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仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


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「黒いチャーラ、炎を裂いて駆ける」

帝国地下・崩れた大広間


空気が震えていた。


ハルトは白衣の襟を掴んでアヤネを引き上げ、皇帝と帝国親衛隊が円形に取り囲んでいる。


張りつめた空気は、今にも切れそうな糸のようだった。


兵士たちが魔力槍を構える。


皇帝が一歩前に出る。


皇帝

「その女は我が帝国の所有物だ。

引き渡せば……命だけは助けてやろう。」


カオリが低く唸る。


カオリ

「私たちの王を“生かしてやる”?

ふざけるな…!」


アウレリアは人型に戻っているが、その瞳は竜の光で静かに殺気を放つ。


モモチはすでに黒い短刀を逆手に構えた。


アヤネは震えながら息を吐く。


アヤネ

「ハ、ハルト……お願い、なにか……」


皇帝が薄く笑う。


皇帝

「兵士よ、侵入者を捕らえよ!」


槍が下がり、兵が一斉に踏み出す。


状況は最悪だった。


――その混乱の中に、鋭い声が滑り込む。


??

「……いけねぇなぁ、そんな鈍い動きじゃ。」


全員が動きを止めた。


皇帝の背後で金属音が響く。


――カツン。


――カツン。


――カツン。


拍車の音。


煙の向こうから現れた影は──

黒いソンブレロ、革のジャケット、片手に縄。


部屋全体を闇が満たす。


マルガリータ・アルバレス。

“黒いチャーラ”。


影の馬にまたがって現れた。


カオリが微笑む。


アウレリアが安堵したように息を吐く。


カオリ

「遅いわよ、マルガリータ。」


マルガリータは舌打ちした。


マルガリータ

「アンタら、ほんまにせっかちやねぇ。」


手を上げる。


黒い鎖が稲妻のように走った。


ガキィン!


兵士たちの槍がへし折れる。


もう一本の鎖が魔力装置を貫いた。


ドゴォォン!


魔力発生機が爆散する。


皇帝が後ずさる。


皇帝

「な、なんだその魔術は!?」


マルガリータは口角を上げる。


マルガリータ

「これは“民の魔術”やで、坊や。」


黒い銃口を天井へ。


――バァン!


闇をまとう弾丸が天井をねじ曲げ、大きな裂け目を作る。


馬の影が分裂し、十数頭の影馬が空中を駆け巡る。


マルガリータ

「カオリ、王さま頼んだで。」


カオリ

「任せて!」


マルガリータ

「アウレリア、モモチ、左右を抑え。」


アウレリア

「了解、チャーラ。」


モモチ

「もう動いてる。」


マルガリータは黒鎖をハルトに向けて投げる。


ハルトが片手で掴む。


鎖はハルト、カオリ、アウレリア、モモチ……そしてアヤネに絡みつく。


アヤネが悲鳴を上げる。


アヤネ

「ま、待って! いや、私は──!」


マルガリータは視線すら向けずに笑う。


マルガリータ

「心配いらんよ、科学者さん。

王さまが“生かす”って言うたんや。

それだけで十分やろ。」


影馬たちが跳躍する。


ハルトが鎖を強く引く。


世界が闇に飲まれる。


渦巻く影が広間を満たしはじめる。


皇帝が叫ぶ。


皇帝

「止めろォォォォ!!」


帝国兵たちが封印術式や魔槍を投げるが──


影の渦がすべてを呑み込む。


そして次の瞬間──


ハルト、カオリ、アウレリア、モモチ、アヤネ、マルガリータは

影と共に消え去った。

渦が開き、部屋の中心に影の裂け目が生まれる。


全員が床に落ちた。


アヤネは膝をつき、荒く息を吐く。


カオリはハルトの無事を確認し、

アウレリアは入り口を警戒する。


マルガリータは黒い帽子を軽く整えた。


マルガリータ

「ふぅ……

なかなか面白かったわ。」


ハルトは深く息を吸い、

真正面から彼女を見つめる。


ハルト

「間一髪だった。

助かった、マルガリータ。」


彼女は口角を上げる。


マルガリータ

「ウチはそういう役目や。

“黄金の太陽”の背中は、うちが守る。」


アヤネは震えていた。


アヤネ

「あなたたち……

本当に大陸全部を敵に回すつもりなの……?」


カオリが近づき、

アヤネの顎を指で掴む。


カオリ

「心配しなくていいわ。

あなたは──」


視線をすっと細める。


カオリ

「もう“私たちの戦利品”よ。」


ハルトが一歩進む。


黄金のオーラが部屋を照らす。


ハルト

「アヤネ・タカハシ。」


アヤネはびくりと身を引く。


ハルト

「やっとだな。

お前とは話すことが山ほどある。」


声は冷たく、

静かで、

揺るぎない。


ハルト

「お前の能力について。

アカシの裏切りについて。

そして──帝国について。」


アヤネは唇を震わせる。


アヤネ

「ハ、ハルト……

わ、私に……何を……?」


ハルトは静かに微笑む。


残酷で、

確信に満ちた、

王の笑み。


ハルト

「――“書き換える”。」


アヤネ

「……え……?」


ハルト

「お前の心も、

記憶も、

魂の回路も。」


さらに一歩近づき、囁く。


ハルト

「全部、俺の手で“再構築”する。」

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