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the Planet fisher〜星間釣行者〜

作者: さむらい

PSVRでこんな冒険をしてみたい…そんな思いを込めて描いてみました。

欲しいよPS4とPSVR!でも仕事が暇で利益がヤバイので、そんな事も言っていられません。

もし万が一要望があれば続きも描いてみたいですが、無いでしょうね(T_T)

もしもし!やぁハロー!こんにちは。

こちらPlanet fisher!何か良い獲物の情報があったら教えてくれ。


…えっ?それ何かだって?Planet fisherを知らないの?ありゃ参ったな。

もしかして惑星連邦には…それも…知らないのか。


うわぁ、やっちまった。


ごめんごめん。この話は無かった事にしてくれ。

じゃあこれで…って、えっ興味がある?

うーん、じゃあこれから話す事は誰にも伝えないか、全てフィクションって事にしておいてくれよな?良いね。


俺はー翻訳不可ーという星に…ってあれれ?エラーかよ珍しいな。えっと口語と翻訳補佐の起動、良し。

順番が逆になってすまないが、そちらの星と君は何ていう名前なんだい?ふむふむ。地球(earth)って言うのか。名前は…なるほど。

じゃあその流儀に則ってと、俺は空球(aeroth)という星に住んでいるサイモンだと伝えておこうか。以降は語感の似た名称で自動翻訳出来る筈だから大丈夫だと思う。


本題に入ろうか。俺達の間ではPlanet fishingというのが流行っていてね、これは言うなれば賞金稼ぎやハンティングなんだ。

この住む惑星系には空球の他に炎や水の惑星があって、そこに生息している巨大生物を釣り上げると賞金が貰えるんだよ。

危険じゃないのかって?それは大丈夫。

ゲータースカイ(Gate a sky)と呼ばれる機械を使って、全て遠隔操作で行うんだよ。

このゴーグルとシンクロデバイスを使ってね…って、ああモニター出来て無い?なら立体画像も見られないよね。

VR?何それ?ふむふむゴーグルを…ああそう、そんな感じの機械だよ。

それを使って仮想じゃなくて実際に星々の獲物を釣るんだけどね。

そもそもPlanet fishingというのは悪口や馬鹿にして付けられた名前なんだけどさ。だって惑星を釣る=根がかりだよ?自虐的って言うのかな?

俺達もそう呼んでいたらいつの間にか定着しちゃってさアハハハハ。

まぁ別の意味の悪口も…。


ー着信アリ、着信アリー


おっと失礼、仲間からだハロー?


「よぉサイモン、俺だマックだ。なかなか良さそうな獲物の話があるんだが、お前も乗らないか?」

「ありがとう!実は今…って、それは後で話すよ。すぐ行けるかい?」

「じゃあ情報を送信するから早く来いよ?待ってるぜ。」


ー通話終了ー


という事だ。これから実際に釣りに行くから聴いていてくれよ。えっ神経接続じゃ無いの?チャット?文章?えっコレ文字で読んでるのか。じゃあ状況説明もしなきゃな。

えーっとなになに、これから行くのは泥の惑星。言うなれば泥球(muddth)だ。

じゃあ早速出発しよう!!


もしもし!今…こちら多機能通信機から送信中。

これから実況開始、AIチェックOK。状況は俺とAIとで説明するから両方とも読んでくれよな。

それと立体画は無理かも知れないが静止画なら見られると思う。どうかな?…って、今は返信が読めなかったすまん。


にわかには信じられないのだが見慣れないリンクに貼られた画像には、一面滑らかそうな泥に覆われた世界が写っていた。

これは大地と呼んで良いのだろうか?泥の中からあちこちマングローブの様な木々が生えていて、やや紫がかっている空には細く長い雲がたなびいている。そして泥の中には奇妙なタマゴ形の機械が浮かんでいた。


