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仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


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『失われた神の紋章』

神の襲撃の後――

カオリは部屋を調べていた。


ダイヤモンド・ジャイアントが壁の半分を破壊し、

マグノリアは天井に穴を開け、

そしてハルトは――まだ両手を淡く発光させていた。


カオリは、黒く焦げた石壁に手を当てる。


「ハルト……

これは、ただの魔力損傷じゃない」


その表面には、円形の紋章が刻まれていた。

波打つ線で構成されたその模様は、光を受けるたびに、わずかに動いているように見えた。


アウレリアは腹部に手を添える。


「見たわ……

あの“視えた”時に。

この紋章は……古き神の“眼”。

原初存在でも、現存する神々でもない存在よ」


カオリは顔を近づけ、険しい表情で言った。


「この神は、この部屋を“刻印”した。

それはつまり――

後継者に対する“観測権”を主張しているということ」


マグノリアが指を鳴らす。


「つまり、ずっと監視されてるってわけね。

最高じゃない、神様ストーカーだなんて」


ハルトは紋章の前に立った。


「神が、俺の家に印を残すことは許さない」


彼が触れた瞬間――

紋章が反応した。


冷たい風のような囁きが漏れ出す。


『……汝は……評定されている……』


カオリは即座に抜刀。

マグノリアは銃を構える。

アウレリアは一歩後ずさった。


ハルトは拳を握り締める。


「なら、見ていろ。

俺が壊す」


紋章はゆっくりと薄れた。


――だが、完全には消えなかった。


カオリは剣を下ろす。


「これは破壊じゃない……

“沈黙”させただけね」


ハルトは頷く。


「なら、明日だ。

最優秀の研究者と、大魔導師エリスを集める。

俺の家族の近くに、脅威は一切置かない」


アウレリアが彼の腕に抱きつく。


「ありがとう……ハルト」


彼は彼女の髪を優しく撫でた。


「礼は要らない。

俺は、いつだって君を守る」


カオリは小さくため息をつき、

マグノリアは意味深な笑みを浮かべる。


「さて……緊急事態は片付いたみたいだし

今夜は“別の守り”が必要じゃない?」


ハルトは彼女を見る。


マグノリアはウインクした。


「分かるでしょ、皇帝陛下?」


アウレリアの頬が赤く染まり、

カオリも視線を逸らす。


そしてハルトは――理解した。


ハルトは私室の扉を閉めた。


アウレリアはベッドに腰掛け、

金色の燭光に照らされた肌は柔らかく、穏やかだった。


カオリは窓辺に立ち、

制服を脱ぎ、いつもより自然な佇まい。


マグノリアは壁にもたれ、

獣のような微笑を浮かべている。


ハルトは深く息を吐いた。


「……今日は、長い一日だった」


アウレリアは彼の手を取り、ベッドへ導く。


「だから……

今度は、私たちがあなたを支える番よ」


背後から、カオリが近づく。


「あなたは強い。

でも……一人で世界を背負う必要はない」


反対側から、マグノリアが腕を取った。


「今夜は任せなさい。

全部、私たちに」


三人の温もりが、ハルトを包む。

それぞれ違う存在でありながら、完璧な調和。


アウレリアは胸に額を預ける。


カオリは指を絡める。


マグノリアは、頬にそっと口づけた。


「ハルト……」

アウレリアが囁く。

「この子と私は……あなたを愛してる」


カオリも低く言った。


「……私もよ」


マグノリアは小さく笑う。


「私はもっとだけど、今は競わないわ」


ハルトは三人を抱きしめた。


最初にアウレリア。

次にカオリ。

最後にマグノリア。


「……三人とも、愛している。

そばにいてくれて、ありがとう」


ろうそくの灯が、静かに消えていく。


その夜は、穏やかで、温かく、

囁きと、触れ合いと、柔らかな笑いに満ちていた。


言葉は必要なかった。


そこにあったのは――

愛と、絆と、

黄金の太陽帝国の未来だけだった。

空のどこかから――

一つの影が、すべてを見下ろしていた。


『太陽王の妻たち……

想像していた以上に、危険な存在だな』


その姿は、音もなく消える。


――試練は、すでに始まっていた。

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