八つに分けられ隠された知恵のトライフォースを集め、ハイラルの支配を目論む魔王ガノンに奪われた力のトライフォースと囚われの身となったゼルダ姫を取り戻す為冒険の旅に出る、というものです。トライフォースとはハイラルに伝わる秘宝で、手にした者に強大な力を与えてくれるという代物です。

今や人間体ガノンドロフの方がすっかり有名になってしまったガノンですが、この頃はまだ単なる青い豚の魔物でした。ガノンがガノンドロフとしてストーリーに深く関わるようになるのは、後の「ゼルダの伝説 時のオカリナ」からになります。


スタート直後、リンクは何のアイテムも持っていません。敵と戦えるようにするにはスタート地点にある洞窟で剣を貰うか、縛りプレイの域になりますがどこかでお金を稼いで攻撃可能なアイテムを買うかの二択になります。

広大なフィールドマップ内には、全部で九つのダンジョンの入口が存在します。最初のうちは入口も解りやすい場所に配置されていますが、後半ダンジョンになるとアイテムを使ったり、謎を解いたりしないと入れないようになってきます。とは言え攻略順は基本的に自由なのですが、ガノンの潜むラストダンジョンだけは他の全てのダンジョンをクリアし、知恵のトライフォースを完成させないと門前払いを食うようになっています。

フィールドマップ内にはダンジョンの入口の他にも、様々な洞窟へ通じる入口が隠されています。アイテムを販売する店、冒険のヒント、アイテムの譲渡、中には入っただけでお金をくれる洞窟や逆に入っただけでお金を取られる洞窟なんていうのも存在します。

洞窟を見つける方法もやはり様々です。最初から見えているもの、アイテムを使って出現させるもの、敵が入口を覆い隠しているもの。隠された店にしか売っていない貴重アイテムなどというのもあり、探索意欲を大いに湧かせてくれます。


ダンジョン内では、それぞれの部屋に設定された条件を満たす事で先に進む通路が現れたり、鍵穴付きの扉を開ける事が出来る鍵が出現したりします。鍵は各ダンジョン共通で使えるので、タイムアタック界隈なんかではいかに必要な鍵だけ手に入れてスムーズにダンジョン攻略を進めていくかがポイントになっているようです。

各ダンジョンには必ず一つか二つ、アイテムが隠されています。アイテムには単に攻略が楽になるだけのものからクリアに必ず必須のものまであるので、可能な限り見つけ出しておきましょう。

ダンジョンの奥にはボスが待ち構えていますが後の作品と違って、半数ほどのボスが剣でのごり押しが可能なのがありがたいところです。もっともそういうボスは攻撃の激しいものも多いので、剣だけでいいからと言って油断するとあっという間に死に至りますが。


ガノンを見事倒し、エンディングを迎えてもゲームはまだ終わりません。一度ゲームをクリアしたセーブデータでは更に難易度が上がった「ゼルダの伝説」、通称裏ゼルダに挑めるようになり、実質二本のゲームを一本のソフトで遊べる仕様になっているのです。

裏ゼルダはフィールドマップの構造こそ通常のゼルダと一緒ですがダンジョンや洞窟の入口の場所が全て一新されており、またダンジョンマップに至っては通常のゼルダとは全く違うものになっています。裏ゼルダにしかない仕掛けも存在しており、通常のゼルダをクリアした人でも新鮮な気持ちでゲームに臨む事が出来ます。

その、当時のファミコンでは成し得なかった圧倒的なボリュームは、まさにディスクシステムの可能性を購入したユーザーに伝える事に成功したと言っていいでしょう。


ディスクシステムの未来を託され生まれた本作はディスクシステム亡き後も様々な機種で続編が出され、今やマリオに続く任天堂の人気シリーズにまで成長しました。開発者の熱い情熱が実を結ぶ。その好例を、本作は示しているのかもしれません。



とりあえず、今回はこれにて。

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