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第百九夜 奇々怪界 謎の黒マント

一つ、ゲームの話でもしようか。



突然ですが問題です。巫女さんが戦うゲームと言えば?

こう聞くと、若いゲーマーは某同人弾幕シューティングを挙げると思います。しかし筆者と同年代かそれ以上の年齢のゲーマーは、「奇々怪界」を挙げると思います。

「奇々怪界」はタイトーが製作したアーケードのアクションゲームでシューティング要素もあり、コンシューマでも移植や続編が幾つも出されました。自機である巫女の小夜ちゃんはその可愛らしさから強い人気を得、一時期はタイトーのマスコットキャラ的存在にもなっていました。

今回ご紹介するのは、そんな「奇々怪界」のコンシューマでの続編の一つ。「奇々怪界 謎の黒マント」です。


本作はスーパーファミコン初期、ナツメよりスーパーファミコンにて発売された見下ろし型アクションです。タイトーのゲームの筈なのに何故ナツメ?とお思いでしょうが、当時のナツメは「奇々怪界」シリーズの開発・販売権をタイトーより取得しており、本作もナツメから出る事になったという訳です。

以下はストーリー。かつて妖怪軍団を懲らしめ、さらわれた七福神を救出した小夜ちゃん。それからは大人しくなった妖怪達と穏やかな暮らしをしていたが、そんなある日一番の仲良しの妖怪である化け狸の魔奴化まぬけが慌てた様子で神社にやって来た。聞けば仲間の妖怪達の様子が突然おかしくなり、再び暴れだしたのだという。その原因を突き止める為、魔奴化と共に再び戦いに身を投じる小夜ちゃん。戦いの中、徐々に明らかになっていく西洋妖怪達の暗躍。果たして小夜ちゃんと魔奴化は西洋妖怪達から日本妖怪達を、そして日本を守る事が出来るのか――!? と言った感じになっています。

日本妖怪と西洋妖怪の戦いというどこか鬼太郎チックなストーリーですが、主人公が妖怪の少年ではなく可愛い人間の巫女さんだというのが一番の差別点でしょうか。また本作に登場する妖怪はオリジナルのものが多く、実際に伝えられている妖怪が多い鬼太郎とはそこも異なっています。


ゲームを開始すると、まず小夜ちゃんと魔奴化のどちらをプレイヤーキャラとするか選択する事になります。両者は一部の性能が異なり、小夜ちゃんの方が大ダメージを与えるには向いていますが魔奴化の方はあらゆる状況に対処しやすくなっており一長一短と言えます。

二人の基本的な攻撃方法はショットとお祓い。ショットは遠くまで攻撃可能でアイテムで強化も出来るなどメインウェポン的存在で、お祓いは立ち止まっている状態でしか出せない上リーチも短く攻撃力も低いですが一部の弾を無効化出来るなど防御面で活躍します。

他にも回数制のボムが使える、お祓いボタンを溜めてから離すと一定時間全方向に攻撃出来るなど攻撃手段は多彩で、これらを上手く使いこなす事がクリアへの道に繋がります。攻撃だけでなく、緊急回避用のスライディングがあるのも見逃せません。


連なっている人魂を全部撃ち落とす、道中に落ちているつづらを開ける、各ステージに隠れている七福神を見つけ出すなどすると各種アイテムが手に入ります。以下にそれらの効果をご紹介しますので、参考にして下さい。


青玉はショットの攻撃範囲が広がります。パワーアップは三段階で、途中で赤玉を取ると一段階パワーダウンした状態で切り替わります。

赤玉はショットが弱い敵を貫通するようになります。こちらもパワーアップは三段階で、途中で青玉を取ると一段階パワーダウンした状態で切り替わるのも一緒です。

緑玉はボムを使える回数が一回増えます。ボムは最大五つまで溜めておけます。

お守りは敵の攻撃を二回まで防いでくれるバリアを張ります。二人同時プレイでこれの取り合いになるのはよくある話。

お茶とお団子はライフ回復です。お茶はライフ二つ、お団子は全ライフをそれぞれ回復します。

狛犬は狛犬に乗って体当たりで敵を蹴散らします。一定時間無敵状態になりますが乗っている間は常に移動し続け立ち止まる事が出来ず、穴に落ちれば普通にペナルティとなるので取る場所によってはマイナスアイテムと化します。


なお七福神を見つけ出すには、各ステージの特定の場所にショットを何発も撃ち込む必要があります。七福神が落とすアイテムは完全にランダムなので、過度の期待はしすぎないように。


本作のステージ構成は全六ステージ。一つ一つのステージは短めですが中ボスが存在するステージもあり、簡単に突破は出来なくなっています。

各ステージ間にはステージデモがあり、可愛い見た目に反したシリアスなストーリーが展開されていきます。勿論飛ばす事も出来るので、せっかちな人も安心です。

ステージをクリアするとボーナスとして、ライフが全快した上に最大ライフが一増えます。1upの機会が少ない本作ではステージクリアによるライフアップは貴重で、ダメージを受けてもとにかくステージさえクリアしてしまえばどうにかなるといった場面も多いです。

ちなみにコンティニューは無限ですが、コンティニューの際にはステージクリアによって増えた分のライフが初期化されより厳しい戦いを強いられます。この事から本作の難易度は、若干ながら高めと言えます。


小学生当時、可愛いキャラがウケたからでしょうか、女友達とよく本作を二人プレイしました。友達はいつも小夜ちゃんを真っ先に選び、筆者は残り物の魔奴化でプレイするというのが常でした。

二人ともアクションはそんなに得意ではないのですが、やはり持ち主でプレイ回数も多いだけあって最後まで生き残るのはいつも筆者。それを魔奴化が強いからだと思ったのか、だんだん友達の方が魔奴化を使い始めたり……という何だか振り回され気味な思い出が多いソフトだったりもします。

ちなみにノーコンティニューの最高記録は五面まで。六面はステージセレクトの裏技でしかお目にかかった事はありません……。


可愛いけれど甘くはない、そんな骨太アクションである本作。筆者にはクリア出来ませんでしたが完成度の高い良作ではあるので、腕に自信のある方には是非プレイして貰えたらと思います。



とりあえず、今回はこれにて。

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