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仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


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「コリントスの谷──二人の英雄の決闘」

熱い風がコリントスの谷を吹き抜け、

砂塵と無数の武器の金属臭を巻き上げていた。


丘の上に立つひとりの男。

真紅のマントが炎のように揺れる。


――ピュルゴス王・千槍の主 《アガメトス》――


黒い髭、鋼のような眼差し、

古き勝利の刻まれた青銅の冠。


もはや彼は「人」ではなく、

生きる石像のようだった。


その背後には軍勢が広がる。


円盾を構えた槍兵

完璧な陣形のホプリタイ

光の祈りを唱えるアセロスの巫女たち

戦鼓が大地を震わせる


谷の反対側には、

宿敵テレモン王の軍勢が並び立つ。


何十年も続いた対立。

決着はつかないままだった。


だがその日――

アガメトスは手を挙げた。


アガメトス

「無駄な血は、もういらぬ。

テレモンよ、祖先がイリアンドロスを築く前に

行った方法で決めよう。」


テレモンは白馬に乗り、前へ出る。


テレモン

「英雄同士の一騎打ち……か?」


アガメトスは静かにうなずく。


アガメトス

「二人の戦士。

勝った者が都市の運命を握る。」


両軍がざわつき、息をのむ。


テレモン

「では……名を告げよ。」


アガメトスの声が谷に響き渡る。


アガメトス

「出よ!

ピュルゴスの英雄、《壁割りのサロン》!」


ピュルゴス兵の列から、

巨体の男が前に歩み出た。


巨岩のような筋肉。

子供ほどの長さの槍。

狼の兜。


彼が歩くたび、大地が震える。


テレモンも手を上げた。


テレモン

「では我が軍は……

《風刃の舞い手 アステリオス》!」


ピュルゴス側から、どよめき。


敵軍から現れた男は細身で俊敏、

青い外套を揺らし、

二本の湾曲剣を静かに抜いた。


二人は谷の中央に立つ。


サロンは槍を地面に突き刺し、

アステリオスは双剣を構えた。


静寂。

空気すら止まる。


そしてアガメトスが腕を振り下ろした瞬間――


――決闘開始――


サロンは猛牛のように突進。

アステリオスは風のごとく跳び退く。

剣と槍がぶつかり、火花が散る。


両軍は息をのんだまま見つめる。


サロンは咆哮し、

大槍を投げ放つ。


アステリオスはかわすが――

着弾した地面が爆ぜ、大地が裂けた。


だが細身の戦士は退かない。

旋回し、斬り、滑り込む。


それはまさに――

「風の舞」。


だがサロンは「城壁」。

揺るがぬ巨壁。


三手で追い詰め、

四手で捕らえ、

そして――


サロン

「ピュルゴスが『運命』を決める!!」


雷鳴のような一撃。


アステリオスは片膝をつき、

一本の剣が砕け散った。


テレモンは静かに頭を下げた。


テレモン

「……敗北を受け入れよう。」


アガメトスは腕を掲げる。


勝鬨が響き渡る。

戦鼓が大地を震わせる。

無数の槍が空に突き上がる。


アガメトスは空を仰ぎ、

静かに呟いた。


アガメトス

「イリアンドロスよ、見よ……

我らは今も“英雄”を鍛え続けている。」

アガメトスが勝利の余韻を味わっていると、

ひとりの側近が砂煙を上げながら駆け込んできた。


息を切らし、膝をつく。


側近

「はっ……はぁ……!

王よ、至急の報せです!」


アガメトスは振り返り、静かに問う。


アガメトス

「何事だ。」


側近は震える声で続けた。


側近

「異国の皇帝が……

たった一ヶ月で三つの帝国を滅ぼしたとのこと……!」


周囲の将兵がざわめく。

空気が一瞬で重くなる。


アガメトスの眼が細く光った。


アガメトス

「名は。」


側近

「ハルト・アイザワと申す男……!」


その名を聞いた瞬間、

アガメトスの口元にゆっくりと笑みが浮かんだ。


重い兜を持ち上げ、

陽光を受けて赤いマントが揺れた。


アガメトス

「……ならば上等だ。」


一歩、前へ出る。


アガメトス

「我が槍を測るに足る相手よ。」

「ハルト・アイザワ……

このアガメトスがその名、刻み込んでくれよう。」


谷を渡る風が轟き、

兵たちが思わず武器を握りしめる。


その瞬間――


暁戦争ドーン・ウォーが幕を開けた。


槍の王、ついに戦場へと歩み出す。

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