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仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


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『アガメトス、裏切りを知る――イリアンドロスの砕けた玉座』

アガメトス王の本陣では、

荒れる風が王の天幕を揺らし、

松明の炎が激しく揺らめいていた。


王は国境地図を見下ろしていた。

そこへ、埃と血にまみれた伝令が転がり込むように入ってきた。


伝令

「は、陛下……!

テ、テレマリスの件で……!」


アガメトスはゆっくりと顔を上げる。


アガメトス

「何があった?」


伝令

「ゴーレムが……もう一体……!

アルビオル王国の刻印を持つゴーレムが、テレマリスへ向かっております!」


参謀たちが一斉に立ち上がった。


参謀長

「ありえん!

なぜ今、アルビオルが動く!?」


アガメトスは目を細める。


アガメトス

「我らが注意を逸らしているからだ。

……誰かが“扉”を開いた。」


伝令は恐怖で喉を鳴らす。


伝令

「そ、それだけではありません……!」


アガメトス

「続きを言え。」


伝令

「女王ヘランドラが……テレマリスにおりません。」


沈黙が、斧のように落ちた。


誰もが凍りつく。


アガメトスは机を激しく叩きつけた。


アガメトス

「今、何と言った!?」


伝令

「女王と第二王子エヴァンダーは……

アルゴシア王国へ向かったとのことです!

第二王子の国へ……!」


参謀たちは血の気を失う。


参謀

「陛下、それは……

それはつまり……」


アガメトスは低く言い放つ。


アガメトス

「――裏切りだ。」


その言葉は、毒のように重く、避けられない響きを持っていた。


アガメトスは天幕の簡易玉座から立ち上がる。


アガメトス

「第一王子はどうした?」


伝令

「北方の任務を護衛中ですが……

すぐに戻れるとのことです。」


アガメトスは深く息を吸う。

その息は、嵐そのものを呑み込むようだった。


アガメトス

「では、我々も戻る。」


参謀

「戻る……!?

しかし、ハルト殿が聖なる谷に近づいている今こそ……!」


アガメトスは言葉を切り捨てるように遮る。


アガメトス

「妻は持ち場を捨て、

第二王子は指揮系統を破壊した。

そしてテレマリスは陥落寸前だ。」


出口へと歩む。


アガメトス

「――王は、内側から腐る王国を見捨てはしない。」


兵士たちは直立し、王に敬礼する。


アガメトス

「イリアンドロスへ戻る。」


軍が撤収を始める中、将軍ヘリオンがそっと声をかけた。


ヘリオン

「陛下……

女王がこれを仕組んだとお考えですか?」


アガメトスは冷たく睨み返す。


アガメトス

「ヘランドラは愚かではない。

逃げたのなら……エヴァンダーが口説いた。」


ヘリオン

「では……元凶は、第二王子……?」


アガメトスの声は刃のようだった。


アガメトス

「エヴァンダーが触れてはならぬものに触れたなら……

この手でその腕を斬り落とす。」


空気が張り詰める。


兵士たちは息を呑む。


そこへ、もう一人の伝令が駆け込んだ。


伝令2

「陛下!

追加情報でございます!

女王ヘランドラ、アルゴシアの封印馬車に乗り込む姿が確認されました!」


アガメトスは眉を寄せる。


アガメトス

「第二王子の国が連れ去ったのか……

それとも、彼女が求めて行ったのか?」


ヘリオン

「第一王子は、どう動くでしょうか?」


アガメトスは遥か遠く、地平を睨む。


アガメトス

「長子は……ただの戦士ではいられまい。」


ヘリオン

「では……何になるのです?」


アガメトスの答えは、静かで恐ろしく重かった。


アガメトス

「――裁き手だ。」

軍の後方から、一つの角笛が鳴り響いた。


兵士

「――ハルト・アイザワ殿からの伝令です!

緊急の書状をお届けに参りました!」


その場の空気が一気に張りつめる。


アガメトスは素早く書状を受け取り、封を裂く。


筆跡は美しく、

揺るぎない自信と覚悟が宿っていた。


『アガメトス王へ。

この時点で聖なる谷を離れれば、

アルビオルとアカシは――

イリアンドロスの内側から貴国を破壊する。

ハルト・アイザワ』


アガメトスは紙をくしゃりと握りしめた。


アガメトス

「……あの若造は、何も分かっておらん。」


しかしヘリオンは、強い不安を隠せずにいた。


ヘリオン

「陛下……

万が一ですが……

ハルト殿の言うことが“誤りではない”としたら……?」


アガメトスは答えなかった。


沈黙――。


ただ、その瞳には

これまで決して見せなかったものが宿り始めていた。


それは恐怖ではない。


すべてを掌握してきた王が、

初めて抱いた――

“疑念”だった。


――つづく――

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