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第二百三十二夜 パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズエディション

一つ、ゲームの話でもしようか。



「パズル&ドラゴンズ」。今なお第一線で配信され続けている、アプリゲーのパイオニアと言える存在です。

「パズドラ」ヒット以来アプリゲーは一気に勢力を拡大、現在の隆盛に至ります。フォロワーも多く生み出し、「パズドラ」がアプリゲーに与えた影響はかなりのものだと思われます。

そんな「パズドラ」、アプリゲーの枠を飛び越え3DSでも何本か出ています。タッチペン操作の3DSなら、同じ操作が出来るからだと思われます。

そしてあの任天堂ともコラボし、「マリオ」キャラを使った「パズドラ」まで発売されたのです。今回は、そのコラボソフトのお話。

その名も「パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズエディション」。一体、どんなゲームになったのでしょうか。


本作はニンテンドー3DS中期、ガンホー・オンライン・エンターテイメントよりニンテンドー3DSにて発売されたパズルRPGです。基本のシステムは「パズドラ」のままに、「マリオ」シリーズの要素も盛り込んだものになっています。

全8ワールドを攻略し、例によって例のごとくクッパにさらわれたピーチ姫を例によって例のごとく救出するのが目的。以下は一応のストーリー。


ある日キノコ王国に、不思議な物体が出現。『ドロップ』と名付けられたそれを見せようと、ピーチ姫はマリオ達をピーチ城に招待する。ところが……。ドロップに秘められた魔力を悪用したクッパ軍団がピーチ姫をさらい、更に国中をドロップだらけにしてしまう。マリオ達はキノピオの提案もあり、国中に溢れたドロップを逆に利用しクッパに挑む。果たしてマリオ達は、無事ピーチ姫を救出する事が出来るのだろうか――?


まずは「パズドラ」の基本ルールからご説明。まず6×5のフィールドに、六色の『ドロップ』と呼ばれるピースが敷き詰められています。

このドロップは一ターンに一つだけ、タッチペンで自由に動かす事が出来ます。ドロップは制限時間の続く限りはずっと動かす事が可能で、動かした先のドロップと順に入れ替わっていきます。

タッチペンをドロップから離した、または制限時間を超えた時点で同じ色のドロップが縦か横に三つ以上揃っていると、そのドロップは消えます。ドロップが消えると上のドロップが落ちてきて、新しいドロップもすぐに補充されます。

ドロップが消えると、消えたドロップと同じ色の属性のパーティーキャラが攻撃する事が出来ます。属性を二つ持っている場合はどちらの色のドロップを消しても攻撃出来ますが、副属性である右下の属性の色だと若干攻撃の威力が落ちます。またピンクのハートマークのドロップだけは攻撃に使う用ではなく、揃える事で体力を回復出来ます。

そして一ターンに二つ以上列を揃えると、『コンボ』が発生します。コンボが増えるごとに敵に与えられるダメージや体力の回復量は増加していくので、一度に多くのコンボを揃える事はそれだけ戦闘が有利になる事になります。

また落ちてきたドロップが揃ってもコンボは発生する為、上手く繋げれば10コンボ超えも夢ではありません。筆者はそこまで繋げるには相当な運が必要になりますが。

他にも五個以上のドロップを繋げて消すと、その属性のキャラの攻撃が全体攻撃に変わります。全体攻撃になっても威力は落ちたりしないので、敵の数が多い時などは積極的に狙っていきたいところです。

こちらのターンが終了し、敵がまだ残っている場合、敵の頭上にあるカウントが1減ります。このカウントが0になると、敵が行動を開始します。

敵の行動は攻撃でこちらの体力を減らしてくるものからこちらの妨害をしてくるものまで様々です。行動終了後まだこちらが生き残っていれば敵のカウントがリセットされ、再びこちらのターンとなります。

以上を繰り返し、こちらの体力が0になる前に敵を全滅させると勝利となり、先に進めます。そうして最奥にいる敵に勝利すると、そのクエストはクリアとなります。

ちなみに体力はパーティーメンバー全員の分を合算した数値が使用され、0になるまではパーティー全員が行動出来ます。勿論、代わりに0になれば全員が戦闘不能に陥りますが。

また五つの属性にはそれぞれ相性があり、どの属性の敵にどの属性の攻撃が効きやすく、どの属性の攻撃が効きにくいかあらかじめ決まっています。この相性はこちらの攻撃にのみ適用され、敵からの攻撃には関わってきません。

