初めての魔物〜まず服を着ようか〜
魔法の練習を一通り終え日が昇ると同時にホテルを出てギルドに行き依頼を受けた。
早速魔物相手に魔法を使ってみたいという欲求からだった。
ちなみにギルドは24時間営業で酒呑み達が潰れていたりしたのだが流石に朝一番で依頼を受けるために来ていたのは俺だけだった。
「やっぱり最初の敵はスライムだよなあ」
国の外へ出て依頼場所である沼地まで歩く道中、気分が良いため独り言が多くなる。
受けた依頼は全部で3つ。
1つ目は異世界で定番のスライムの討伐依頼。
難易度は意外に高いらしいが気にしない。
「よし着いた。
この沼付近のスライムを10匹倒して証拠にスライムの核を10個集めればいいんだなっと早速いた」
半透明な赤色の丸いプルプルしたゼリー状の物体が動いている。
「まずはファイヤースピア!」
火属性の魔法で火の槍を宙に出しスライム目掛けて飛ばす。
「キャピッ!?」
スライムは火の槍に気付き口もないのに奇声をあげ倒れた。
「まず1匹。呆気ないな」
スライムに近づき核を取ろうと近づいた。
「キュピピー!」
「えっ?」
なんとスライムは生きており俺に飛びかかって来た。
しかも体は大きくなり俺を飲み込もうとしている。
というか包み込まれた。
「あっつ!?ちょっ服燃えてる!
熱い熱い熱い熱い熱い熱い!
ウォーターニードル!」
「キャパー」
体から水の針をウニのように出し服の消火とスライムへの攻撃をするとスライムは離れた。
「そのままスライムを包め!」
針を離れたスライムに向け飛ばし貫き包む。
「ボジュジュジュジュ!」
スライムは苦しそうに体をグニャグニャさせている。
「なんか可哀想だな」
暫くするとスライムは溶けて核だけが残った。
「最初の魔法で倒せたと思ったけど効いてなかったな。俺の魔法が下手だった?でも水は効いてたな。
赤色だから火属性耐性持ちとか?
とりあえず他のスライムで試してみるか」
スライムを探して歩こうとすると、ある事に思い出した。
「あーあ服がボロボロで色々隠せてないよ。
早く服を創造して着ないと人と遭遇したら変態にされちゃうよ」
そう言った瞬間だった。
「きゃああああああああ!?」
フラグが秒速で回収された。
「待って!誤解だ!」
俺は走って逃げる少女の誤解を解くため走った。
服を着る事を忘れて……
服が破れて都合よく大事な部分だけ隠れるなんて有り得ない。




