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仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


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『ナウクリア戦議会 ―― 海と太陽の声』

◆ 禁じられた歌の翌朝


ナウクリア島は、静寂の中で夜明けを迎えた。


波は穏やかだったが――

誰もがそれを「本当の嵐の前触れ」だと悟っていた。


ミティは依然として深い眠りの中で回復しており、ハルトは彼女の呼吸が安定するまで傍を離れなかった。


だが、今は――

戦の行方を決める時。


巨大な貝殻と水晶柱で造られた“珊瑚の会議殿”には、島の要人が集まっていた。


ハルトが中心に立ち、

アウレリア、カオリ、マルガリータ、モモチ、ライラ・フロストベイン――

そして、拘束魔法で封じられた元指導者シレオン。


海辺の村の族長たち。

海の巫女たち。


張りつめた空気は、刃のように鋭かった。


最初に沈黙を破ったのは、シレオンだった。


「連れてくるべきではなかった……!

あの人魚は――島が制御できぬ“古き力”を呼び起こしたのだ!」


ハルトは冷たく睨み返す。


「ミティはイカロスを止めた。

お前は――迫る死に怯えて跪いただけだ。」


ざわめきが島民の間に走る。


巫僧が杖を床に突き立てた。


「静粛に。

“太陽王”の策を聞くために集まったのだ。」


ハルトは海図を広げ、赤い円で囲まれた三点を指した。


「イカロスはミティの気配を感知した。

距離がどうであれ――必ず私を目指して進む。」


族長たちは顔色を失った。


「隠れることは……できぬのか?」

「海は我らを裏切る! あの怪物の前では何の意味も無い!」

「イカロスは全てを滅ぼす……!」


ハルトは机を叩きつけた。


「――黙れ。」


声だけで場が凍りつく。


「逃げれば追われる。

隠れれば島ごと破壊される。

だから――」


腕を組み、続けた。


「こちらの有利になる“戦場”を作る。」


アウレリアが頷く。


「敵は強いが、無敵ではない。

ミティの歌で足が止まった。

つまり限界がある。」


カオリも言う。


「だがアカシは……今も改造を続けているはず。」


モモチが影の中から低く呟く。


「そして“青風の子ら”だ。

ナウクリアの武闘派教団はまだ潜んでいる。

この場以外、誰も信用できない。」


さらに重い空気が落ちた。


ハルトは盤の上に貝殻の駒を動かす。


深海に続く巨大な海溝――

深淵背骨域ドーサル・アビサル”。


シレオンが震えた。


「……深淵背骨域を……?!」


ハルトは静かに頷く。


「イカロスは陸と浅瀬の戦闘用だ。

だが深海圧力には完全対応していない。」


アウレリアが微笑む。


「つまり、あえて“深く”誘うのね……。」


カオリも気づく。


「落とせば……自重で壊れる!」


マルガリータが指を鳴らす。


「海溝の縁に私の罠を仕込めば、缶詰みたいに潰せるわ。」


島民に希望のざわめきが走る。


しかし――


海巫僧が机を叩いた。


「断じて、ならぬ!!

深淵背骨域は聖域だ!

古代の生物と封印が眠っている!

踏み荒らすなど――!」


ハルトは彼を真正面から見据えた。


「では聞く。

“聖域”を守るために――

島々が滅ぼされてもよいのか?」


巫僧は言葉を失う。


ライラがライフルの台尻で机を軽く叩いた。


「ハルトの言う通りよ。

今は儀式の季じゃない。

これは――戦争よ。」

「ハルト様ッ!

大問題です!!」


ハルトが振り返る。


「話せ。」


伝令は喉を鳴らし、震える声で言った。


「イカロスが……

進行を停止しました。」


ハルトの眉が険しくなる。


「……何だと?」


「そ、その……

“待機”しています。」


アウレリアが歯を噛みしめた。


「何を……待っているの?」


伝令はしばらく口を開けず、ついに震えながら続けた。


「どうやら……

アカシが新たなプロトコルを解放したようです。

海のセンサーが検知しています……」


ハルトが一歩前に出る。


「どんなプロトコルだ?」


伝令は息を呑んで答えた。


「名は――


“ハンター・モード”(狩猟形態)と……」


議場が凍りついた。


カオリの顔色が消える。

マルガリータは鎖を落とした。

モモチは苛立ちを押し殺し、目を閉じる。

アウレリアは槍を強く握りしめる。


ハルトは深く息を吸った。


「つまり……

挑んできたというわけか。」


シレオンが乾いた笑いを漏らす。


「海はもう選んだのだ……

誰が“捕食者”かを。」


ハルトはゆっくりと彼を見据え――

その瞳には炎が宿っていた。


「違う。

今日から海が選ぶのは――

守護者プロテクター”だ。」


彼は地図へと手を伸ばし、力強く指し示す。


「全ての準備を整えろ。

明日――

戦いを“海の心臓部”へ運ぶ。」


その瞬間、外の波が

戦の太鼓のように島を叩いた。


――続く――

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