相性は火水木の三竦みと、光闇の相互で分かれています。なるべく敵との相性がいい属性のドロップを多く揃える事も、重要な戦略の一つです。


さて本作はスーパーマリオブラザーズエディションと言うだけあり、様々な部分に「マリオ」シリーズの要素が見られます。ここではそんな要素を、一つずつご紹介していきます。

まずはパズルに使うドロップですが、本作では回復ドロップ以外全て「マリオ」シリーズのアイテムの模様になっています。火属性ならファイアフラワー、木属性ならスーパー木の葉……水だけはアイスフラワーだとファイアフラワーと見た目が被るのでペンギン模様になってますが。

そしてキャラは勿論、マリオを始めとした「マリオ」シリーズのキャラクター達です。敵も仲間に出来る「パズドラ」ですので、お馴染みクリボーやノコノコ、更に最終的にはクッパまで仲間にする事が出来ます。……RPGシリーズで散々仲間になってるから感動薄いというのは言わない約束。

しかし本作では、RPGシリーズでも仲間になった事がないようなキャラも仲間に出来るのです。ゲッソーやメットなどの古株だけど意外と仲間になっていないキャラもいれば、ケロンパやブンブンといった若干マイナーどころのキャラまでいて、バラエティはかなり豊富。

特にコクッパ改めクッパ七人衆を使えるゲームなんて、「スマブラfor」が出るまでは本作ぐらいだったんじゃないでしょうか。勿論クッパJr.も出てくるので、本作はクッパ七人衆とクッパJr.が共演した当時としては珍しい作品となります。

なお「パズドラ」では必ず一人、リーダーになる必要があるのですが、本作でリーダーになれるのはマリオとルイージだけ。そりゃね。「マリオ」ですもんね。

それぞれの属性はイメージカラー通り、マリオが火属性でルイージが木属性。特定属性でパーティーを固めたい時は不利に思えますがそこはそれ、ちゃんと対策が考えられています。

リーダーに選べるマリオとルイージの種類は一つではなく、過去作品の数々の変身形態の中から選べるようになっています。これらは「パズドラ」お馴染みの進化扱いではなく、それぞれが独立したものとなっています。

ちび以外の変身形態は必ず、それに合わせた副属性を持っています。例えばスーパーマリオとスーパールイージなら光属性、ファイアマリオとファイアルイージなら火属性といった感じです。

これらを使い分ける事で、攻撃の威力は落ちるものの火と木以外の属性で統一する事は可能です。統一パーティーを作りたい時は、その属性を持つマリオやルイージをリーダーにしましょう。

ちなみに独立していると言っても、これらマリオやルイージは全て同一人物扱いです。よって一つのパーティーには一人ずつしか入れられないので、そこら辺はご承知下さい。

また本来「パズドラ」ではパーティーメンバー五人に加え他ユーザーのリーダーを一人助っ人に呼べるのですが、そういった交流要素のない本作では、六人目はアシストキャラと呼ばれるキャラの専用枠になっています。アシストキャラにはキノピオやヨッシーなど、元々マリオ達の味方であるキャラが主に選出されています。

アシストキャラは一人しか入れる事が出来ず、またマリオとルイージのように進化はなく同一キャラでも形態が違えば別扱いとなります。リーダー同様、状況に応じて使い分けていきましょう。

他にも本作には、『残機』という概念があります。これは例え体力が0になっても、残機がある限りはその場で全快状態で復活出来るというものです。

普通にプレイしていれば残機はどんどん増えていくので、そういう意味では優しい作りになっています。……もっとも相応に難易度も高く、ボス戦に至っては明らかに残機を潰すの前提になってますが。


「パズドラ」と言えば、勿論進化もあります。本作には本家「パズドラ」にあるようなレアリティは明確にはありませんが、進化させた方が強いと思って大体間違いないです。

本家「パズドラ」では進化には素材キャラを使いますが、本作では「マリオ」シリーズのアイテムをキャラとは別枠で集める事になります。この為仲間の枠を圧迫する事がなく、ここは良い仕様変更だと思います。

しかし肝心のアイテムを集めるのがかなり大変。本作で素材アイテムを集める方法は全部で三つ。敵を倒す、クエスト内のハテナブロックから手に入れる、ハテナくじを利用するです。

