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仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


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「聖谷の王、山を下る」

オリスロスの風は刃のように吹き荒れ、

白い山々は神柱のごとくそびえ立つ。

地面には古代のルーンが淡く光り、

旅人たちの足跡に反応していた。


ハルトは隊の先頭に立って歩く。


アウレリアは誇らしげに隣を進み、

カオリとマグノリアは「どっちが近いか」で口論。

イリスは静かにメモを取り、

クララは興奮で震え、

セレネは微笑んだまま――いつでも殺せる準備万端。


その時、山脈全体に響き渡るように、

ラッパの音 が鳴り響いた。


カオリ

「だ、誰か来る!!」


マグノリア

「感じるわ……絶対戦う気満々よ!!」


アウレリアはマントを握りしめる。


アウレリア

「違う……これは普通の軍勢ではない。」


ハルトが手を上げた。


ハルト

「止まれ。」


風が止まり、

鳥の鳴き声すら消えた。


霧の向こうから――


ひとりの巨人 が姿を現した。


赤と金の鎧。

獅子の皮で作られた外套。

堂々たる歩み。


その存在には、魔族の狂気も、

大魔導士の魔力もない。


もっと古く、

もっと人間的で、

もっと――

純粋な力 があった。


ハルトは一目で理解した。


アガメトス王。


彼は随伴もなく歩いてくる。

恐れも、傲りもなく――ただ真っ直ぐに。


足跡が、大地を沈ませた。


アウレリアは小さく息を呑む。


アウレリア

「……圧倒的。

 魔力は感じないのに……この気迫。」


カオリ

「手でドラゴン殺しそう……」


マグノリア

「むしろ殺してほしいわ! 戦いたい!」


セレネ

「ふふ、楽しくなってきた。」


アガメトスはハルトの数歩前で止まり、

挨拶もせず、微笑みもせず、

ただ一言。


アガメトス

「……お前が、ハルト・アイザワか。」


ハルトも一歩前へ。


ハルト

「そしてあなたが、聖谷の獅子――アガメトス。」


アガメトスは地面を見下ろし、また顔を上げる。

その瞳は古き炎のようだった。


アガメトス

「王を倒し……

 帝国を膝まずかせたと聞く。」


ハルト

「自由を奪われた者を、解放しただけだ。」


アガメトスはわずかに頷く。


アガメトス

「ならば確かめさせてもらおう。

 その“正義”が本物か……

 それとも暴君の仮面か。」


アウレリアが歯を噛みしめる。


アウレリア

「よくも――!」


ハルトは手を上げて制した。


ハルト

「いい。

 真実を求める権利はある。」


アガメトスはゆっくりと周囲を歩き、

ハルトの仲間、武器、立ち姿、全てを観察する。


アガメトス

「軍を連れて来たわけではない。

 征服も望まん。

 ただ見るだけだ。

 ――暁の王が、本物かどうか。」


ハルト

「なら、見ればいい。」


アガメトスは拳を強く握りしめた。


アガメトス

「試練の場でな。」


空気が凍りつく。


◆ 思わぬ“結婚”の話


最高潮の緊張が流れる中――


クララが、おずおずと手を上げた。


クララ

「あ、あの……ハルト……」


全員が振り返る。


クララは真っ赤になっていた。


クララ

「こ、ここで勝ったら……

 わ、私たち……

 この国で結婚式、できる……?」


世界が止まった。


カオリ

「はぁぁぁぁ!?!?」

マグノリア

「ちょっ……場所選び急すぎ!!」

イリス

「け、結婚式……」

アウレリア

「……私は反対しない。」

セレネ

「かわいいわね。」


ハルトは一瞬無言になり……


アガメトスは片眉を上げ、笑った。


アガメトス

「お前の女たちは、随分と自由だな、ハルト。」


ハルト

「いつもこんな感じだ。」


クララは手を胸に当てて震えていた。


クララ

「この山も……この風も……

 全部すごく綺麗で……

 特別な場所で……。」


ハルトはそっと彼女の手を取る。


ハルト

「勝てたら――ここで式を挙げよう。」


クララは目を輝かせて固まった。


そして全員が爆発した。


カオリ

「私もここがいい!!!」

マグノリア

「全員まとめて式にしよう!」

アウレリア

「私は賛成。」

セレネ

「好きな場所でいいわ。あなたの妻になるならね。」


アガメトスは豪快ではなく、

静かに――本当に楽しそうに笑った。


アガメトス

「ハルト・アイザワ……

 お前は今まで出会ったどの王とも違う。」

アガメトスは一歩、後ろへ下がった。


アガメトス

「備えよ。

 明日の夜明け――

 オリスロスの試練場で待つ。」


ハルト

「行こう。」


アガメトス

「生き残ったなら……

 その時は、お前を“王”と認めよう。」


再び風が吹き、

山が息を吹き返した。


アガメトスは背を向け、

霧の中へと静かに消えていく。


――その直後。


一人の伝令が、息を切らして駆け込んできた。


伝令

「ハ、ハルト様っ! 大変です!!」


ハルト

「何が起きた?」


伝令は震える声で続ける。


伝令

「ご、巨大なゴーレムが……

 国境に出現しました……!」


仲間たちは一斉に身を構えた。


ハルトは眉をひそめる。


伝令

「そ、それと……

 そのゴーレムはこう言いました……」


ゴクリ、と伝令が唾を飲み込む。


伝令

「“アカシからの伝言を届けに来た”……と。」

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