プロローグ
奇病■■専門―奇人
⻆谷 春那
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「創作奇病」と言うものを、御存じでしょうか?
例えば、「花吐き病」。これは片思いを拗らせた者が発病するとされています。まさに、「恋の病」と言うべき病ですね。症状は、名前の通り「口から花を吐く」というもの。馬鹿馬鹿しいったら、ありゃしませんね。
意外に、片思いを拗らせて発病する奇病が多いのです。いやはや、世間の皆様はさぞかし。恋愛が好きなようで。
まぁ、「花吐き病」はまだ易しい方でしょう。何せ「花を吐く」だけ。命に危険はありません。まぁ「両想い」にならなければいけないと言う条件はありますが。幻滅させても完治出来るでしょうね。「蛙化」させましょう。それでおしまい。簡単な話ですね。
意外と世間の皆様は恋愛の中でも、悲恋も好きなようです。「ロミオとジュリエット」のように。死に至る病もあるのが、嫌なところですね。
勿論、このような病はありません。偶々似たような奇病が実在しうる事はあるでしょうが。「事実は小説よりも奇也。」とは、大変的を射た言葉ですね。
片思いで人が死ぬことは、勿論有るでしょう。自殺なさる方は、一定数いらっしゃいますしね。
ですが、片思いで奇妙な症状を発する事はありません。
果たして貴方は、どうしてそのような症状を発しているのか。気になるところですね。お聞かせ下さい。大丈夫。私は専門家です。
契約書を書く時は弁護士に確認させるように。建築をする時、設計士に理想を持ち掛けるように。
確かに私には、信用はないでしょう。ですが私は、クレジットカードの審査は通りますし、貯蓄もしっかりとしている。素晴らしい社会的な信用を持っています。無いのは、人望だけでしょう。そこで貴方と私が組めば、必ず成功するでしょう。
是非とも、協力させて下さい。素晴らしい症状です。私と貴方が組めば、きっと必ず。