敵を倒すは本家「パズドラ」のように、敵が稀にドロップする素材アイテムを集める方法です。しかしドロップの確率は低めで、あまりお勧めは出来ません。

ハテナブロックから手に入れるでは、クエストによって途中にハテナブロックがある事があります。このハテナブロックを開けるには、『○個同時消し』や『全部で○コンボ』などのノルマを規定ターン内に達成する必要があります。

そのクエストのハテナブロックから何が手に入るかは始める前に知る事が出来るものの、大概は複数ありその中から何が選ばれるかは完全なランダム。それも素材アイテム以外が選ばれる確率の方が圧倒的に高く、これもお勧めしかねます。

最後のハテナくじはクエストが進むと利用出来るようになる施設で、手持ちのコインを支払う事で素材アイテムがどれか一つランダムに手に入ります。対象は全ての素材アイテムの為、施設が解放された時点のクエストでは手に入らない素材アイテムも入手可能です。

何が手に入るかはランダムとは言えほぼ確実に素材アイテムが手に入るので、素材アイテム集めはここでやるのが一番効率的。コインが手に入り次第、ガンガン引いてしまいましょう。

なお本作では進化を行っても、レベルは進化前から据え置きになります。進化自体も素材アイテムさえ揃っていればレベル1から可能で、その点では敷居が低いと言えます。


本作で敵を仲間にするには、本家「パズドラ」と同じく、その敵を倒す必要があります。敵を倒すと卵ならぬブロックがドロップする時があり、ブロックを取得した状態でクエストをクリアするとブロックから仲間が生まれるという仕組みになっています。

しかし本家「パズドラ」では基本的に進化後の敵を倒せば生まれる仲間も進化後でしたが、本作ではそうはいきません。本作では未進化の敵はそのまま仲間になりますが、進化後の敵は進化段階が一つ前の状態で仲間になるのです。

例えば赤ノコノコは赤ノコノコ→赤パタパタ→カロンの順で進化していくのですが、赤パタパタを倒すと赤ノコノコが、カロンを倒すと赤パタパタがそれぞれ仲間になります。最終進化のカロンを手に入れたければ、自力で進化させるしかありません。

進化の素材アイテムを集めるのが非常に面倒臭い仕様も相まって、ここはちょっとマイナス。スタミナ制限が撤廃された分、じっくりやり込めるようにとの仕様変更なのでしょうが……。

また敵にも仲間になりやすい敵となりにくい敵がおり、なりにくい奴は相当粘らないと仲間になりません。ボム兵とか実プレイで一回も仲間にした事ない。

もっともドロップに関してはちょっとした抜け道もあるのですが……。それについてはまた後述。


キャラのレベルを上げるには、経験値を稼ぐ必要があります。本家では合成によってのみ得られる経験値ですが、本作では違います。

本作では合成の他、戦闘に勝利する事でも経験値を得られます。その代わり本作には合成する事で大量の経験値を得る事が出来る、本家で言うメタルドラゴン的なキャラは存在しません。

とはいえ合成にメリットがない訳ではありません。合成を行うと、時々能力値のどれかにボーナスが付く事があるのです。

どの能力値にボーナスが付くかは、合成に使うキャラによってある程度決まっているようです。ボーナスは複数付ける事が出来、今どの能力値にどれだけボーナスが付いているかはステータスを見れば確認出来ます。

本作ではレベルがMAXのキャラに合成をする事も出来るので、時間をかければ全てのボーナスがMAXのキャラを作る事も可能。そこまで来ると最早趣味の域ですが。


各キャラはそれぞれ、『スキル』というものを持っています。これは指定されたターンを経過する事で、使用可能になるというものです。

スキルには敵に直接ダメージを与えるものもあれば、場にあるドロップを別のドロップに変換させるものもあります。例えスキルを使ってもパズルを始めるまではターンは経過しないので、上手く使う事でこちらに有利な状況に持っていく事が出来ます。

但しスキルは、敵も使ってくる事があります。敵がいつスキルを使うかは基本はランダムですが、例外的にボスは何ターン目で使うか決まっているようです。

敵時と味方時では使えるスキルも変わってくる為、いざ仲間にしたら意外なスキルを持っていた、なんて事もあります。また進化先が二つあるキャラなんかは、進化させる事でスキル傾向が大きく変わったりもします。

ちなみにスキルは施設で覚醒させる事で必要なターン消費が短くなったり、新たなスキルに目覚めたりもしますが……それに必要な素材アイテムは超レア。クリア後ハテナくじでそれらのアイテムが解禁されてからでないと、厳しいと思われます。

