第二百三十四夜 ルイージマンション2
一つ、ゲームの話でもしようか。
オバケ、怖いですか。と言っても怖いと答える方は多分、まずいないと思います。
まず何と言っても、オバケという響きが可愛い。幽霊や妖怪と言われると何だかおどろおどろしいのに、オバケと言われた途端愛嬌が出てきてしまいます。
これには藤子不二雄御大の「オバケのQ太郎」などの影響も強いと思われます。オバケとはコミカルで愛嬌たっぷりな存在というイメージが、浸透し切っているという訳ですね。
しかし一方でオバケと言えば、悪戯好きな迷惑者というイメージもあります。今回ご紹介するゲームに出てくるオバケ達は、そんなオバケ達です。
それに対するのは、我らがヒーローマリオ……の弟、ルイージ。「ルイージマンション2」、紹介の始まりです。
本作はニンテンドー3DS中期、任天堂よりニンテンドー3DSにて発売された3Dアクションゲームです。ゲームキューブで発売された「ルイージマンション」の、正統続編に当たります。
ルイージを操り、オバケが徘徊する各ステージでミッションをこなしていくのが目的。以下はストーリー。
前作「ルイージマンション」でキングテレサを倒し、捕らわれていたマリオを救出したルイージ。その後構えた新居でルイージが床に就いていると、突然消えていた筈のテレビが砂嵐を映し出す。その音で目を覚ましたルイージが恐る恐るテレビに近付くと、テレビから聞こえてきたのは前作の事件で知り合った『オヤ・マー博士』の声。博士は一方的に要件を捲し立てると、自分の発明品を使って強引にルイージを自分のいる『オバ渓谷』へと連れてきてしまう。博士曰く、オバ渓谷は本来友好的なオバケ達が住む平和な場所だったのだがある日突然オバ渓谷を照らす『ダークムーン』が失われそれによってオバケ達が凶暴化。何とかオバ渓谷の入口まで逃げ出した博士は事態の収拾の為、ルイージを呼び出しオバ渓谷を探索して貰う事にしたらしい。本来オバケが大の苦手なルイージは最初は協力を渋るが、博士の強引さに押し流される形で仕方なく博士の発明品であるオバケを吸い込む掃除機『オバキューム』を再び手に取り、オバ渓谷へと向かうのだった。果たしてオバ渓谷で、ルイージを待ち受けるものとは――?
まず本作の基本と言えば、オバケをオバキュームの中に吸い込む事です。しかしオバケも、ただ黙って吸い込まれてはくれません。
オバケはそのまま吸い込もうとしても吸い込めません。オバケを吸い込むには、まずオバケを怯ませる必要があります。
オバケは暗い所を好み、光を嫌います。即ち光を当てれば、オバケを怯ませられる訳です。
オバケに光を当てる為には、オバキュームに搭載されている『ストロボ』を使います。ストロボはボタンを押しっ放しにして、離すと周囲に強烈な光を喰らわせるという装置です。
ストロボは溜め時間が長いほど遠くまで光が届くようになりますが、即発射した方がいい場合もあるのでそこは臨機応変に。またオバケ側が光を防ぐべく武装している場合もあり、そういう時は光を当てるのに一工夫する必要があります。
オバケを怯ませたら、オバキュームの出番。オバケが怯んでいる間に、オバケに向けてオバキュームのスイッチオン!です。
但しオバケ側も、必死で抵抗を試みます。暴れ回り動き回り、何とかオバキュームに吸い込まれまいとします。
そこでこちらもオバケの体力を消耗させ、力尽きさせる事になります。吸い込みを開始するとオバケの残り体力が表示されるので、上手くオバケの動きと反対側にルイージを動かして体力を減らしていきましょう。
また途中、他のオバケが吸い込みを妨害してくる事があります。この妨害に当たるとダメージを受けるだけでなく、吸い込み状態も解除されてしまいます。
これを避ける為には、タイミング良くジャンプでかわさなければなりません。どうしてもかわし切れなさそうな時は、敢えて吸い込みを止めるのも一つの手。
吸い込みを止めるか吸い込み始めて一定時間が経つと、オバケは逃げ出してしまいます。しかし減った体力は回復しないので、諦めずに何度でも吸い込みましょう。
