「太陽と月を継ぐ者達」
永遠の太陽の帝国の中庭は、黄金の光に包まれていた。
出産からまだ回復していないオーレリアは、クッション付きの椅子に座り、金の縁取りが施された白い毛布に包まれた双子を抱いていた。
ハルトは彼女の傍らに立ち、滅多に見られない笑顔を浮かべていた。
カオリ、マグノリア、ミラ、フロストレイン、そして他の妻たちも、優雅でありながらシンプルな装いで立ち並び、それぞれが純粋な感情を顔に浮かべていた。
ミラは赤ん坊たちを見つめ、微笑んだ。
「完璧よ…」と彼女は囁いた。「あなたたち二人の完璧な組み合わせよ。」
オーレリアの光を受け継いだかのような銀金色の髪に、ハルトのオーラの輝きが混ざり合っている。
ハルトと全く同じ深い青い瞳。
生まれたばかりなのに、穏やかで、真剣な表情を浮かべている。
セレネ
オーレリアの天界の血統を受け継いだ、柔らかなピンクのハイライトが入った白い髪。
エメラルドグリーンの瞳。オーレリアが幼少期に持っていた瞳と同じ。
表情豊か。唇を突き出し、腕を振り回し、誰かを探しているような、生き生きとした表情。
マグノリアは胸に手を当てた。
「なんてこと…セレネは美しすぎる。見て! 母親のように眉をひそめているのよ!」
香織は笑った。
「ルシアンは私たちの魂を鑑定しているみたい… ハルトと同じ視線を送っているわ。」
ハルトは誇らしげに腕を組んだ。
「そうだな、もし君の半分でも受け継げたら… きっと明るい未来が待っているだろう。」
オーレリアは少女たちを見つめ、優しい声で言った。
「ありがとう…ここに来てくれて。
彼らも君の子供… 血の繋がりではなく、家族として。」
香織はオーレリアの隣にひざまずいた。
「そう…私たちは家族よ。
そして、何があっても、彼らを守り抜くわ。」
マグノリアはセレーネの頬を撫でた。
「あんたを政治利用するつもりはないわ。あなたは自由になる…あなたがずっと望んでいたようにね、オーレリア。」
オーレリアは微笑んだ。目に涙が浮かんでいた。
赤ん坊たちは、まるで言葉を話そうとしているかのように、喃語を吐き出した。
皆の心が溶けた。
ハルトはルシアンをそっと抱き上げた。
カオリはセレーネを抱き上げた。
妻たちは彼らの周りに輪を作った。
「彼女たちが強くなりますように」とミラは言った。
「彼女たちが自由になりますように」とフロストレインは付け加えた。
「彼女たちが戦いの前に笑いを知ることができますように」とマグノリアは囁いた。
「彼女たちが私たち皆の長所を受け継ぎますように」とカオリは締めくくった。
ハルトは妻たちを見て…この瞬間が完璧だと悟った。
「ありがとう…あなたがいなければ、ここは家族ではないわ。」
「私たちはあなたの家族よ」と、彼らは声を揃えて答えた。
宮殿に光が降り注ぐ中…
遥か彼方、地下深く、忘れられた部屋…
アストラ・ノックスは魔法のランプを手に、歩み寄った。
彼女の黒いマントが静かな響きとともに揺れていた。
彼女の顔は真剣で、分析的で、ほとんど冷たかった。
部屋の中央には、巨大な黒い印で覆われた壁があった。双子が生まれたまさにその日に現れた印だ。
アストラは岩に手のひらを置いた。
その印は病んだ心臓のように脈打っていた。
「そうか…本当だったのか…霊的な血統を持つ二人の継承者の誕生は…必ず禁断の扉を開くのだ。」
洞窟にざわめきがこだました。
古代の声。
深い。
飢えた。
「アストラ・ノクス…
予言が動き出す。
生まれたばかりの魂…
それが鍵だ。」
アストラは緊張した面持ちで一歩後ずさりした。
「触れさせはしない。
私が生きている間は。」
影は笑った。
「ハルトは軍勢を倒せるかもしれない…
だが、既に記されたものを倒すことはできない。」
アストラは拳を握りしめた。
「どうなるか見てみよう。」
刻印は、まるで目覚めたかのように、ゆっくりと拡大した。
そしてアストラ・ノクスは、これから起こることを知った…
それは戦争ではない。
それは終末なのだ。
宮殿では、妻たちが双子を運んでいた…
ハルトは背筋に寒気が走るのを感じた。
香織が近づいてきた。
「何かあったの?」
ハルトは地平線を見つめた。
「わからない…でも、何か…今日は何か暗いものが目覚めたような気がするんだ。」
オーレリアは彼に気づかず、子供たちに優しく歌を歌っていた。