これがゲータースカイ。この巨鳥卵みたいな機械、スカイエッグを操作するんだ。

昔は本物の巨鳥卵を使っていたらしいよ?…って冗談さ。あっいや巨鳥は知らないのかな?失礼したハハハ。


「準備は良いかサイモン?」

「OKだマック!じゃあ行こう!」


目の前のスカイエッグ、マック機がふわりと宙に浮くと滑る様に飛んで行った。


「じゃ、行くぞ。」


カメラで上下左右を確認して、同様にサイモン機が飛び立つ。


パレットを確認…5、6…えっとこれ見えるかな?パレットというのは地形や風向き、温度を表情するパネルの事だ。


画像には恐らく温度差で色分けされたカラフルで立体的な地図が写されていた。そこには、まるで読めない文字や数字が羅列してある。


今回のターゲットは大泥鰻(Giant mud eel)。泥質は硬めが好みで適泥温は5かな?今ここは夏だから泥流の温度が低くて深めの場所か風の当たる場所、要は涼しい泥が狙い目だと思う。


「こちらマック。流れ込みに行こうと思うがどうする?」

「サイモンだ。じゃあ俺は深場に向かうよ。良い釣果を。」

「了解した。良い釣果を。」


ではポイントに向かおうか。しばらく観光だ。


今度は風景の画像だ。空には真っ赤な鳥?が列になって飛び、陸地と山岳地帯も見えるのだがやはりこれも泥で出来ているらしい。

この陸の所々にある人影は現地民なのだろうか?はっきりとは見えないのだが、人が住んでいるのか。


「さてポイント到着。これから釣行開始だ。」


スカイエッグから恐ろしく派手な、鳥の形をしたルアーらしいモノが飛んで行く画像。何故か釣り(ライン)は見当たらない。


いいかい?ここは急深になっていて、地下から冷たい湧き泥が出ているんだ。酸素量も豊富だし大物が居る筈だよ。

キャッチングユニットをこの深い所まで潜らせて釣る。言葉にすると簡単だけどどう泳がせるか?とかユニットのサイズや形、色だったり動きや音等の選択が重要なんだよ。


2回、3回とユニットを射出しては回収するスカイエッグ。少しずつ位置を変えながら獲物を探して行く。


「…来たぞっハーネスオン!」


泥が吹き上がりハーネスと呼ばれるワイヤーが飛び出すと、スカイエッグに接続された。これは針掛け(フッキング)と獲物の保持を兼ねた機構だ。


うねる泥の中から巨大な鰻が姿を表し暴れている。画像には激しく泥をぶち撒ける巨体が写っているが、これは人間の胴体を遥かに上回る太さだ。


ハーネスがビシッミシッと軋み音を上げる。しかしこちらも鰻の力に負けてはいない。

右へ左へと動く鰻を上手くいなしていると、もはや逃げられないと悟ったのか?やがてハーネスに絡み付いて団子の様になってしまった。


もう捕獲出来るよ。…よし、ネット発射!

しなやかな金属製のネットがハーネスをの上を滑り落ちて行き、鰻を包み込んだ。そしてそのままスカイエッグの真下まで引き上げられると固定され、捕獲完了だ。


これは2Lサイズだね。まずまずかな?じゃあ報告するか。


「こちらサイモン。2Lサイズ捕獲だ。」

「マックだ。やったなサイモン!くうっ…だがこちら現在3Lクラスと格闘中だ。うおっと!こいつやるな。だがまだまだぁ。」


あちゃあサイズはマックに負けちまったか…。でも2Lだって良い型なんだぜ?これが暴れたら人里に被害が出る位なんだ。

ただ環境保護原理主義団体が居てね。テロリストみたいな奴等なんだが、人の生活よりも生物の命が重要だと言って俺達を目の敵にしているのさ。

俺達は無闇矢鱈に釣っている訳じゃ無いよ?人も自然も共生するのが良いと思っているんだ。

これ、君はどう思うかな?返信が確認出来ないのが残念だけど。

もしまた機会があれば、Planet fishingについてもっと話してみないか?

じゃあ、今回はこれでお終いにしよう。


君の人生にも良い釣果を。

お読み頂きありがとうございましたm(__)m

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