オバケの体力が0になると、吸い込み成功。オバキュームの中に吸い込んだオバケは、後でオヤ・マー博士のラボに保管されます。
ちなみにオバケ達の出現エリアでは一部を除き、そこに出るオバケ達を全滅させないと先に進む事は出来ません。まさに殺るか殺られるか。相手オバケだけど。
前作では広大なマップが地続きになっていましたが、本作では複数のステージを順にクリアしていく方式に変わりました。また携帯機での発売という事もあり、一つのステージにつき与えられたミッションを順にこなしていくミッション制へと変化しています。
ステージ最初のミッションでは探索範囲が限られていますが、ミッションが進むにつれて次第に行ける場所も増えていきます。オバケの出現場所もミッション毎に異なるので、前のミッションで何もなかった場所だからといって油断は禁物。
ミッションが終了すると、自動的にラボに帰還。リザルトが始まります。
本作で評価対象となるのはクリアタイム・総被ダメージ量・集めた金額の三つ。三つの評価の合計で、総合評価が決まります。
クリアタイムは早ければ早いほど評価が高くなります。どこに何があるかをしっかり覚え、無駄のない探索をする必要があります。
総被ダメージ量は少なければ少ないほど評価が高くなります。総被ダメージ量なので、例え途中で回復してもカウントはリセットされない点に注意。
集めた金額は各ステージ内に隠されているお金を集めれば集めるほど評価が高くなります。ステージには大量にお金があるポイントが必ず幾つかあるので、それらを逃さず回収していく事が重要。ちなみにリザルト後お金はラボで管理され、オバキュームの強化費用に当てられます。
総合評価はミッション毎に記録され、星の数で表されます。全てのミッションの総合評価を最高の三つ星にすると……?
各ミッションではお金やライフ回復のハート、イベントアイテム以外にも収集要素が存在します。宝石と黄金の骨です。
宝石はステージ毎に十三個ずつ存在し、どこかに隠されています。複数のミッションで取れる宝石もあり、その場合はどのミッションで取ってもOKです。全て集めるといい事が……?
黄金の骨は各ミッションに一つずつ存在し、やはりどこかに隠されています。これを持っているとライフが0になった時に普段はこちらの邪魔ばかりする『オバ犬』が現れ、骨と引き換えに一度だけその場で復活させてくれます。なおオバ犬を呼ぶ事なく骨を所持したままミッションクリアすると、200コイン分のボーナスになります。
ミッションが進むと、前のミッションではあった筈のものがないなど不自然な空間が出来るようになります。これはテレサが生み出す『のろい玉』が対象物を隠しているせいです。
のろい玉で隠された物は、ただ見えなくなるだけでなく触れる事も出来なくなります。例えばそれが扉だった場合、出入りが出来なくなる訳です。
そんな時は『ダークライト』の出番。これを物の消えた場所に当て続けると、中からのろい玉が飛び出します。
飛び出したのろい玉が再び引っ込むまでの間に全てオバキュームで吸い込むと、透明状態が解除され普通に見て触れるようになります。但し一個でも逃してしまうとまた増殖してしまうので、必ず一度に全て吸い込まなければなりません。
ミッションによって物が見えたり見えなかったりする様はちょっとした脳トレ。各部屋を注意深く観察し、隠れた物を見つけていきましょう。
本作はメインストーリーは一人用ですが、それとは別に多人数プレイ用モードも用意されています。ローカル通信・オンラインどちらも対応で、最大四人まで同時にプレイ出来ます。
……まあぼっちのWi-Fiなしには縁のないモードですけどね! これ制覇しないと隠し要素コンプ出来ないのに……。
友達が付属しないという致命的な欠陥は抱えているもののアクションとしての完成度は流石に高く、個性的なオバケ達も相まって楽しめる事受け合い。今なら前作の3DS版もあるので是非セットで。
とりあえず、今回はこれにて。
 




