表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

292/386

「皇子の神器と竜翼の咆哮」

プリンス・セロンは、海沿いの離宮へ息を切らして駆け込んだ。

扉が金属音を響かせて閉まる。


後ろから従者が震えながらついてくる。


—あ、あの…殿下……。

 太陽帝国の参謀たちは逃げてしまいました。ど、どうなさいますか……


—黙れ!

セロンは屈辱と怒りで顔を歪めた。


—あの太陽の魔女どもに殺されてたまるか!


彼は部屋中央の古い祭壇へ向かった。

そこには赤い布と封印のルーンに包まれた一本の剣が置かれている。


従者の顔から血の気が引いた。


—せ、殿下……それを使うおつもりですか……?

 陛下は「全面戦争の時だけ解放せよ」と……


—もう戦争だろうが!


セロンは布を勢いよく引き裂いた。


部屋が震える。

青黒い光が、まるで呻き声のように歪んで溢れ出す。


神器ニクテマル――

“開かれた夜の刃”。


あらゆる魔法を断ち切る禁断の剣。

力が強すぎるため、長い間封印されてきた。


従者は後ずさった。


—で、殿下……その剣は“持ち主の魂を喰う”と……


セロンは狂気と誇りの混ざった笑みを浮かべた。


—なら喰わせてやるさ。

 あの女どもを斬り捨て、

 アルゴシアがハルト・アイザワに跪かぬことを証明してみせる!


◆ 空が裂ける──竜翼部隊、到来


その瞬間、宮殿の外で空の色が変わった。


黄金の雷鳴。

大気を割るような咆哮。


雲が破れた。


アウレリアが青き巨竜ゼフィロンの背に乗り、

二十騎以上の竜と竜騎兵を従えて降下してくる。


アルゴシア兵達は凍りついた。


—む、無理だ……竜だ……竜の軍勢だ……!


アウレリアは手を掲げ、空を震わせる声で命じた。


—天空のヴァスタゴス・オブ・スカイ!  防衛陣形に移行!

 ベータ、東側の制圧は任せる!


赤の装甲を纏う副指揮官ベータが槍を掲げる。


—応ッ! 深紅分隊、翼陣──展開!


竜たちは急降下し、

巨大な突風を巻き起こしながら敵兵を吹き飛ばす。


その時――


大地が揺れた。


BOOOOM!!


森の奥から、十体以上の巨人ゴーレムが姿を現した。

腕が巨大な投石器になっている攻城型だ。


その中の一体が馬ほどの大きさの岩を構え――

アウレリアに向かって投げた。


—アウレリア様、危ない!!


ゼフィロンが翼をひねり、寸前で回避。

岩は背後の山を砕いた。


ベータが舌打ちする。


—くそっ! 攻城ゴーレムだ!

 これはアカシの仕業だな!


アウレリアは歯を噛みしめ、目を細める。


—何を投げようが関係ない……

 太陽を止められるものか。


彼女はハルトから授かった竜槍を掲げた。


ゼフィロンの喉奥に青い光が集まる。


竜息砲ドラゴンブレス・天衝閃光!!


蒼光の爆流が放たれ、

二体のゴーレムを一瞬で蒸発させる。


アルゴシア兵達は恐怖で後退した。

竜翼部隊ヴァスタゴスは一斉に陣形を整え直した。


アウレリアが咆哮するように叫ぶ。


—生存者を探せ!

 リリィ、ローザ、そしてミラはこの島にいる!

 王の参謀を一人たりとも死なせはしない!


竜たちが応えるように天へ轟音を上げた。


副指揮官ベータが砦の方向を指差す。


—司令官!

 島の中心で、巨大な力が解放されています!

 こ、これは……神性反応……!?


アウレリアの背筋に冷たいものが走る。


—神性……?

 そんなはず……


◆ ◆ ◆


その頃、島中央の塔。


セロンは神器ニクテマルを高く掲げていた。


暗き刃は天を裂くように震え、

禍々しい波動が周囲へ広がっていく。


昼であるはずの空が……沈んでいく。


光が退き、

影が満ち、

世界が“夜”へと飲まれていく。


アウレリアは呆然と呟いた。


—セロン……

 一体……何という怪物を解き放ったの……?


その問いは風に溶け、

竜たちは本能で理解した。


これは、ただの人間が扱って良い力ではない。


そして――


戦場はついに

“神殺し”の領域へと踏み込む。


—続く—

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