また通常のスキルとは別に、そのキャラをリーダーやアシストにする事によって発揮されるスキルもあります。こちらのスキルにはターン制限がなく、クエストの間中常時効果を発揮します。

属性統一パーティーを作るメリットの一つがこれで、これらスキルはリーダーやアシストと同じ属性にだけ効果を及ぼす事が多いのです。なので同じ属性で固めれば、全員に効果が行き渡るという訳です。

慣れてきたら、これらスキルを意識してパーティーを編成するのがいいでしょう。色々試して、自分のプレイスタイルに合ったスキルの組み合わせを探していきましょう。


本家ではドロップの数は必ず六色ですが、本作においては少々勝手が異なります。本作ではクエスト毎にパズルに使用されるドロップの種類が異なり、必ずしも全てのドロップが出てくるとは限らないのです。

どれか三色+回復だったり、どれか四色+回復だったり、はたまた回復が存在しなかったり……。それによって、パズルの難易度もまた変わってきます。

気を付けなければならないのは、存在しないドロップの属性の仲間を連れて行ってはいけない事。ドロップがないという事は、攻撃が一切出来ないという事。それだけダメージソースが減ってしまうという事なのです。

パーティーは複数作っておく事が出来るので、クエストに合わせたパーティーを選んでいきましょう。全属性の統一パーティーなんてのもいいかも?


ドロップの中には時折、光に包まれたものが混じっている事があります。これは『スーパードロップ』と言い、その属性のダメージを三倍にしてくれる優れものです。

とはいえ他の属性のダメージに変化はないので、多色パーティーでないと持て余してしまいがち。あくまで多色パーティーも使いやすくなったよ、程度に。


クエストを進んでいると、時折分岐が現れます。この時どちらに進むかは自由に選択出来ず、指定された色のドロップをより多く消した方に進む事になります。

それぞれのルートは出現する敵の種類やハテナブロックの有無などの違いがあり、周回したい場合はより有利に進めるルートを探すべきだと言えます。とは言え望まないコンボが発生し、行きたいルートに行けない事も多々あるのですが……。

また中には、進む為に必要なドロップの色が提示されない隠しルートがある場合もあります。隠しルートはもう一つのゴールに繋がっている事もあり、そちらでクリアすると通常では行けないクエストに進む事が出来ます。

どの色のドロップを消せば隠しルートに行けるかは、画面にあるのが土管なら土管の色で判別出来ますが土管以外だった場合は完全に勘頼り。提示されていない色のドロップを、とにかく消してみましょう。

但し隠しルートが必ずしも有利なルートとは限らないので悪しからず。ちょっとずるい気もしますが。


さて前述した抜け道の話ですが、本作ではコンボ数に応じて様々な特典が付くようになっています。例えばコンボを13コンボまで伸ばすと、その場で1upするようになっています。

更にそれ以上コンボを伸ばすと、素材アイテムかブロックの確定ドロップが入ります。スキル覚醒に使う素材アイテムは、この方法でないとまず敵からはドロップしません。

三色クエストなどはコンボを繋げやすく13コンボまでなら結構出るので、残機を増やしたいならそこを周回するのがお勧め。逆に六色全部あるクエストは、そこまでコンボを伸ばすにはかなりの運が絡みます。

……ドロップ確定が入れば、ボム兵も仲間になるのでしょうか……。何せボム兵相手に、そこまで伸ばせた事ないので……。


また本家「パズドラ」にはない概念としてスコアの存在があります。スコア集計はクエスト毎に行われ、一度クリアしたクエストにはハイスコアが記録されます。

そして本編とは別のモードとして『スコアアタック』があります。これは決められた制限時間内にクリアを目指し、どこまでスコアを伸ばせるか挑戦するというモードです。

スコアアタックはノーマル・ハード・エキストラの三つの難易度に分かれています。更にスコアアタックで使えるパーティーは難易度毎に決まっていて、自由な編成は出来ません。

集計された最終スコアによって、七段階のランクが付けられます。全ての難易度で最高のSSSランクを取れれば、あなたも「パズドラ」マスター?


全体的に難易度が高めで、これが初めての「パズドラ」という人にはちょっと厳しいかも? 「パズドラ」と「マリオ」、両方好きな人なら。



とりあえず、今回はこれにて。

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