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パーティー

パーティー前日に衣装の確認をしたりして過ごし、ついにパーティーの日がやって来た。


パーティーは夜からだけど女性の準備とは長々かかるもの。

お昼を食べて休憩したらもう支度を始めることになった。


そして長々と支度を始めること約4時間。

やっと完成した。


全身鏡を見るとそこには絶世の美少女がいた。自分だけど。

まだ幼さを残しながらも色気がでていた。

水色のフワッとしたプリンセスラインをしたドレス。

主張しすぎない飾りたち。

金の髪は編み込みが丁寧にされていてその上にティアラのようなものが乗っていた。


お姫様だ。お姫様がここにいる。


この出来のよさを私の専属メイドだったメリッカに見せてやりたい。

ちなみにメリッカはもともと子爵令嬢で結婚を期にこの前辞めていった。私のお姉さんのような存在だった彼女は最後まで「お嬢様。どうかおとなしくなさってくださいね」と口癖のように言って去っていった。

いつもおとなしい私にそれを言うのか。解せぬ。


「お美しいですサファミュア様。とてもお似合いです」


惚れ惚れしたような顔でそう言うレンリーに激しく同意だ。


《さすが我が主だな。容姿だけは一級品だ》


《すっごーい!サフィちゃん!!お姫様だね》


近くの精霊たちが誉め称える。最初のやつは“容姿だけは”とか余計なお世話だ。というか最後のお前なぜここにまだいる?

さすがに精霊たちに返事をするわけにはいかないのでレンリーにだけ言っとく。


「ありがとうレンリー。これもあなたのお陰よ」


「いえっ!サファミュア様がお美しいからですよ!私はそれほどなにもやっていません!!」


「いいえ。こんなに綺麗な格好をするなんてお姫様になった気分だわ」


ちなみに私はこういうパーティー初めてなのでちょっとテンション上がってます。

ふふっと笑って言うとレンリーは優しく微笑んで私に白い手袋を手渡す。

「これをお付けください」


「ありがとう」


未婚の女性は気軽に肌を触らせてはいけない。

そのため手袋をしたりして踊ったりと対策をとるのだ。


「さぁサファミュア様お時間です」


小さく頷いて私は部屋を出た。







馬車に乗ってお城まで向かう。

馬車にはマルシャ義兄様とその婚約者であるナリメア様がいらっしゃる。一緒に会場までいってナリメア様はマルシャ義兄様のエスコートで入られるのだ。


ナリメア様は茶色いふわふわした髪に同じく茶色い目。今日のドレスはマルシャ義兄様の目の色に合わせたのだろう短いトレーンがついたAラインの青いドレス。とても似合っている。


ナリメア様はとても朗らかな性格でちょっと天然なとこもまたかわいい。マルシャ義兄様の堅物感とまたあってる。


道中ナリメア様とお話をしながらお城についた。ちなみにマルシャ義兄様は話を聞いてるのかわからないけど一言も話さなかった。



黒曜宮といわれる真っ黒いお城がこの国のお城だ。

黒といっても禍々しさは無く昼は太陽の光があたるとキラキラと輝き美しい城なのだ。


馬車が止まったので降りる。

周りには同じように馬車を降りている同い年くらいの紳士淑女たちがいた。



マルシャ義兄様とナリメア様の後に続いて歩く。

玄関ホールはとても広くお城はスケールが違うなぁと思わせる。

中も黒や茶色い柱などで出来ていて素材はなんだか知らないが上品で落ち着きをはらった感じの印象を受けた。


それにしてもなんか周りからやたら視線を感じるのは気のせいじゃないだろう。

なんていうかため息とかハッと息を飲む音が聞こえるのでたぶん私の美しさに惚れたかっ?!なんちゃって。


でも嘘ではなくてほんとにこの容姿は厄介なほどヒロインヒロインしているのだ。周囲の馴れてる人たちには中身が…………と声を揃えて言われるのだが黙っていれば美少女だ。

黙っていればこっちのもんなのだ。


さてついにダンスホールの中に入る。

パーティーと言う名の戦争の始まりだ。









すみませんが間違えとかあったら教えてください

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