そうだ他国へ行こう〜あれ?寝てる間に死んじゃった?〜
レイグ王国で依頼を受けながら異世界を堪能して早1ヶ月、この国と周辺は十分観光出来たので他国へ行こうと思った。
本音は最近、依頼の達成スピードの早さと黒ランクということが相まって有名になってしまい国王や貴族から会食の誘いが絶えず面倒だからだ。
異世界料理は美味く会食は気になるが、どうもこの国は派閥争いが激しく何れかの派閥に肩入れすると国が大きく傾く可能性があるとかでギルドの人に出来れば断って欲しいと頼まれたので全て断っている。
まあ、そのギルドも数ある派閥の1つで俺を手放したくないのかもしれないが考えても仕方ないことだ。
それはさておき思い立ったら吉日、俺は早速ギルドへ向かった。ただ他国まで行くのも面白くないし護衛の依頼があれば受けようと思ったのだ。
「アカヤ様、本日はどのような依頼を受けられますか?」
俺がギルドに入ると受付嬢がいつも通り笑顔で声をかけてきた。
「他国まで行く護衛依頼とかあります?
出来れば翌日にでも出発して馬車で1週間程度の距離があるところがいいんですが」
「えっ!それってレイグ王国から出て行くって事ですか!?」
「まあ、そうですね。
色々な国や地域を見て回りたいんです」
「ギルドとしましてはアカヤ様を他国へ向かわせるのは黒ランクの貴重な人材を失うということ、それを除いても依頼の達成数などから見ても大きな損失です。
なので私だけでは決められないので少々お待ちください」
そう言って受付嬢はギルドの二階に行き暫くして戻って来た。
まあ例え依頼が受けられなくても、この国からは出て行くから問題ない。それはギルドの人もわかっているだろうから依頼は受けられるだろう。
「お待たせしました。ギルド長の許可が出ました。
他国への護衛依頼でアカヤ様の希望に沿ったものは2つあります」
そういって依頼書を見せて来た。
1つ目は貴族の依頼で黒ランクのみが受けられるようになっていて約1ヶ月前から出されており、報酬は普通の依頼の10倍はある上に働き次第で増額と書かれている。明らかに俺を狙っている。
対して2つ目は商人で報酬は普通の半分。
半年程前から出ているが報酬が報酬なだけに誰も受けていないのだろう。
どちらも依頼受注の翌日に出発すると書かれている。
「商人の方を受けます」
「了解です。では翌日の朝10時にギルドへ来てください。寝具や食事は依頼主が用意されるようなので特に準備は必要ないです」
「わかりました」
こうして依頼を受けた俺は念のために1週間分の食料を調達して帰宅した。報酬が少ないのに食事が満足に取れるとは思えなかったからだ。
ちなみに空間魔法で異空間にしまい込んでいつでも取り出せるようにして置いた。腐らないように冷凍もしたので1週間は大丈夫だろう。
そして特に何も起こらず1日が終わり就寝するとアノ何もない赤色だけの空間に飛ばされていた。
……あれ?寝てる間に死んじゃった?




