「女司祭の心が初めて震える」
大司祭リシエンは、光に満ちた廊下を歩きながら、心を落ち着かせようとしていた。
「息を吸って…あなたはタランドリエルの守護者…人間に恥じ入るわけにはいかない…」
しかし、ハルトのことを思い出すたびに、
彼の笑顔。
彼が赤ん坊を抱く仕草。
彼の穏やかな声。
どんな人間にも神にも似ていない、彼のオーラ。
彼女の心臓は危険なほどに高鳴った。
「やめて!!」彼女は木の壁を優しく叩きながら囁いた。
精霊たちは、明るく楽しそうな目で彼女を見ていた。
「リシエンは恋をしている…」
「彼女は心臓が熱っぽい…」
「花を持ってきた方がいい?」
「私は恋なんかしていない、ちくしょう!!」
「ごめんなさい…聖なる森…」
精霊たちは子供のように笑った。
ハルトは彼女を見つけた。
顔を赤らめ、マントがずれ、壁に向かって話していることを隠そうとしていた。
「神官様?
大丈夫ですか?」
リシエンは枝につまずきそうになるほど高くジャンプした。
「は、ハルト!!」
「あ、瞑想してたんです…ええ…深く瞑想してたんです…」
ハルトは眉を上げた。
「誰かと口論してたみたいでしたよ」
彼女は真っ赤になった。
「い、いえ…いえ…ただ…内なる会話…とても内なる…深い内なる会話です!」
ハルトは優しく微笑んだ。
「香織は休んでいて、他の皆は赤ちゃんの世話をしています。
私たちを迎え入れてくれてありがとう。
どうなるか分からなかったんです。」
リシエンは頭を下げた。
その笑顔は彼女を苦しめた。
「いや…結構です」森が訪問者にこんなに…温かく…反応したことはなかった。
ハルトは悪意なく一歩近づいた。
しかし、彼女にとっては、まるで光そのものが眩しすぎるように思えた。
彼女の心は震えた。
「リシエン」彼は言った。「家族のために尽くしてくださり、本当に感謝しています。」
彼女は膝がガクガクしそうになった。
「家族…家族…なのに、どうしてこんなに辛いの?」
ハルトは巫女のローブが歪んでいることに気づき、思わずそっとまっすぐにした。
「ごめん、少し…ずれていたんだ。」
肩に触れただけで、リシエンは…
✔ 凍りつく
✔ 顔が真っ赤になる
✔ 息が止まりそうになる
✔ 足がガクガクする
「や、や、や、そんな…触…れない…よ…!」
ハルトは慌てて後ずさりした。
「あ!ごめん、失礼なつもりじゃなかったのに。」
リシエンは苛立ちながら彼女の手を握った。
「い、いえ、禁止されているわけじゃないんです…ただ…
あなたのエネルギー…あなたのオーラ…
それが…強すぎるんです…」
ハルトは瞬きをした。
「強すぎる?」
彼女は完全に打ちのめされたように呟いた。
「魅力的…」
それから彼女は恐怖に震え、両手で口を覆った。
「そんなこと言ってないわ!!」聞いた言葉は忘れなさい。
風だった!
そうだ、風が私の代わりに話してくれたのよ!
ハルトは笑うべきか謝るべきか分からなかった。
「えっと…ありがとう…かな。」
リシエンは背を向けた。
「行かなきゃ!
祈らなきゃ!
身を清めなきゃ!
もう…もう…ああ!さよなら!」
彼は走り去り、精霊につまずきそうになった。
ハルトはため息をついた。
「どうしたんだ…?」
背後から女性の声が返ってきた。
「ハルト、みんなに起きたのと同じことよ。」
それはマグノリアだった。
彼女は腕を組み、危険な笑みを浮かべた。
「もう一人、君に憧れている人がいるんだね。」
ハルト:
「そんなつもりじゃなかった!」
香織が優しくも鋭い笑みを浮かべながら現れた。
「ハルト…君の魅力について、真剣に話し合わなければならない。」
セレネを抱いたオーレリア:
「巫女さんも騙されちゃったの…?」かわいそうに。自分に勝ち目がないことにすら気づいていない。
三人は彼を見つめた。
ハルトは寒気を覚えた。
「包囲されている…」
リティエンは祭壇にひざまずいた。
「なぜ…? なぜ人間は私をこんな気持ちにさせるの? これは神聖なものじゃない…これは…」
精霊が近づいてきた。
「愛よ。」
彼女は愛らしい悲鳴を上げて、両手で顔を覆った。
「愛なんかじゃない!!」
「…?」
精霊は頭を下げた。
「もう一度見たい?」
彼女は長い間沈黙していた。
そして、恐怖さえ覚えるほどの正直さで囁いた。
「…はい。」




