日蝕の声 ― 堕ちた者と見守る神
最後の爆発は、まるで新たな太陽が昇ったかのように森全体を照らした。
ハルトとカツロの激突は、二人とも高所からの落下で終わったが、立ち上がることができたのは一人だけだった。
カツロは膝から崩れ落ち、槍は砕け、鎧は砕け散り…彼の体を包んでいた闇のエネルギーは煙のように消え始めた。
ハルトは身体の痛みと荒い息に襲われながら、前進した。
「カツロ…もういい。」
カツロは目を曇らせ、顔を上げた。
「どうして…殺してくれないんだ…?」
ハルトは拳を握りしめた。
「だって、お前は友達だもの。」
カツロを包む影は、まるで生きているかのように震えた。
静かな叫び声が森に響き渡った。
アストラ・ノクスは後退した。
「ハルト、戻れ!」 彼には何かある――!
遅すぎた。
濃厚で、まるで液体のような闇が克郎の胸から滲み出た。
木々の根は石化した。
エルフの水晶は暗くなった。
空気は鉛のように重くなった。
純粋な影でできた人型の影が克郎の背後に現れ、壊れた操り人形のように彼を抱き寄せた。
白い瞳、瞳孔はなく、魂のない瞳。
喉からではなく、虚空から響く声。
「草薙ハルト…やっと会えた。」
ハルトは思わず一歩後ずさりした。
「お前…蝕神か?」
その影は頭を下げた。
「全くそうではない。
お前の世界はまだ私の真の姿を受け入れるに値しない。
これはお前の友人の体を錨として使った投影に過ぎない。」
ハルトは歯を食いしばった。
「放せ!お前の道具じゃない!」
神は唇も歯も失い、微笑んだ。影の中に浮かぶ、あり得ない曲線。
「ああ、だが彼はそうだ。
力を求める者、その代償を理解せずに。
カツロは意識を失い、その存在に抱きかかえられ、うめき声を上げた。
「ハルト…」彼はかろうじて聞こえるほどのささやき声を上げた。
影は彼の痛みを無視し、間断なく語りかけた。
神は闇の手を差し出した。
「お前は三度も私の仕事を邪魔した。
太陽の王国。
城壁帝国。
そして今度は…エルフ族だ。」
ハルトの顎は引き締まった。
「お前の信奉者たちが罪なき者を襲うからだ。」
「無垢なる者たち…」神は彼を嘲るように繰り返した。
「…」始まりから腐敗した世界に、そんなものは存在しない。
アストラは介入し、星のエネルギーを一閃させた。
「黙れ、怪物め!」
しかし、攻撃は闇に触れると消え去った。
「せっかちな虫め…」
影は再びハルトを見た。
「お前の行動は私の目的を遅らせる。
だが、止めることはできない。」
ハルトは一歩前に出た。
「何の目的だ?」
声が彼の魂に雷鳴のように響き渡った。
「この腐敗した世界の浄化。
そしてお前の存在は…私が築きたい均衡を阻害する。」
ハルトは拳を握りしめ、黄金のオーラが燃え上がった。
「ならば、来い。」
重苦しい沈黙。
すると、影はかすかに傾いた…
まるで微笑むように。
「そうする。
この器が役に立たなくなったら…別のものを探す。」
闇は勝郎の体へと後退し始めた。
「だが、覚えておきなさい、異界の選ばれし者よ…」
森全体が氷に覆われた。
「全てを守ることはできない。
そして、愛するものを失った時…
その時初めて、私の理由を理解するだろう。
それまでは…小さな勝利を噛み締めろ。」
しゅぅぅぅぅぅぅ…
影は消えた。
勝郎はまるでぬいぐるみのように倒れ込み、完全に意識を失い、かろうじて息をしていた。
ハルトは彼の傍らに駆け寄った。
「カツロ!カツロ、俺を見て!」
かつての戦友は、複数の内臓損傷と月のような火傷を負い、腐敗の痕跡が未だ皮膚に広がりつつあった。
アストラは素早く状況を把握した。
「今すぐ治療しなければ、彼は死んでしまう。魂は粉々に砕け散り…命はかろうじて繋がっている。」
カオリが涙で潤んだ目で駆け寄ってきた。
「彼は誰だ…?」
ハルトは友人の手を握りしめた。
「俺の世界の誰かだ。
こんな運命に値しない…誰かだ。」
カオリは息を吸い込み、ひざまずいた。
「ならば、ハルト、助けてやる。
何があろうとも。」
ハルトは暗い空を見つめた。
神の警告は呪われた繰り返しのように響き渡った。
「愛するものを失った時…」
ハルトは拳を握りしめた。
「許さない」




