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第百九十一夜 Xak

一つ、ゲームの話でもしようか。



一つのゲームがヒットすると、それに方向性を寄せたフォロワーが多く出る事になります。例えば日本のRPGはその殆どが「ドラゴンクエスト」フォロワーと言えますし、落ちものパズルも元を正せば「テトリス」フォロワーです。

今回ご紹介するのは、そんなフォロワーの一つ。何のフォロワーかは、また本文にて。

タイトルは「Xak(サーク)」。それでは早速いってみましょう。


本作はスーパーファミコン黎明期、サン電子よりスーパーファミコンにて発売されたアクションRPGです。元はパソコンゲームであり、オリジナルの開発会社はマイクロキャビンとなっております。

以下はストーリー。ウェービス王国が苦難に見舞われたのは今から250年前。遥か妖魔界より、暴君パドゥーが降り立ったのである。数多くのモンスターを従えたパドゥーの圧倒的な力の前に人々は為す術もなく、このままウェービス王国は滅亡を待つのみかと思われた――。しかしその時、人々を救うべく一柱の神が立ち上がった。戦神デュエル。彼は剣を手に単身パドゥー率いるモンスターの軍団に立ち向かい、死闘の末、遂にパドゥーに勝利を納める。しかしパドゥーを完全に滅する事は、デュエルの力でも不可能であった。そこでデュエルはパドゥーの魂と肉体を分離させ、魂は北の果ての『永久氷壁』へ、肉体は聖なる力で守られた『王家の聖域』へ、それぞれ厳重に封印した。こうしてウェービス王国に平和が戻り、長い平和の中でやがてデュエルは一人の女性と恋に落ち、人間となって何人かの子を儲けた。そして今――。永久氷壁に封印されていた筈のパドゥーの魂が、突如何者かによって解き放たれる事件が発生。これによりウェービス王国には再びモンスターが溢れ、国中が混乱に陥った。事態を重く見た国王は、デュエルの子孫、ドルク・カートが住むフェアレスの町にメッセンジャーのピクシーを遣わせる。しかしドルクは半年前より行方不明になっており、いたのはドルクの妻とその息子、ラトクだけだった。ピクシーはラトクに代わりに、国王からのパドゥー討伐の命を告げる。果たしてラトクは嘗てのデュエルのように、パドゥーを倒す事が出来るのだろうか――? といった感じになっています。

本作、機種によってキャラの絵柄は異なるらしいのですが、スーパーファミコン版の絵柄はいかにも九十年代前半アニメといった感じのキャッチーな仕上がりになっています。こういうキャラを全面に押し出したゲームは、当時のスーパーファミコンには珍しかったかも。


さて本作のプレイ画面を見た方の中には、何やら既視感を覚えた方もいるかもしれません。というのも本作、どことなーくあのパソコンRPGの名作「イース」に似ているのです。

勿論前述のあらすじ通り、ストーリーは「イース」とは似ても似つきません。というか、そこまで似てたらフォロワー通り越してただのパクリ。

攻撃にはちゃんと攻撃ボタンを押す必要があるなどシステムで言えば相違点は結構あるのですが、見た目の似てるっぽさはどうにも拭い切れず……。寧ろ何故見た目を似せない努力をしなかった。

この件は当時も結構言われてたみたいですが、これはこれで人気が出たみたいで、この後もシリーズは続いていく事になります。もっともそちらは移植されてませんが。

ちなみに本作のジャンルは前述通りアクションRPGなんですが、途中ドラゴンを操り敵を撃ち落とすシューティングパートも存在します。これ何てドラ○ンス○リッツ?


本作の装備品は剣、鎧、盾、魔法。こんなところまで「イース」か。

但しあちらと異なるのは魔法が消耗品である事と、魔法以外の装備にレベル制限がある事。お金を貯めて装備品を購入したとしても、レベルが足りなければその装備品は装備出来ない訳です。

これにより先に剣だけを高価な物にしてパワーでごり押しなどのピーキーなプレイは出来ず、バランス良く装備を買い揃えていく事が求められます。もっともまともに順番に装備を買い揃えていこうと思うと次の装備の必要レベルに余裕で達してしまうので、どこかで思い切る事は必要。

また剣以外全ての装備品が店売りな点も先達との相違点か。本作の宝箱に入っているのは全てイベントアイテムか消耗品で、剣や鎧などの本格的な装備品は一つもありません。

というか店売り装備が最強装備のRPGって何気に珍しい気が。イベントで譲って貰える強い剣にしたって、元は店売り品ですし。だからなのか何なのか、ラスボスの攻撃を一発受けただけでその場で即死しますが。


本作、基本的にはシリアスなストーリーなのですが、途中『それはどうよ?』と思うイベントも幾つか。例えばこれ。最初のダンジョンから戻る最中、道端にそれまではいなかった倒れている人がいます。

話しかけてみるとそれはラトクの友人。ラトクを助ける為に武器を手に町を出たが、モンスターにやられて怪我をしてしまったというのです。友人はラトクに、背負って町まで連れ帰って欲しいと言いますが……。

いかにも怪しげな誘いの通り、この友人は実はモンスターが化けた偽者。誘いに乗って背負ってしまうと一撃で殺されてしまう訳ですが、この時のラトクの言い分が酷い。

実はラトクの友人の実家は武器屋であり、そして友人は家業を継がせようとする父親に辟易し普段から『武器なんて見たくもない!』と公言する程の武器アレルギーです。そんな友人が、自分を助ける為でも武器を手に取る訳がない、と。

一見筋が通っているように見えるこの考えですが、よくよく思えば酷い話です。友人が自分を助けに来るなんて絶対ない、と断言しているようなものなのですから。

そしてこの少し後に起こるイベントもなかなか酷い。モンスターを閉じ込めたと言われる洞窟をラトクは探索する事になるのですが、そこで出会ったのは牢に入れられた一人の怪しげな男。

この男に請われ、ラトクは牢を開けてしまいます。と言うか、そうしないと話が先に進まないから仕方ないのですが。不気味な笑いを残して消えた男に不安を覚えたラトクが近くの町まで戻ると、町は今まさにモンスターに襲われている真っ最中。

慌ててモンスターを倒したラトクに、町の人々は大感謝。今まで行けなかった場所に行けるように……っておい。モンスターを外に出しちゃったの、そもそもラトクなんですが。

自分のした事の始末を着けただけなのに、人々に感謝されるこの気まずさ。ここのイベントの流れ、もうちょっと何とかならなかったのか……。

ちなみにどこぞの赤毛の冒険家よろしくラトクも女の子にはモテる方で、しかし立ったフラグに見向きもしないフラグクラッシャーぶりまで一緒。わざとか!


ガワだけは変えてくる事が多いフォロワーの中で、ここまで見た目が似てるというのもそうそうないと思います。キャラ萌え的なものに興味がある人であればいいかも。



とりあえず、今回はこれにて。

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