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序章

奇病■■専門―奇人

⻆谷 春那

序章

「感染性精神病」。




 ある日突然、流行りだした「奇病」だ。てんかんや椎間板ヘルニアのように、割と知られている。しかし、これはまさに「奇病」だ。症状だけではない。「感染性」と言われている通り感染するのだが、感染手段が特殊だ。

別に、ウイルス性の病気や細菌が起こす病気、寄生虫等の原生生物が起こすものなら、まだ理屈が分かる。病原体が移動して「感染」が広がるのだ。

しかし、「精神病」がどうして広がるのだ。ウイルスや菌が、秘かに関わっているのかもしれない。しかし、そのようなモノは確認されていない。いや、未だ発見出来ていないだけかもしれない。一刻も早い、技術や学術の進歩を望むしかないのは、不服だが。

 これの厄介なところは、まさに「精神病」としか言い様の無いその症状にもある。先程はスルーしてしまったが、まさに「奇病」だ。

説明が非常に難しい。「精神病」である事は明白なのだが、昨今の「精神病」は多岐に渡る。「多様性の時代」と言うが、こんなところにまで多様性は要らない。

 「うつ病」や「双極性障害」と言うより、「統合失調症」が近いだろう。「虚言癖」持ちや「妄想」が激しめな者と、見分けがつかない。それも、厄介なところだ。勿論、「統合失調症」と誤診断が下り、被害が広がる事も多々有るらしい。非常に迷惑極まりない。さらに、先程言った「感染性」から、周りの人間も信用できなくなる。例え感染していなくても、

「この人は駄目なのでは?」

と、疑心暗鬼になってしまうのだ。

 別に「精神病」になるだけなら、まだマシだ。しかしこれには、重篤な病気の併発の危険性が隠れている。まず、他の「通常の精神病」だ。通常の「統合失調症」や、「うつ病」等のメジャー以外にも、何故か「パーソナリティ障害」となってしまう人もいるという。別に「パーソナリティ障害」は、なるものでは無いと言う。生まれつきの、考え方や感じ方の特性や特徴的な面が強いものであるらしい。何故突然「パーソナリティ障害」となるのか。

他にも「病は気から」とは言うが、免疫機能が低下するらしい。そのせいで、癌やその他感染症を発病する可能性が高まるとか。まるでHIVのような話である。

 専門家でない私にとっては、全く訳が分からないが、彼なら何か知っているのではないだろうか。

 「彼」とは、私の中学時代のクラスメイトである。久しく会っていなかったが、どうやらこの「感染性精神病」の専門家になったそうだ。

勿論、私自身は「感染者」では無い。はずだ。私の姉が、どうやら発症してしまったらしい。姉とは長らく会っていなかったが、見捨てる訳にはならない。どうにか、姉を治療したい。そう思っていたら、彼を紹介されたのだ。いやはや、世の中狭いものである。

 「医者になった」とは聞いていたが、まさかこのような医者をやっていたとは。

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