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序章~2~

学校にも連絡を入れた俺は病院へと向かう救急車の中で考えた。

そもそも何でこうなったんだっけな……


~回想~

ここは魔界の暗黒城。全人類の存亡をかけた熾烈な戦いが今まさに終わろうとしていた。


「これで……終わりだぁぁぁぁっ!!!」


ザシュ!!!


「ぐおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!ま、まさか……このわたしが人間ゴトキにっ!!!」


バシュッ……

魔王は跡形もなく消え去った――


「お、終わった」


勇者の手により魔王"きむじょ○うる"の野望は打ち砕かれた。

長きにわたる悪魔との闘いに終止符が打たれ、ようやく世界にも平和がおと――


おっと、違う違う!戻り過ぎちまった!これは昨日のゲームじゃねぇか。確か……



~数十分前~

俺はいつも通りの時間にいつも通りの通学路を歩いていた。

別に好きで朝早くから登校している訳ではない。ほしゅーと言う気の乗らないイベントに参加するためだ。

そうして家を出て数分のところにある交差点に出た俺はいつもと違うその光景に目を疑った。目の前に一人の少女が倒れていたからだ。

ジェントルな俺は彼女に駆け寄り、声をかけた。


「おい、あんた!!大丈夫か!?」


『・・・』


返事が無い。ただのシカバネのよう……ダァーッ!もういいよ!ド○クエは!!!とにかく助けを呼ばなければ!

慌てた俺は携帯を取り出そうし――そのまま思考が途絶えてしまった。


~回想終了~


うーむ、考えれば考えるほど分からない。しかし確実に言えるのは、俺の中にいるこいつが原因だと言うことだ。


『あああっ!どうしよ…顔に傷がついていないかな?』


……はぁー。


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